インフィニオン、予想を大幅に上回る四半期業績

2023会計年度通期見通しを再度引き上げ

2023/05/12 | 四半期レポート

  • 2023 会計年度第2四半期:売上高は41億1,900万ユーロ、事業部合計利益は11億8,000万ユーロ、事業部合計利益率は28.6%
  • 2023 会計年度第3四半期見通し:平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、売上高は約40億ユーロ、事業部合計利益率は約26%と予想
  • 2023 会計年度通期見通し:平均為替レートの想定を1ユーロ=1.05ドルから1ユーロ=1.10ドルに変更したにもかかわらず、155億ユーロ (±5億ユーロ) の売上高予想を162億ユーロ (±3億ユーロ) へと引き上げ。売上高が予想範囲の中心値の場合、調整後粗利益率は約47% (以前は約45%) 、事業部合計利益率は現時点で約27% (以前は約25%) と予想。投資は依然約30億ユーロに達する見通し。フロントエンド施設への投資計画を考慮し、現時点でフリーキャッシュフローは約11億ユーロ (以前は8億ユーロ) 、調整後フリーキャッシュフローは約18億ユーロ (以前は15億ユーロ) を見込む

 

2023年5月4日、ノイビーベルク (ドイツ)

インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は本日、2023会計年度第2四半期 (至2023年3月31日) の業績を発表しました。

インフィニオンの最高経営責任者 (CEO) 、ヨッヘン ハネベック (Jochen Hanebeck) は「インフィニオンの業績は極めて好調に推移しています。当社のエレクトロモビリティ、再生可能エネルギー創出およびエネルギー インフラに関連する事業は力強く成長しています。これらの事業はまさに、脱炭素化に向けて私たちが取り組んでいる重要なアプリケーション分野です。スマートフォン、PCおよび家電などの消費財市場はいまだ改善が見られませんが、それでもなお、インフィニオンの将来の業績について全般的に極めて自信をもっています。したがって私たちは、3月末にすでに発表した通り、2023会計年度通期の売上高および利益予想を上方修正しました」と述べています。

2023 会計年度 第 2 四半期グループ業績

2023会計年度第2四半期の インフィニオングループの売上高は41億1,900万ユーロでした。前四半期の39億5,100万ユーロから4%増加しました。オートモーティブ (ATV) 事業部およびグリーン インダストリアル パワー (GIP) [1] 事業部の売上高は大幅に改善しました。コネクテッド セキュア システムズ (CSS) 事業部の売上高は若干増加しましたが、パワー&センサーシステムズ (PSS) 事業部の売上高は予想通り大幅に減少しました。前四半期よりもドル安が進行したことがすべての事業部の売上高に対してマイナス要因となりました。

第2四半期の 粗利益率は前四半期の47.2%に対し46.6%でした。 調整後粗利益率は前四半期の49.2%に対し48.6%でした。

事業部合計利益は前四半期の11億700万ユーロから11億8,000万ユーロに増加しました。 事業部合計利益率は前四半期の28.0%に対し28.6%でした。

非事業部損益は前四半期の1億4,100万ユーロの純損失に対し1億700万ユーロの純損失となりました。第2四半期の非事業部損益の内訳は売上原価8,100万ユーロ、販売および一般管理費5,400万ユーロ、ならびに研究開発費800万ユーロです。これらの他、その他の純営業収益3,600万ユーロも含まれていますが、これには、2023年2月にHiRel DC-DCコンバーター事業をMicross Components, Inc.に売却したことによる利益が含まれています。

営業利益は前四半期の9億6,600万ユーロから10億7,300万ユーロに改善しました。

財務収支は前四半期の2,400万ユーロの純損失に対し1,700万ユーロの純損失となりました。

法人所得税費用は前四半期の2億1,600万ユーロから2億3,700万ユーロに増加しました。

継続事業からの利益は前四半期の7億2,900万ユーロから8億2,700万ユーロに増加しました。 非継続事業からの損益は前四半期と同様、100万ユーロとなりました。 純利益は前四半期の7億2,800万ユーロから8億2,600万ユーロに改善しました。

継続事業からの1株当たり利益は、前四半期の0.55ユーロから0.63ユーロ (基本的および希薄化後とも) に増加しました。 調整後1株当たり利益  (希薄化後) は前四半期の0.64ユーロから0.69ユーロに増加しました。

当社が有形固定資産および無形資産の購入額ならびに資産計上された開発費の合計として定義する 投資額は、前四半期の6億500万ユーロに対し5億6,500万ユーロとなりました。 減価償却費および償却費は前四半期の4億2,900万ユーロに対し4億3,400万ユーロでした。

フリーキャッシュフローは前四半期の2,500万ユーロから1億9,300万ユーロに増加しました。 継続事業での営業活動によるキャッシュフローは前四半期の6億3,100万ユーロから6億4,700万ユーロに若干改善しました。

2023会計年度第2四半期末 (2023年3月31日) 現在の グロスキャッシュポジションは34億4,600万ユーロで、前四半期末 (2022年12月31日) 現在の37億800万ユーロから減少しました。これは、2月の4億1,700万ユーロの配当金支払いが主な原因で、プラスのフリーキャッシュフローを相殺して余りあるものとなりました。第2四半期末現在の 金融負債は、為替レートの変動により、前四半期末現在の54億6,700万ユーロから54億2,800万ユーロに若干減少しました。 ネットキャッシュポジションは、前四半期末現在の純金融負債17億5,900万ユーロに対し純金融負債19億8,200万ユーロでした。

