インフィニオンがハイブリッド車の効率向上と設計のシンプル化を実現するパワーモジュール新製品2種を発表

2006/10/16 | テクノロジー メディア

独インフィニオンテクノロジーズは、デトロイトで開催中のカーエレクトロニクス見本市「コンバージェンス2006」において、ハ イブリッド車用のモーター駆動装置に向けた新しいIGBTパワーモジュール製品2種を発表しました。インフィニオンの実績あるパワー半導体とシステムレベルの設計アプローチをベースとした新製品「 HybridPACK1」と「HybridPACK2」は、半導体の占有面積を従来に比べ最大30%縮小しながら定格電力を確保でき、ハイブリッド車のインバータ装置設計に伴うコストと複雑さを軽減します。ま たインフィニオンのシステムにより、電力損失が5分の1減少し、よりシンプルな冷却システムを実現することができます。

インフィニオンテクノロジーズ ノースアメリカのクリストファー・クック(自動車・産業マルチ市場ビジネスグループ ゼネラルマネージャー)は次のように述べています。「 先進的なパワーエレクトロニクス分野で世界第1位、自動車用エレクトロニクスで世界第2位を占める当社がそのノウハウを結集して生み出したこの「HybridPACK」パワーモジュールは、世 界の大手乗用車メーカーが求める高い性能と信頼性を実現しています。このモジュール製品ファミリーの開発を通じて、イ ンフィニオンは各種のハイブリッドシステムに求められる最適なパフォーマンスを自動車メーカーに提供することができます」

「HybridPACK1」は、マイルドハイブリッド車用に設計されたもので、インバータ用の各種パワー半導体と温度測定用のNTCサーミスタ(負の温度係数を持つ)が組み込まれており、半 導体の占有面積は30%減少しています。このモジュールはインフィニオンの最先端トレンチ フィールドストップIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)と Emitter Controlled Diodeダイオード技術を組み合わせたユニークなものです。マ イルドハイブリッド車のインバータに利用することを想定し、フラットな銅基板に高性能のセラミック基板を組み合わせ、イ ンフィニオンの強力なワイヤボンディングプロセスを使って熱サイクルのライフスパンを3倍に伸ばしているほか、パワーサイクルの信頼性も倍加しました。ベースプレートのサイズはわずか7cm×13.5cmです。マ イルドハイブリッド車とは、エンジンにスターター・ジェネレータを組み込んでブレーキ時に発生するエネルギーを蓄えておき、発進や追い越しなどの際に数秒間だけエンジン動力を補助するものを指します。

フルハイブリッド車用の「HybridPACK2」は、800A/600Vの6パックモジュールで業界最小のわずか9.2cm×20.2cmと、現 行のソリューションより4分の1ほど小型になっています。ピン状のフィンが付いたアルミシリコンカーバイド製ベースプレートは、単に熱性能を向上させるだけでなく、自 動車エンジンルーム内の部品の信頼性も高めます。フルハイブリッドエンジンは、市街などの中距離走行時にモーターで動力をアシストします。
多くのパワーエレクトロニクス装置と異なり、ハイブリッド車用モジュールの設計では、サブシステム間の緊密な連携を図ることが所定のコストで最適なシステム性能を達成する上で必須となります。従 来型パワートレインと比較したハイブリッド装置の燃費向上の度合いは、パワーシステムのアーキテクチャとハイブリッド装置のデザイン(マイクロ、マイルド、ないしフルハイブリッド)によって決まりますが、中 でもパワーエレクトロニクス装置は効率、信頼性、コスト効果を大きく左右します。マイクロコントローラ、パワーデバイス、センサほか幅広い製品を持つインフィニオンは、ハ イブリッド車のインバータをシステムの視点から分析し、性能を最適に整えて最もコスト効率の高いソリューションを提供する能力を持っています。従来の内燃エンジンと比較すると、マ イクロハイブリッド車は最大5-10%、回生ブレーキとブースト機能を持つマイルドハイブリッド車では約15-35%、フルハイブリッド車では最大40-60%燃費が向上すると業界専門家は見ています。

インフィニオンのIGBT技術は、ハイブリッド車のパワーシステムにメリットをもたらします。トレンチ フィールドストップ プロセスは導通損失やスイッチング損失を低減し、そ の結果他の方式に比べて最大30%の小型化が可能となり、しかも性能も損なわれません。インフィニオンのIGBTはT j(max)175℃で動作するため、冷却の負担も軽減されます。

インフィニオンでは開発に携わるお客様に充実したソリューションを提供して市場投入の迅速化を支援するため、デモ用のゲートドライバボードを作成し、こ れをハイブリッド車インバータ装置用のHybridPACKに統合しています。デモボードには、ドライバ段と障害検出および保護回路が搭載されています。

なお、インフィニオンは、米国ミシガン州デトロイトで10月16-18日に開催中のコンバージェンス2006で、ハイブリッドドライブ用モジュールを出展しています(ブース#1124)。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自動車・産業・マ ルチ市場や通信アプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューションと、子会社「Qimonda (キマンダ)」を通してメモリ製品を供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。2005会計年度(9月決算)の売上高は67億6,000万ユーロ、2 005年9月末の従業員数は約36,400名でした。インフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com 
日本サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFAIM200610.005