インフィニオン、AIデータセンター向け垂直電力供給 (VPD) 用の次世代高密度パワーモジュールを発表

2025年3月10日、ミュンヘン (ドイツ)

パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーであるインフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は、AIと高性能コンピューティングの実現に重要な役割を果たす次世代の高密度パワーモジュールを発表しました。この新しいTDM2454xx 4相パワーモジュールは、強化されたシステム性能とインフィニオンの強みである堅牢性により、AIデータセンター事業者にクラス最高の電力密度と総所有コスト (TCO) をもたらします。

TDM2454xx 4相パワーモジュールは真の垂直電力供給 (VPD) を可能にし、2アンペア/mm ²という業界最高の電流密度を実現します。このモジュールは、インフィニオンが昨年発表した2相パワーモジュール の TDM2254xD および TDM2354xDに続くもので、高速コンピューティング プラットフォーム向けに優れた電力密度を実現します。従来の水平電力供給システムでは、電力が半導体ウエハーの表面を横切って移動する必要があるため、抵抗値が高くなって電力損失が大幅に増加する可能性があります。垂直電力供給は電力の移動距離を最小限に抑えるため、抵抗損失が減少し、システム性能が向上します。

IEAによると、データセンターは現在、世界のエネルギー消費量の2%を占めています。データセンター内の電力需要の増加がAIによって加速され、2023年から2030年の間に165%の増加が予測されています。グリッドからコアへの電力変換の効率と電力密度を継続的に改善することが、TCOを削減しながらコンピューティング性能をさらに向上させるために不可欠です。

インフィニオンのパワーIC担当バイス プレジデントであるラケッシュ レンガネーサン (Rakesh Renganathan) は「私たちは、TDM2454xx VPDモジュールにより高性能AIデータセンターソリューションを拡張できることを誇りに思っています。インフィニオンは、3次元設計アプローチを採用し、業界をリードするパワー デバイスやパッケージング技術、広範なシステム専門知識を活用することで、デジタル化と脱炭素化の推進というミッションの一環として、高性能でエネルギー効率の高いコンピューティング ソリューションを提供しています」と述べています。

TDM2454xxモジュールは、インフィニオンの堅牢なOptiMOS™ 6トレンチ テクノロジー、優れた電力効率と熱効率を実現するチップ組み込みパッケージ、およびVPDシステムの性能と品質の限界を押し広げ続ける革新的な省スペースの磁気設計を融合したものです。さらに、TDM2454xxのフットプリントは、モジュールのタイル状の設置を可能にして電流フローを改善し、電気的、熱的、機械的な性能を向上させるように設計されています。TDM2454xxモジュールは、10 x 9 mm² の小型フォームファクター内に埋め込んだコンデンサ層を統合して4相で最大280 Aをサポートします。このモジュールは、インフィニオンのXDP™ コントローラーと組み合わせて、システム電力密度が向上した堅牢な電源ソリューションを提供します。

インフィニオンは、すべての半導体素材による最も広範な製品とテクノロジーのポートフォリオを持ち、グリッドからコアまでさまざまなAIサーバー構成に対して最もエネルギー効率の高い方法で電力を供給するという市場における独自の地位を、このTDM2454xxモジュールによって、一層強化します。

供給状況について

インフィニオンのTDM2454xx 4相パワーモジュールの詳細については こちらをご覧ください。

インフィニオン テクノロジーズは、パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーであり、製品とソリューションを通じて、脱炭素化とデジタル化を推進しています。全世界で約58,060人の従業員を擁し (2024年9月末時点)、2024会計年度 (2023年10月～2024年9月) の売上高は約150億ユーロです。ドイツではフランクフルト証券取引所 (銘柄コード：IFX)、米国では店頭取引市場のOTCQX (銘柄コード：IFNNY) に上場しています。ウエブサイト https://www.infineon.com/ 　Follow us: X - Facebook - LinkedIn