インフィニオン、マーベルの車載イーサネット事業の買収を完了

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ビジネス＆財務プレス

14/08/2025

買収により、SDV分野でのインフィニオンの地位を強化し、車載半導体市場での世界的なリーダーシップを拡大
ヒューマノイドロボットのようなフィジカルAIアプリケーションにおける、さらなる成長機会を見込む
2030年までに約40億米ドルの採用確定済みのプロジェクトを見込み、将来的な売上げ拡大に大きな可能性をもたらす

2025年8月14日、ミュンヘン (ドイツ)

インフィニオンテクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は、本日、マーベル・テクノロジー(NASDAQ: MRVL) の車載イーサネット事業の買収を完了しました。この取引契約は2025年4月に発表され、必要な規制当局の承認をすべて取得しています。この買収により、インフィニオンはソフトウェア定義車両 (SDV) 向けのシステム能力を増強し、車載アプリケーション向けのマイクロコントローラー分野での主導的地位をさらに拡大します。

インフィニオンの最高経営責任者 (CEO) であるヨッヘンハネベック (Jochen Hanebeck) は「今回の買収は、車載半導体市場トップの地位を大幅に強化するとともに、収益性の高い成長戦略を後押しするものです。より包括的なポートフォリオを基に、インフィニオンはお客様やパートナーとともにSDVへの移行を推進します。それに加えて、この買収は、ヒューマノイドロボットのようなフィジカルAIの分野で新たな機会を創出します。インフィニオンに、高度な技術を持つ献身的な数百人の従業員を迎え入れることを非常に喜んでおり、イーサネット技術の利用を新たなレベルへと引き上げることを楽しみにしています」と述べています。

イーサネットは、低遅延かつ高帯域幅の通信を可能にする重要な基盤技術です。この技術は、マイクロコントローラー、プロセッサー、センサーなどのコンポーネント間で大量のデータを迅速かつ信頼性高く転送できるため、SDVにとって不可欠です。さらに、ヒューマノイドロボットのような関連分野においても大きな可能性を秘めています。今回の買収により、インフィニオンはマーベルの車載イーサネットポートフォリオの強みと既存のマイクロコントローラーおよびシステム能力を組み合わせることで、お客様にさらに包括的なソリューションを提供できるようになります。

マーベルの会長兼CEOであるマットマーフィー (Matt Murphy) 氏は「当社のチームが世界クラスの車載イーサネット事業を構築するために成し遂げてきたことを非常に誇りに思っています。革新を追求し、自動車業界全体との深いパートナーシップを通じて、彼らはこの重要な技術分野でリーダーシップを確立しました。インフィニオンは、この事業を次のレベルへ引き上げるためにふさわしいパートナーであり、規模やポートフォリオの幅広さ、顧客ネットワークを活かして、可能性を最大限に引き出すことでしょう。この取り組みが継続的な成長のための飛躍の機会を生み出すと確信しており、チームがインフィニオンの一員として一層活躍するのを楽しみにしています」と述べています。

イーサネット接続ソリューションは、E/Eアーキテクチャにおける通信の中核を担っており、SDVに不可欠です。マーベルのBrightlane™車載イーサネットポートフォリオは、PHYトランシーバー、スイッチ、ブリッジから構成され、100 Mbps (メガビット/秒) から10 Gbps (ギガビット/秒)　までのデータレートをサポートし、現在および将来の車載ネットワークに必要なセキュリティと安全機能を提供します。

この事業は、2030年までに約40億米ドルの採用確定済みのプロジェクトと強力なイノベーションロードマップを持っており、将来の売り上げ成長への大きな可能性を秘めています。2025年 (暦年) には、この事業が2億2,500万～2億5,000万米ドルの売り上げおよび約60％の粗利益率を見込んでいます。買収価格は25億米ドルであり、インフィニオンは既存の流動性資産と追加の借り入れによって、この資金を調達します。買収資金は銀行からの融資により確保されています。

インフィニオンは、今回新たに加わったイーサネット事業をさらに拡大し、イノベーションを推進しつつ、それを迅速に顧客価値へと転換することを目指しています。インフィニオンのオートモーティブ事業部内で新たに設立する「イーサネットソリューションズ」ビジネスラインに、イーサネットに関する全ての技術力を集約します。

この買収により、インフィニオンは米国での既存のプレゼンス、特に研究開発分野での活動をさらに強化することになります。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズは、パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーであり、製品とソリューションを通じて、脱炭素化とデジタル化を推進しています。全世界で約58,060人の従業員を擁し (2024年9月末時点)、2024会計年度 (2023年10月～2024年9月) の売上高は約150億ユーロです。ドイツではフランクフルト証券取引所 (銘柄コード：IFX)、米国では店頭取引市場のOTCQX (銘柄コード：IFNNY) に上場しています。