インフィニオンテクノロジーズがSFF型の双方向光トランシーバを発表

独インフィニオンテクノロジーズは、スモール・フォーム・ファクタ（SFF）型のシングルファイバ・トランシーバ・モジュール「BIDI-TRX」を発表しました。この光トランシーバ・モジュールは、1 本の光ファイバを介した双方向通信を可能にします。通常の双方向通信で必要な2本目のファイバが不要となり、コスト低減とファイバ管理の簡素化がはかれます。また、ファイバを増設することなく、ネ ットワークの伝送容量を倍増することも可能となります。「BIDI-TRX」には、伝送速度、レーザ方式、電源、コネクタに関して、いくつかのバリエーションが用意されています。ポイント・ツー・ポ イント通信網のアクセス用メディア・コンバータとして最適です。また、スイッチ、クロスコネクト装置、ルータ、サーバなどを結ぶオフィス内通信にも適します。

当製品は、米国カリフォルニア州アナハイムで開催中の光ファイバ通信会議（会期：3月18～22日）で発表され、インフィニオンブース（番号3812）に展示されています。

「BIDI-TRX」は、レシーバ、トランスミッタ、レーザドライバ、出力制御、自動シャットダウンなどの機能を、PECL/LVPECLインターフェイス付きの単一モジュールに統合した製品です。外 形寸法（2×5 SFF）、コネクタ型式、電気端子配置は、SFFマルチソース・アグリーメント（MSA）の仕様に準拠しています。このスモール・フォーム・ファクタ化により、光 回線終端装置のポート実装密度を高めることが可能となります。「BIDI-TRX」はさらに、Bellcore GR-468-CORE、IEEE 802.3z GbE（ギガビット・イーサーネット）、ITU G.957 SDH（同期デジタル・ハイアラーキ）などの仕様も満足しています。

「BIDI-TRX」は、インフィニオンの双方向シングルモード光トランシーバ技術をコンパクトなSSF型パッケージに集約した製品です。1本のファイバを介した双方向データ伝送を実現するために、光 多重技術を採用しています。データ速度155Mbpsから2.5Gbps、最大伝送距離20km（ないしそれ以上）の全二重通信が可能です。

155Mbps版「BIDI-TRX」の評価用サンプルは現在出荷中で、2002年第2四半期に量産を開始する予定です。2.5Gbps版「BIDI-TRX」の 評価用サンプルは2002年第2四半期から出荷する予定です。

インフィニオンテクノロジーズ（Infineon Technologies AG）は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度（9月決算）の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。