ボディコントロールモジュール
ボディコントロールモジュール(BCM)は、外部および内部の照明、カーアクセス/セントラルロッキング、イモビライザー、フロントおよびリアワイパー、エアコン、パワーウィンドウ、シートコンフォートなどの自動車ボディ機能に特化した電子制御ユニット(ECU)であり、LED、HVAC、シート、ドア、ルーフモジュールなど、下位のECUの制御および監視も行います。さまざまな機能を備えているため、BCMに対する要件はこの数年で拡大しており大きな課題になっています。そのため、インフィニオンはこれらの課題に対処するため、多くのソリューションを開発してきました。
車体に搭載される機能が増加し続けており、電源、通信、検出、制御、作動に関するBCMの複雑度は増大する一方です。プリント基板スペースの観点だけではなく、消費電力の観点において、この複雑度を対応可能な範囲内に維持するために、機能の統合化は、設計の重要な要素になりました。
インフィニオンは、高度な統合化を実現するさまざまな製品ファミリーを提供しています。
- SBC(システムベーシスチップ) - システム電源(LDO、DCDC)、通信インターフェイス、診断、スイッチング機能、故障出力を1つの製品に集約。
- SPOC™+2 - 最大6個の負荷を駆動できるハイサイドマルチチャネルSPIパワーコントローラ。
- LITIX™ - アプリケーションの全面的保護を実現すると同時にLEDのメリットを生かすのに最適なLEDドライバIC
- SPIDER - 小電流負荷用の高集積マルチチャネルSPIドライバ。
- NovalithIC™ - 低抵抗且つ保護付きシングルハーフブリッジ。
ボディ機能(内部照明、シートヒーター、シート移動、……)が増加するだけでなく、その品種も増えています。シート移動だけを見ても、座面の高低調節、全体位置の前後移動、背もたれの前後移動、その他にランバーサポートやヘッドレスト上昇機能もあります。したがって、設計プロセス全体にわたって、BCMプラットフォームについて何らかの拡張性を確保するためには、製品ファミリーの拡張性が必要になります。インフィニオンのパワースイッチIC、PROFET™は、市販されているハイサイドスイッチで最も拡張性の高いポートフォリオになっています。
さらに、BCMは、車載ネットワーク(IVN)の不可欠の要素になっており、ゲートウェイ通信を利用していることから、LIN、CANまたはイーサネットを通じて接続されます。AURIX™ マルチコアのおかげで、BCMおよびゲートウェイという2つのアプリケーションを1つのデバイスに統合可能です。その他に、インフィニオンのPRO-SIL™および組込みハードウェアセキュリティモジュール(HSM)など、各種の高度なセキュリティ機能も利用できます。
最後に重要なことですが、BCMの暗電流は非常に低くなっています。これは、SBCに組み込まれた低暗電流モードによるものです。
設計に関して、ボディコントロールモジュールは以下のものを必要とします。
- 電源および通信インターフェイス - ディスクリート(電圧レギュレータ+LIN/CANトランシーバ)または一体型(SBC)で構成可能
- マイクロコントローラ機能 - 低コストBCMから高度なセキュリティ機能を備えたゲートウェイ一体型BCMまでさまざまなシステム要件に対応
- 拡張性のあるシングルチャネルおよびマルチチャネルハイサイドおよびローサイドスイッチ - 検出、診断、保護機能付き
- 拡張性のあるLEDドライバICおよびシングルハーフブリッジ - 検出、診断、保護機能付き
- 拡張性のあるトランスミッタおよびレシーバIC -RKE (リモートキーレスエントリー)、PKE(パッシブキーエントリー)などの無線制御用
- 安全コンセプト - 低電圧、過電圧、短絡、過負荷、過熱、負荷オープン、ワイヤハーネス保護、負荷保護、電源保護、ASILデコンポジション(分解)、その他システム要件に応じた多数の事項に対応





Training topics:
- Do you know Infineon’s OPTIREG™ power supply solutions?
- Do you know why OPTIREG™ products stand out from other solutions in the market?