インフィニオン、TSMCのRRAM技術を車載用AURIX™ TC4x製品ファミリーに導入

2022/12/21 | マーケットニュース

2022年11月25日、ミュンヘン (ドイツ)

 

インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は、TSMCと本日、TSMCの抵抗変化型RAM (RRAM) 不揮発性メモリ (NVM) 技術を当社の次世代AURIX™マイクロコントローラ  (MCU) に採用することを発表しました。

 フラッシュメモリ内蔵 マイクロコントローラは、最初のエンジンマネージメントシステムが導入されて以来、自動車用電子制御ユニット (ECU) の主要な構成要素となっています。推進システム、ビークル ダイナミクス コントロール、ドライバー アシスト、ボディ アプリケーションに使用され、クリーンで安全なスマート カーに欠かせないコンポーネントとなっています。また、電動化、新しいE/Eアーキテクチャ、自動運転など、自動車分野の主要な技術革新を可能にします。現在、市場に出回っているMCUファミリーの大半は、組み込みフラッシュメモリ技術を採用しています。RRAMは、28nm以降へのさらなる微細化を可能にする、組み込みメモリの次のステップです。

 AURIX™ TC4xマイクロコントローラは、最新トレンドの仮想化を用いた性能拡張と、セキュリティ、ネットワーク機能を組み合わせ、次世代のソフトウェア定義自動車と新しいE/Eアーキテクチャを実現します。TSMCと当社は、車載ドメインにRRAMを採用するための基盤作りに成功しました。これにより、AURIX™ マイクロコントローラは、より広範な技術および供給基盤が整うことになります。RRAMは高いディスターブ耐性を持ち、消去の必要なくビット単位で書き込みが可能です。耐久性やデータ保持性能はフラッシュメモリに匹敵する性能を有しています。

 TSMCのシニア バイス プレジデントのケビン ジャン博士 (Dr. Kevin Zhang) は「TSMC と インフィニオンは、TC2x 製品による最初の AURIX™ 世代を含め、長年の協業実績があります。また、RRAM NVM 技術に関しても、さまざまなアプリケーションで 10 年近く提携を続けてきました。TC4xをRRAMに移行することで、MCUをより小さなノードに縮小するという点で新しい可能性が開けるでしょうし、インフィニオンのようなリーダーと協力できることに興奮しています」と述べています。

インフィニオンの車載用マイクロコントローラ事業を担当するバイス プレジデント兼ゼネラルマネージャであるトーマス ブーム (Thomas Boehm) は「AURIX™ TC3xは、多くのアプリケーション領域で車載用マイクロコントローラのファーストチョイスとして確立されています。TSMCのRRAM技術を採用したAURIX™ TC4xは、ASIL-D性能の向上、人工知能機能、10Base T1S EthernetやCAN-XLなどの最新のネットワーキング インターフェースによって、この成功をさらに拡大することができます。RRAMテクノロジーは、性能拡大、消費電力削減、コスト改善の大きな可能性を生み出します」と述べています。

 

供給体制について

TSMCの28nm eFlash技術に基づくAURIX™ TC4xファミリーのサンプルはすでにリードカスタマーに出荷されています。28nm RRAM技術に基づく最初のサンプルは、2023年末までに顧客に提供される予定です。詳細については、 こちらをご覧ください。

 

Information Number

INFATV202211-031j

Press Photos

  • Infineon and TSMC are preparing to introduce TSMC’s RRAM Non-Volatile Memory technology into Infineon’s next generation AURIX™ microcontrollers.
    Infineon and TSMC are preparing to introduce TSMC’s RRAM Non-Volatile Memory technology into Infineon’s next generation AURIX™ microcontrollers.
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