2023 会計年度 第3四半期見通し

平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、当社は2023会計年度第3四半期の 売上高を約40億ユーロと予想しています。ATV事業部の売上高は第2四半期比で若干の増加を見込んでいます。GIP事業部の売上高は第2四半期と同水準で推移する見通しです。PSS事業部およびCSS事業部の売上高は第2四半期比で減少する見込みです。このグループ全体の予想売上高の水準が達成された場合、 事業部合計利益率は約26%になる見通しです。

2023 会計年度 通期見通し

平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする現在の想定 (以前は1ユーロ=1.05ドル) はあまり好ましい水準ではありませんが、当社は、2023会計年度の 売上高予想を155億ユーロ (±5億ユーロ) から162億ユーロ (±3億ユーロ) に上方修正しました。これは、前年度比14%の成長率に相当します。ATV事業部およびGIP事業部の売上高成長率はいずれもグループ全体の平均成長率を上回る見通しです。CSS事業部の売上高成長率はグループ全体の平均成長率に近い水準となる見込みです。PSS事業部の売上高は前年度比で減少する見込みです。売上高が予想範囲の中心値の場合、現時点で、 調整後粗利益率は約47% (以前は約45%) 、 事業部合計利益率は約27% (以前は約25%) になる見通しです。

2023会計年度では、有形固定資産および無形資産の購入額ならびに資産計上された開発費の合計として当社が定義する 投資額は約30億ユーロを計画しています。この計画では、クリム (マレーシア) の工場で化合物半導体を製造するための第3製造モジュールの建設、ドレスデン (ドイツ) でアナログ / ミックスド シグナル コンポーネントおよびパワー半導体を製造するための第4製造モジュールの建設作業計画の着手、ならびにとりわけドレスデン (ドイツ) およびフィラッハ (オーストリア) におけるフロントエンド製造能力の持続的な拡張に注力することになります。

減価償却費および償却費は現時点で約18億ユーロと予想しています (以前は約19億ユーロ)。このうち約4億5,000万ユーロは、主としてサイプレス社の買収に伴う取得原価配分によるものです。フロントエンド施設への投資計画を考慮し、 フリーキャッシュフローは現時点で約11億ユーロ (以前は8億ユーロ) と予想しています。 調整後フリーキャッシュフローは現時点で約18億ユーロ (以前は15億ユーロ) 、すなわち2023会計年度の予想売上高162億ユーロの約11%相当に達する見込みです。

インフィニオンの2023会計年度通期見通しの説明ではGaN Systemsの買収計画 (特に、購入価格の支払い) が考慮されていませんが、これは、当該買収計画に関して慣習的なクロージング条件 (規制当局の承認を含む) がまだ満たされていないためです。

2023 会計年度 2 四半期事業部別業績

2023会計年度第2四半期の ATV事業部の売上高は、前四半期の18億7,200万ユーロから20億8,000万ユーロに増加しました。この11%の売上増は、ADASおよび電気自動車分野への極めて高い需要が続いたことが主な要因でした。 事業部利益は前四半期の5億3,200万ユーロから6億4,700万ユーロに改善しました。 事業部利益率は前四半期の28.4%から31.1%へと上昇しました。

第2四半期の GIP事業部の売上高は、前四半期の5億ユーロから5億5,800万ユーロに増加しました。この12%の売上増は、すべてのアプリケーション分野で需要が増加したことによるものです。特に、再生可能エネルギー、エネルギー インフラ、自動化および産業用ドライブ、ならびに輸送の各分野で売上高が力強く増加しました。 事業部利益は前四半期の1億4,400万ユーロから1億8,100万ユーロに改善しました。 事業部利益率は前四半期の28.8%から32.4%に大幅に上昇しました。

第2四半期の PSS事業部の売上高は、前四半期の10億4,300万ユーロに対し9億2,500万ユーロでした。この11%の減少は、とりわけ消費者分野の様々なアプリケーションから生じる売上高が減少したことによるものです。他方で、電気自動車用充電ステーションおよび車載充電器の需要動向は好調に推移しました。 事業部利益は前四半期の3億100万ユーロに対し1億9,700万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の28.9%に対し21.3%でした。

第2四半期の CSS事業部の売上高は、前四半期の5億3,100万ユーロから5億5,000万ユーロに増加しました。この4%の売上増に貢献した分野は、主に、ペイメントカード、マイクロコントローラー、政府系IDおよび組み込み型SIMでした。 事業部利益は前四半期の1億2,500万ユーロから1億5,500万ユーロに増加しました。 事業部利益率は前四半期の23.5%から28.2%に改善しました。

 

[1] 2023年4月1日より「インダストリアル パワー コントロール」事業部は「グリーン インダストリアル パワー」事業部へと名称変更されました。この名称変更は、同事業の組織構造、戦略および範囲に影響を及ぼすものではありません。

インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズは、パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーであり、製品とソリューションを通じて、脱炭素化とデジタル化を推進しています。全世界で約56,200人の従業員を擁し、2022年会計度 (2021年10月~2022年9月) の売上高は約142億ユーロです。ドイツではフランクフルト証券取引所 (銘柄コード:IFX) 、米国では店頭取引市場のOTCQX  (銘柄コード:IFNNY) に上場しています。ウェブサイト www.infineon.com/jp

 

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INFXX202305-102j

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