インフィニオンの最新750 V耐圧車載用ディスクリートIGBT EDT2デバイスがENPOWER社に初採用

2022年6月1日、ミュンヘン (ドイツ)

インフィニオン テクノロジーズAG (FSE:IFX / OTCQX:IFNY) は本日、中国の自動車産業向けインバーターの大手サプライヤーである珠海ENPOWER Electric Co., Ltd. (以下、ENPOWER社) が同社の最新750 V耐圧車載用IGBT、 AIKQ120N75CP2および AIKQ200N75CP2を初めて採用したことを発表しました。TO-247PLUSパッケージのディスクリートIGBT EDT2デバイスは、電気自動車のメイン インバーターやDCリンク放電回路において、その性能向上とシステム コスト削減を可能にします。また、システム統合の目標達成に向け設計の自由度を高めます。

ENPOWER社のMCU研究開発ディレクターであるリュウ ホンシン (Liu Hongxin) 氏は「ENPOWER社は、ディスクリート部品でモーター制御ユニット (MCU) を設計する技術路線を堅持し、性能とコスト優位性の両方を備えた製品を継続的に開発しており、MCU市場における競争優位性を常に維持しています。業界をリードするインフィニオンのディスクリートIGBTは、パッケージングの面で前世代と互換性を持っています。高電流密度、超低飽和電圧、非常に優れた並列接続性能とともに、当社製品の電力密度は20％以上向上し、競争力をさらに高めています」と述べています。

 インフィニオンの車載用ハイパワー ディスクリートおよびチップの製品ライン責任者であるロバート ヘルマン博士 (Dr. Robert Hermann) は「我々は、ENPOWER社との緊密な協力関係について非常に嬉しく思っています。このプロジェクトは、インバーター アプリケーションにおける当社の地位を確固たるものにしています。当社の技術的専門知識とシステムに対する理解を活用することで、顧客のニーズに完全に合致した革新的なソリューションを市場に提供することができます」と述べています。

ベンチマークであるEDT2技術は、市場に導入され、非常に成功しています。車載用ディスクリート トラクション インバーターに最適化されたTO247パッケージで提供されます。新しい120 Aおよび200 A定格 (Tc=100℃) の製品バリエーションは、インフィニオンの車載アプリケーション向けディスクリート高電圧デバイスのポートフォリオを拡大するものです。ディスクリート 構成のインバーターは、拡張性および柔軟性に優れ、システム全体のコスト削減を実現します。

さらに、750 V EDT2テクノロジーは高性能なシステム設計を可能にします。定格電流200 AのAIKQ200N75CP2は、TO247PlusパッケージのディスクリートIGBTとしてはクラス最高レベルです。これにより、既定のターゲット電力クラスでは、並列に必要なデバイス数を減らしつつ、電力密度の向上とシステム コスト削減を実現します。インフィニオンのIGBTは、その高い品質により、信頼性の高いインバーター システムの重要な構成要素となっています。

  ENPOWER 社について

珠海エンパワー エレクトリック社 (ENPOWER社) は、新エネルギー自動車用パワー システムの研究開発と生産に注力する中国の大手企業です。同社の製品は、駆動モーター、モーター コントローラー、車載充電器、DC-DCコンバーターなど新エネルギー車両向けパワー システムの中核部品とサービスから構成され、吉利汽車、SAIC-GM-Wuling、長安汽車、BAIC、JAC、Weimar、Xiaopeng、Ford、ZFなどに提供されています。製品は、すべての新エネルギー車、ハイブリッド車、建設機械、オフロード車などの分野で使用されていま

インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2021会計年度(9月決算) の売上高は約111億ユーロ、従業員は世界全体で約50,280人です。

インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場 (銘柄コード: IFX)、米国では店頭取引市場のOTCQX (銘柄コード: IFNNY) に株式上場しています。