売上高、利益とも増加基調を維持。フリーキャッシュフローは拡大。通期業績見通しを再度小幅引き上げ

2021/05/04 | 四半期レポート

2021/5/4 | 四半期レポート 

  • 2021会計年度第2四半期:売上高は27億ユーロ、事業部合計利益は4億7,000万ユーロ、事業部合計利益率は4%、フリーキャッシュフローは4億700万ユーロ。
  • 2021会計年度第3四半期見通し:平均為替レートを1ユーロ=20ドルとする想定に基づき、売上高は26億ユーロから29億ユーロの間と予想。予想範囲の中心値の場合、事業部合計利益率は約18%と予想。
  • 2021会計年度通期見通し:平均為替レートを1ユーロ=20ドルとする想定に基づき、売上高は約110億ユーロ(±3パーセンテージポイント)と予想。予想範囲の中心値の場合、事業部合計利益率は約18%と予想。投資額は約16億ユーロの計画を維持。フリーキャッシュフローは12億ユーロ超の見込み。

2021年5月4日、ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオン テクノロジーズは本日、2021会計年度第2四半期(至2021年3月末)の業績を発表しました。

インフィニオンの最高経営責任者(CEO)、ラインハルト プロス(Dr. Reinhard Ploss)は、次のように述べています。「半導体市場は急拡大しています。持続可能なエネルギーへの移行を加速し、仕事や家庭生活における利便性向上に役立つ電子技術への需要は高水準が維持されています。デジタル化推進も衰えることなく続いています。インフィニオンは当会計年度の目標達成に向け着実に歩みを進めています。アプリケーションの大半では需要が供給を大きく上回っています。製造施設はフル稼働しており、また製造能力増強への投資を継続しています。ファウンドリから供給されるチップに依存している分野では、特に自動車向けマイクロコントローラとIoT製品を中心としてボトルネックが発生しています。こうした状況下、インフィニオンはお客様に最大のご支援を提供できるよう、可能なすべての取り組みを行っています。」

2021 会計年度第2四半期グループ業績

インフィニオングループの2021会計年度第2四半期の 売上高は、前四半期の26億3,100万ユーロから6,900万ユーロ(3%)増加して27億ユーロとなりました。特にオートモーティブ(ATV)事業部、次いでパワー&センサーシステムズ (PSS) 事業部での大きな需要が背景です。インダストリアルパワーコントロール(IPC)事業部とコネクテッドセキュアシステムズ(CSS)事業部の売上高は小幅減少となりました。

第2四半期の 粗利益率は36.0%。前四半期は37.4%でした。 調整後粗利益率は39.3%で、対する前四半期は40.3%でした。

事業部合計利益は4億7,000万ユーロで、これに対し前四半期は4億8,900万ユーロでした。 事業部合計利益率は17.4%に低下しました。前四半期の事業部合計利益率18.6%には、研究補助金や特許関連収入など多数の一時的要因が含まれています。

非事業部損益は1億5,600万ユーロの純損失。前四半期は1億5,700万ユーロの純損失でした。当四半期の非事業部損益の内訳は売上原価8,900万ユーロ、販売費および一般管理費5,800万ユーロ、および研究開発費400万ユーロでした。これに加え、その他の純営業費用として500万ユーロが発生しました。

営業利益は3億1,400万ユーロ。前四半期は3億3,200万ユーロでした。

財務収支は4,200万ユーロの費用で前四半期の2,600万ユーロの費用からマイナス幅が拡大しましたが、前四半期にはいくつかの一時的要因による押し上げ効果が反映されていました。

法人所得税費用は前四半期の4,900万ユーロから6,200万ユーロに増加しました。

継続事業からの利益は、前四半期の2億5,600万ユーロから2億900万ユーロに減少しました。 非継続事業からの損益は600万ユーロの損失で、対する前四半期はプラスマイナスゼロでした。 純利益は2億300万ユーロ。前四半期は2億5,600万ユーロでした。

継続事業からの1株当たり利益(基本的および希薄化後とも)は0.15ユーロで、対する前四半期は0.19ユーロでした。 調整後1株当たり利益 [1](希薄化後)は0.24ユーロ。前四半期は0.28ユーロでした。

当社が有形固定資産および無形資産の購入額、ならびに資産計上された開発費の合計として定義する 投資額は前四半期の2億8,300万ユーロから3億3,200万ユーロと拡大しました。 減価償却費および償却費は前四半期から変わらず3億6,800万ユーロでした。

第2四半期の継続事業からの フリーキャッシュフロー [2]は前四半期の3億1,300万ユーロから4億700万ユーロに増加しました。 継続事業での営業活動による純キャッシュフローは、前四半期の5億8,800万ユーロから1億5,400万ユーロ増加して7億4,200万ユーロとなりました。

第2四半期末(2021年3月31日)現在の グロスキャッシュポジションは34億4,400万ユーロで、これに対し前四半期末(2020年12月31日)は33億3,400万ユーロでした。純負債額は33億6,900万ユーロから34億1,500万ユーロに増加しました。各基準日間に米ドルの対ユーロ為替レートが上昇したため、グロス有利子負債額は前四半期末の67億300万ユーロから68億5,900万ユーロに増加しました。

