インフィニオン、エネルギー効率の高いEV高速充電用650 V CoolMOS™ CFD7Aを発表

2023/12/14 | マーケットニュース

2023年11月22日、ミュンヘン (ドイツ)

 

電気自動車への移行の加速に伴い、よりコスト効率と性能の高いパワーエレクトロニクスが求められる充電システムに大きなイノベーションが生まれています。この状況に対応するため、インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は、650 V CoolMOS™ CFD7Aのポートフォリオに、QDPAKパッケージを追加することを発表しました。このパッケージ ファミリーは、周知のTO247 THDパッケージ品より高い電気特性で同等の熱性能を提供するように設計されているため、 車載充電器DC-DCコンバーターにおいてエネルギー効率の改善に貢献します。

 

高効率で強力な電気自動車の充電システムは、充電時間の短縮と車両の軽量化に役立ち、設計の柔軟性を高め、車両の総所有コストを削減します。今回追加されたこの製品は、既存のCoolMOS™ CFD7Aシリーズを補完し、上面放熱(トップサイド冷却、TSC) と下面放熱 (ボトムサイド冷却、 BSC) のパッケージによって多くの用途に対応します。設計者は、QDPAK 上面放熱によってより高い電力密度と最適なPCBスペース利用率を実現できます。

 

650 V CoolMOS™ CFD7Aは、高電圧アプリケーションにおいて信頼性の高い動作を実現するためのいくつかの重要な機能を提供します。このデバイスは、低いソース寄生インダクタンスのおかげで電磁干渉 (EMI) を最小限に抑えることができるため、クリアな信号と一貫した性能を保証します。ケルビン ソース ピンによりゲート駆動回路へのドレイン電流による影響を軽減します。高電圧アプリケーションに適した沿面距離、大電流能力、および25°Cで最大694 Wの高い電力処理能力 (P tot) 能力を備えたこのデバイスは、幅広い高電圧アプリケーションに対応する強力な多用途向けデバイスです。

 

QDPAK TSCパッケージの650 V CoolMOS™ CFD7Aを使用した新しいシステム設計は、PCBスペースの使用効率を最大化し、電力密度を2倍にするとともに、基板からの熱経路の分離によって、放熱設計を強化します。このアプローチにより組み立てが簡素化され、基板のスタッキングが不要となり、コネクターの必要性が減るため、システム コストが削減されます。電源スイッチは熱抵抗を最大35%削減し、標準的な冷却ソリューションを上回る高い電力処理能力を実現します。

 

この特徴は、FR4 PCBを使用した下面放熱SMD設計の熱的制限を取り除いてシステム パフォーマンスを大幅に向上させます。最適化された電源ループ設計によりドライバーが電源スイッチの近くに配置されるため、浮遊インダクタンスとチップ温度が低下して信頼性が向上します。全体的にこれらの機能は、現代の電力ニーズに最適な、コスト効率が高く堅牢かつ高効率なシステムに寄与します。

 

2023年2月に発表しているように、 QDPAK TSCパッケージは高出力アプリケーション向けのJEDEC標準規格として登録されているため、1つの標準パッケージ設計とフットプリントによる新しい設計にTSCを広く採用するために役立ちます。この移行をさらに加速するため、インフィニオンは、750 V、1200 V CoolSiC™デバイスなど、QDPAK TSCパッケージの車載認定デバイスも車載充電器やDC-DCコンバーター向けに2024年に追加リリースする予定です。

 

供給状況について

650 V CoolMOS™ CFD7Aは、上面放熱と下面放熱の2バージョンのQDPAKパッケージで提供されています。いずれのバリアントも現在注文可能です。詳細は www.infineon.com/cfd7aをご覧ください。

 

インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズは、パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーであり、製品とソリューションを通じて、脱炭素化とデジタル化を推進しています。全世界で約58,600人の従業員を擁し、2023年会計度 (2022年10月~2023年9月) の売上高は約163億ユーロです。ドイツではフランクフルト証券取引所 (銘柄コード:IFX) 、米国では店頭取引市場のOTCQX  (銘柄コード:IFNNY) に上場しています。ウェブサイト www.infineon.com/jp

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INFPSS202311-026j

Press Photos

  • Infineon has introduced the QDPAK package to its 650V CoolMOS CFD7A portfolio to address the increasing demand for cost-efficient and high-performing power electronics in charging systems for electric vehicles. This new package family offers improved electrical performance and thermal capabilities compared to the well-known TO247 THD devices, enabling efficient energy utilization in onboard chargers and DC-DC converters.
    Infineon has introduced the QDPAK package to its 650V CoolMOS CFD7A portfolio to address the increasing demand for cost-efficient and high-performing power electronics in charging systems for electric vehicles. This new package family offers improved electrical performance and thermal capabilities compared to the well-known TO247 THD devices, enabling efficient energy utilization in onboard chargers and DC-DC converters.
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