インフィニオン、新しいバッテリー マネージメントICをリリース、優れた測定性能を提供しバッテリー寿命の最適化を可能に

2022年4月26日、ミュンヘン (ドイツ)

インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は本日、TLE9012DQUおよびTLE9015DQUを含むバッテリー マネージメントICの新しいファミリーを発表しました。これらのICは、バッテリー セルのモニタリングやバランシングを行うために最適化されたソリューションです。優れた測定性能と最高のアプリケーション堅牢性を兼ね備えた新しいバッテリー マネージメントICは、バッテリー モジュール、セルパック、セルカー バッテリー トポロジー向けの競争力の高いシステム レベル ソリューションです。このデバイスは、マイルド ハイブリッド車 (MHEV)、ハイブリッド車 (HEV)、プラグイン ハイブリッド車 (PHEV)、バッテリー駆動の電気自動車 (BEV) をはじめ、産業および民生、車載のさまざまなアプリケーションに最適です。また、電動二輪車および三輪車のエネルギー貯蔵システムやバッテリー マネージメント システムなどにも適しています。

インフィニオンの副社長兼車載向けパワー インテグレーションおよびサプライ担当ゼネラル マネージャーのフィン フェルスバーグ (Finn Felsberg) は、「新しいTLE9012DQUおよびTLE9015DQUにより、インフィニオンはバッテリー マネージメント システムにおける重要なマイルストーンを達成しました。お客様は、インフィニオンのコンポーネントの相互運用性と幅広いソフトウェア製品群によって、開発労力を最小限に抑え、市場投入までの時間を短縮することが可能です」と述べています。

新しいバッテリー マネージメントICは、安全関連アプリケーションで使用することが可能です。車載用BMSソリューションはASIL-Dまでの安全要件を満たし、ISO26262にも準拠しています。さらにこれらの製品は、Complex Device DriverによりAURIX™マイクロコントローラー ファミリーや機能安全対応パワー マネージメントICとの連携に最適化されています。これにより、電圧および温度の検出や、さまざまなバッテリー ソリューションのバランシングおよび通信を実現する完全なソリューションを提供します。

インフィニオンの最先端技術に基づくマルチチャネル バッテリー モニタリングおよびバランシング システムIC TLE9012DQUは、さまざまなバッテリー マネージメント システムの主要要件である充電状態 (SoC: State of Charge) と健康状態 (SoH: State of Health) の計算に必要な高精度電圧測定を実行することが可能です。さらに、リチウムイオン電池パック用に設計されたASIL-D準拠のモニタリングおよびバランシングを行うことが可能です。このデバイスは、UARTを介してマイクロコントローラーから直接制御したり、新しい絶縁型UARTトランシーバーICであるTLE9015DQUを用いて絶縁型UARTインターフェースで制御したりすることも可能です。

TLE9012DQUの設計は、パラレルADCアーキテクチャをベースにしています。これにより、16ビットDS ADC技術による高精度を実現しながら、高い内部オーバー サンプリングによる優れたノイズ除去、バッテリー パック全体で10 µs未満の高度なシンクオン サンプリングが可能になります。さらに、寿命末期の精度に対する外部部品への依存度を著しく低減します。

TLE9015DQUは、リチウムイオン電池内で複数のTLE9012DQUデバイスをデイジー チェーン接続するために設計された電池監視用トランシーバーICです。このデバイスは、2つのUARTおよび絶縁型UARTインターフェース ペアを使用してリング通信をサポートし、システムのコスト効率を向上させます。各TLE9012DQUにプログラム可能な複数の入力と出力を含むエラー管理ユニットを統合することで、このモジュールは双方向の情報フローも可能にします。

供給体制について

TLE9012DQUとTLE9015DQUは現在出荷を開始しています。詳細は Webサイトをご覧ください。

インフィニオンのエネルギー効率への貢献については、インフィニオンの エネルギー効率の特設Webサイトをご覧ください。