2021 会計年度第3四半期見通し

平均為替レートを1ユーロ=1.20ドルとする想定に基づき、当社は2021会計年度第3四半期の売上高を26億ユーロから29億ユーロの間と予想しています。売上高拡大には、テキサス州オースチンにあるインフィニオンの製造施設で2月に発生した一時的閉鎖や、ファウンドリの製造能力の限界など、供給面での制約が引き続き足かせとなっています。これらの状況に基づき、CSS事業部の売上高はわずかに低下するものの、他の事業部よりも影響が小さいIPC事業部の売上高は前四半期からパーセント単位で1桁台後半の増加を見込んでいます。ATV事業とPSS事業の売上高は微増の見込みです。売上高が予想範囲の中心値の場合、 事業部合計利益率は約18%になると予想しています。

2021 会計年度通期見通し

本会計年度の第1四半期と第2四半期における優れた業績、および半導体市場において好調な勢いが継続していることに基づき、ファウンドリの生産能力が逼迫していることも踏まえたうえで、当社は再度通期売上高および事業部合計利益率見通しを小幅上方修正しました。平均為替レートを同様に1ユーロ=1.20ドルとする想定に基づき、2021会計年度の通期 売上高予想を約110億ユーロ(±3パーセント)に引き上げました。本会計年度下半期のサプライチェーン改善、および需要拡大の継続がすべての事業部に寄与すると予想しています。売上高が予想範囲の中心値の場合、 事業部合計利益率は約18%になると予想しています。

2021会計年度通期での有形固定資産、無形資産、および資産計上された開発費への 投資額は従来と変わらず約16億ユーロを計画しています。 減価償却費および償却費も従来と変わらず15億ユーロから16億ユーロと予想しており、このうち約5億ユーロは主としてサイプレス社の買収、および少額ながらインターナショナル レクティファイアー社の買収に伴う、取得原価配分の減価償却費および償却費によるものです。好調な業績に基づき、予想 フリーキャッシュフローは前回見通しの8億ユーロから12億ユーロ超に引き上げられました。

地政学およびマクロ経済学的要因に加え、新型コロナウイルスのパンデミックによる経済の混乱により正確な業績予測が困難となっています。パンデミックの間を通じて予想される売上高と利益の推移に影響を及ぼす主な要因には、世界全体での感染率の経時的変化、ワクチン接種の進展状況、経済活動に生じ得る制約、生産とサプライチェーンへの影響、および政府による刺激策がどの程度奏功するかなどが含まれます。

2021 会計年度第2四半期の事業部ごと業績

ATV 事業部の2021会計年度第2四半期の売上高は、ほぼ全ての分野で増加し、前四半期の11億5,000万ユーロから6%増の12億1,900万ユーロとなりました。特に電気自動車向けコンポーネントへの需要が非常に大きな拡大を続けました。 事業部利益は前四半期の1億8,500万ユーロから1億9,700万ユーロに増加し、また 事業部利益率も16.1%から16.2%に上昇しました。

IPC 事業部の第2四半期の売上高は3億6,100万ユーロで、対する前四半期は3億6,200万ユーロでした。運輸の売上高は大きく減少しましたが、電力インフラストラクチャと家電、およびそれに続く再生エネルギーと産業用ドライブを含む他の分野での成長により相殺されました。 事業部利益は前四半期の6,100万ユーロから5,900万ユーロに微減、 事業部利益率は前四半期の16.9%から16.3%に低下しました。

PSS 事業部の第2四半期の売上高は、前四半期の7億7,900万ユーロから1%増加して7億8,700万ユーロとなりました。スマートフォン向けコンポーネントの売上高は季節的要因により低下しましたが、特にサーバ関連のアプリケーション向けディスクリートパワースイッチへの需要が大きく増加しました。 事業部利益は1億8,400万ユーロ。前四半期は1億9,700万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の25.3%から23.4%に低下しました。

CSS 事業部の第2四半期の売上高は前四半期の3億3,500万ユーロから2%減の3億2,900万ユーロとなりました。マイクロコントローラとコネクティビティ(IoTアプリケーション向けを含む)の売上高が生産能力の制約により低下したことが要因で、非接触型ペイメントカード、政府系ID、認証、および組込みSIM(eSIM)での売上高が増加したものの完全には相殺されませんでした。 事業部利益は前四半期の4,500万ユーロから3,000万ユーロに減少、 事業部利益率は13.4%から9.1%に低下しました。

 

[1] 調整後純利益と調整後1株当たり利益(希薄化後)は、代替または上位の業績指標とみなすべきものではなく、IFRSに準拠して決定した純利益および1株当たり利益(希薄化後)に関する追加的情報とみなすべきものです。調整後1株当たり利益の計算方法については、英語原文11ページに詳細が記載されています。

[2] フリーキャッシュフローとグロスおよびネットキャッシュポジションの定義と計算方法は、英語原文14ページをご覧ください。

インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。当社の提供するマイクロエレクトロニクス(超小型電子技術)は、明るい未来の扉を開く鍵となるものです。2020会計年度 (9月決算) の売上高は85億ユーロ超、従業員は世界全体で約4万6,700人。2020年4月のサイプレス社 (本社: 米国) 買収により、世界の半導体メーカー上位10社に名を連ねています。

インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(銘柄コード:IFX)、米国では店頭取引市場のOTCQX(銘柄コード:IFNNY)に株式上場しています。

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  • Dr. Reinhard Ploss, CEO Infineon Technologies AG
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