2018会計年度の優れた業績に基づき、インフィニオンは6月に引き上げた売上高、事業部利益、投資の目標額を改めて確認。今後 増配も計画
2018/11/12 | 四半期レポート
- 2018会計年度第4半期:売上高は前期比5%増の20億4,700万ユーロ、事業部合計利益は4億ユーロ、事業部合計利益率は5%
- 2018会計年度:売上高は前年度比8%増の75億9,900万ユーロ、事業部合計利益は13億5,300万ユーロ、事業部合計利益率は8%
- 2019会計年度通年の見通し:ユーロ/ドル平均為替レートを15とする想定に基づき、前年度比の売上高成長率は11%(±2パーセンテージポイント)、中間業績予想としての事業部合計利益率は18%と予想
- 2019会計年度第1四半期の見通し:ユーロ/ドル平均為替レートを15とする想定に基づき、前四半期比の売上高は季節的要因のため4%(±2パーセンテージポイント)の減少、中間業績予想としての事業部合計利益率は17.5%と予想
- 一株当り配当額を27セントに増配することを提案
2018年11月12日、ノイビーベルク(ドイツ)- 独インフィニオン テクノロジーズは、2018会計年度第4四半期(平成30年9月期末)の業績を発表しました。
インフィニオンの最高経営責任者(CEO)、ラインハルト プロス(Dr. Reinhard Ploss)は、次のように述べています。「第4四半期を好調のうちに締めくくり、非常に優れた会計年度を終えることができました。現在の構成による事業部門の合計売上高が1四半期のうちに20億ユーロを超えたのは初めてのことです。日々の生活の多くの面においてデジタル化と電化が進んでいることに伴い、インフィニオンの製品とソリューションに対する大きな需要が継続しています。2019年度を充実した受注状況の下で開始するとともに、市場全体を上回るペースでの成長継続を目指します。政治と経済の動向を注意深く見て、必要が生じたときには適切に対応します。」
2018 会計年度第4四半期のグループ業績
インフィニオングループの2018会計年度第4四半期の売上高は、前四半期の19億4,100万ユーロから5%増加して20億4,700万ユーロとなりました。需要の好調と米ドルがやや高かったことにより、オートモーティブ事業本部(ATV)、インダストリアルパワーコントロール事業本部(IPC)、およびパワーマネジメント&マルチマーケット事業本部(PMM)で売上高が増加しましたが、デジタルセキュリティソリューションズ事業本部(DSS) [1]ではやや減少しました。
第4四半期の粗利益率は前四半期が38.2%だったのに対して39.8%でした。第4四半期の実績には、主にインターナショナル・レクティファイアー社の買収に起因する減価償却費およびその他の費用が総額1,700万ユーロ含まれています。調整後粗利益率は前四半期の39.2%から40.6%に拡大しました。
事業部合計利益は前四半期の3億5,600万ユーロに対して4億ユーロでした。第4四半期の事業部合計利益率は前四半期の18.3%から19.5%に改善しました。
非事業部損益は前四半期の3,700万ユーロの純損失に対して3,000万ユーロの純損失となりました。第4四半期の数値の内訳は、売上原価が1,800万ユーロ、販売管理費が1,400万ユーロ、および研究開発費が200万ユーロでしたが、その他の営業利益と経費が400万ユーロの純益となったことにより一部相殺されました。
営業利益は、前四半期の3億1,900万ユーロから3億7,000万ユーロに改善しました。第4四半期の法人税費用は前四半期の4,900万ユーロから5,400万ユーロに増加しました。継続事業からの利益は前四半期の2億5,400万ユーロから3億ユーロに増加しました。
非継続事業からの損益は前四半期の1,700万ユーロの利益に対して1億5,900万ユーロの損失となりましたが、この本会計年度第4四半期の損失には、キマンダ管財人により申し立てられた休眠会社の活動を開始したとの主張と資本減損に対する損害賠償に基づく訴訟に関連した、引当金を増額したことによる影響が含まれています。この引当金額の調整は、裁判所から任命された専門家が9月に提出した、インフィニオンからキマンダへの現物出資の価値について同専門家が行った予備的評価を含む暫定報告書に基づいて行われました。
この非継続事業からの損失により、純利益は前四半期の2億7,100万ユーロから1億4,100万ユーロに減少しました。
第4四半期の継続事業からの一株当り利益は前四半期の0.22ユーロから0.27ユーロに増加しました(ともに基本および希薄化後)。調整後一株当り利益 [2](希薄化後)は、主に事業部合計利益の改善により前四半期の0.24ユーロから0.28ユーロに増加しました。
インフィニオンが資産、工場、機器、無形資産の購入、および資本化された開発資産の合計として定義する投資額は4億1,700万ユーロで、これに対し前四半期は2億8,000万ユーロでした。減価償却費は2億1,900万ユーロから2億2,600万ユーロに増加しました。
第4四半期の継続事業からのフリーキャッシュフロー [3]は、前四半期の1億9,200万ユーロから2億2,700万ユーロに増加しました。継続事業における営業活動からの純キャッシュフローは、前四半期の4億6,200万ユーロから6億4,100万ユーロに増加しました。
インフィニオンのグロス現金残高は第4四半期中に26億2,100万ユーロから25億4,300万ユーロに減少しました。純現金残高は同じく第4四半期中に7億9,200万ユーロから10億1,100万ユーロへ増加しました。
2018 会計年度配当案:1株当たり0.27ユーロ
インフィニオンは近年、2010会計年度の0.10ユーロから2017会計年度の0.25ユーロまで、何度かにわたり配当を引き上げてきました。今会計年度の良好な状況と2019会計年度の好調な見通しを反映し、2019年度通常株主総会では2018会計年度の配当額をさらに2セント拡大し、0.27ユーロとする提案を行う予定です。インフィニオンの配当方針によれば、利益増加の際には株主に対してそれからの適切な分配が行われ、また利益が横ばいまたは減少した場合には配当が少なくとも同一水準に維持されます。
2019 会計年度第1四半期の見通し
インフィニオンはユーロ/ドルの想定為替レート1.15に基づき、2019会計年度第1四半期の売上高が季節的要因により前四半期比で4%(±2パーセンテージポイント)減少すると予想しています。中間業績予想としての事業部合計利益率は17.5%と予想しています。
2019 会計年度の見通し
2019会計年度全体については、ユーロ/ドルの想定為替レート1.15に基づく中間業績予想としては、売上高成長率が11%(±2パーセンテージポイント)、事業部合計利益率が約18%になると予想しています。ATV事業本部の売上高成長率はグループ平均を上回ると予想しています。PMM事業本部の成長率はグループ平均とほぼ同水準、IPC事業本部の成長率はグループ平均をやや下回ると予想しています。市況の低迷に伴い、DSS事業本部の売上高についてはパーセント単位で1桁台中間の減少を予想しています。
2019会計年度通年での資産、工場、機器、無形資産、および資本化された開発費用への投資は16億から17億ユーロの範囲を計画しています。この投資額には売上高成長に直接関連する投資に加え、フィラッハの新しい300 mm製造施設でのクリーンルーム建設費用約2億ユーロを含む、すでに発表済みの建物への投資も含まれています。さらにこの投資額には売上高拡大と組織変更のための約1億ユーロも含まれ、この総額は数億ユーロとなることを6月にすでに発表しています。減価償却費は10億ユーロ近傍と予想され、このうち約9,000万ユーロはインターナショナル・レクティファイアー社を主とする買収価額配分に起因した償却に関わる費用です。
ATV事業本部の2018会計年度第4四半期の売上高は、前四半期の8億3,600万ユーロから4%増の8億6,700万ユーロとなりました。この増加は主に電気自動車向け製品への需要拡大によるものです。事業部利益は前四半期の1億2,000万ユーロから1億2,700万ユーロに増加しました。事業部利益率は前四半期の14.4%から14.6%に拡大しました。
IPC事業本部の当会計年度第4四半期の売上高は、前四半期の3億4,900万ユーロから3%増の3億6,100万ユーロとなりました。産業用駆動装置と風力発電への需要が特に拡大しました。事業部利益は前四半期の7,100万ユーロから7,300万ユーロに増加しました。事業部利益率は前四半期の20.3%に対し20.2%でした。
PMM事業本部の当会計年度第4四半期の売上高は、前四半期の5億8,000万ユーロから12%増の6億5,100万ユーロとなりました。この増加は主に、AC/DCとDC/DC電源への需要拡大によるもので、これに対して継続的な生産容量拡大により適切に対応したことや、季節的要因によるモバイル機器への需要増が要因です。事業部利益は前四半期の1億3,700万ユーロから1億8,100万ユーロに増加しました。事業部利益率は前四半期の23.6%から27.8%に拡大しました。
DSS事業本部の当会計年度第4四半期の売上高は、前四半期の1億7,500万ユーロから1億6,300万ユーロに減少しました。認証関連の売上高は季節的要因により大きく増加したものの、ペイメントと政府系IDにおける需要が前四半期から低下しました。事業部利益は前四半期の2,900万ユーロに対して2,400万ユーロとなり、事業部利益率は前四半期の16.6%に対して14.7%となりました。
[1] 2018年10月1日付けをもって「チップカード&セキュリティ」事業本部は「デジタル セキュリティ ソリューションズ」事業本部に名称を変更しました。この名称変更によるインフィニオンの組織、戦略、および事業範囲への影響はありません。
[2] 調整後純利益と調整後一株当り利益(希薄化後)は、代替または上位の業績指標とみなすべきものではなく、IFRSに準拠して決定した純利益および一株当り利益(希薄化後)に関する追加的情報とみなすべきものです。調整後一株当り利益の計算方法については、英語原文9ページに詳細が記載されています。
[3] フリーキャッシュフロー、グロス現金残高、純現金残高の定義と計算方法は、英語原文13ページをご覧ください。
Information Number
INFXX201811-011j
Press Photos
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Dr. Reinhard Ploss, Chief Executive Officer of Infineon Technologies AGDr_Reinhard_Ploss_November_2016
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Dominik Asam, Chief Financial Officer of Infineon Technologies AGDominik_Asam_November_2016
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Management Board of Infineon Technologies AG: Dominik Asam, Dr. Reinhard Ploss, Jochen Hanebeck, Dr. Helmut Gassel (from left)Infineon-Vorstand-11-2017
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