再生可能エネルギー – 未来のエネルギー

再生可能エネルギーとは? 化石燃料と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか?

世界の人口は増加し続けており、参業は成長しています。エネルギー需要も同様です。しかし、石炭や石油のような化石燃料は有限です。では、どうすればよいのでしょうか。世界は、自然に補充され、無限に使用できる代替エネルギーを必要としています。その例として、水力、太陽光、風力、バイオマス、地熱などがあります。これらを利用する発電所やシステムは、温室効果ガスや汚染物質を排出しないので、環境および健康に有益な方法でエネルギーを生成することができます。

その他にもメリットがあります。たとえばドイツでは、再生可能エネルギーによって化石燃料輸入への依存度が低下しました。ドイツは、資金を節約するとともに、資源紛争に巻き込まれることを回避しています。また、代替エネルギー関連のハイテク産業が出現し、雇用を生み出しています。  ドイツ連邦経済省の調査(ドイツ語)によれば、2016年には、再生可能エネルギー業界で338,600人が雇用され、そのうち160,200人が風力分野という結果でした。

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の推計によれば、2018年の世界の再生可能エネルギー分野での勤労者数は1,100万人で、2017年よりも7%増加しています。太陽光発電業界は、約330万人の労働力を擁しており、最大の雇用主となっています。

どのような種類の再生可能エネルギー資源があるのでしょうか?

再生可能エネルギー資源は、太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱の5種類があります。

太陽光エネルギーおよび太陽光発電

太陽は、莫大な量のエネルギーを地球に向けて放射しています。理論的には、地球全体に1年間電気を供給できるエネルギーを、1時間のうちに届けています。屋根の上や広い土地に見られる太陽光発電モジュールは、有望なソリューションです。これは、シリコン半導体を使って太陽光を電気に変換する、あるいは、太陽光から熱を生成することもできます。太陽熱吸収装置は、太陽光によって油や水を温めます。その温水は、暖房に使われます。ちなみに、世界最大の太陽光発電所は、中国にあります。 龍羊峡(Longyangxia)ダムソーラーパークは、400万枚以上のパネルで構成されており、一戸建て住宅14万戸分に相当する、約850MWの電力を供給しています。

ドイツ連邦環境庁によれば、ドイツでは、2018年に太陽光発電所で46.2テラワット時(TWh)の電力を生成しました。これは、再生可能エネルギーによって供給されたエネルギー全体の11%です。これは住宅120万戸以上の消費電力に相当します。また、太陽熱システムによって、8.9TWhの熱を得ています。

風力

風力タービンは、ドイツのあらゆる場所で見ることができます。風がローターを回転させ、自転車のダイナモと同じように、発電機が運動エネルギーを電力に変換します。

ドイツでは、2018年に、風力タービンによって合計111.6TWhの電力を生成しました。これは、再生可能エネルギーによって生成されたエネルギーの26%にあたります。世界最大の風力タービンは、ドイツのシュトゥットガルトに近い、ガイルドルフにあります。高さは、246.5メートルで、3.4メガワット(MW)を出力します。

水力

流れる水もエネルギーを発生します。水力発電所は、川またはダムに設置されたタービンで稼働します。水流がタービンホイールを回転させ、これによって発電機を駆動します。世界最大の水力発電所は、中国の三峡ダムです。ダムの高さは185メートル、長さは2,309メートルあります。発電所の出力は、22.5ギガワット(GW)です。

ドイツのエネルギー構成において、水力は比較的小さな割合となっています。2018年に、水力発電は、合計16.5TWhの電力を生成しました。これは、再生可能エネルギーで生成されたエネルギーの4%です。近隣のノルウェーでは、状況が違います。ノルウェーには非常に多くの川、湖、滝があるので、水力発電が重要な役割を果たしています。同国のエネルギー需要の96%以上を水力発電でまかなっています。

バイオマス

その他の発電用資源としては、植物や家畜の排泄物があります。このバイオマスをボイラーで燃やすと、熱が放出されて水を沸騰させます。  そこで生じる蒸気がタービンを駆動し、発電機で電力を発生します。これは、従来の石炭火力発電所と同じです。

また、排熱を暖房にも利用すれば、バイオマス発電所の効率は最適化されます。世界最大のバイオマス発電所は、ポーランド南部のポワニエツにあります。その出力電力は200MWです。

2018年にドイツでは、バイオマス発電所は、51.3TWhの電力を生成しました。これは、ドイツのエネルギー構成の12%に相当します。さらに、147.3TWhの熱も生成しています。全体的に見れば、バイオマスは、再生可能エネルギーで得られる熱全体の34%を占めています。

地熱

地球は、私たちの足の下で熱しています。100m深くなるごとに、地球の温度は3℃ずつ高くなっていきます。火山活動の中心に近いシュヴァーベンジュラでは、10℃ずつ高くなり、この熱を使って電力を生成することができます。地熱発電所では、地下数百メートルの深さまで巨大なドリルで掘削します。次に、高温の地中にポンプで水を送り込みます。その深さでは、比較的低温の水は蒸気になり、タービンを回転させ、発電機を駆動します。

ドイツでは、地熱発電所の割合は、バイオマス発電所に比べると、小さいものです。2018年には、0.2TWhの電力を生成し、さらに地熱および環境熱から14.7TWhの熱を得ています。

どのようにして再生可能エネルギーを貯蔵するのでしょうか?

再生可能エネルギーには課題もあります。太陽は、いつも輝いているわけではありませんし、風は、変わりやすいものです。したがって、産出量が多いときに、エネルギーを貯蔵することが合理的であると思われます。しかし、どうすればよいのでしょうか。

電気エネルギー貯蔵装置

  • 再生可能エネルギーは、バッテリやスーパーキャパシタに貯蔵することができます。ただし、現時点では、大量には貯蔵できません。
  • 同様に、パワーツーガス(power to gas)アプローチも選択肢の1つです。余剰電力を利用して、電解プラントで水をその化学成分である酸素と水素に分解します。水素は、エネルギー源として貯蔵することができます。復元プロセスでは、燃料電池によって水素の化学エネルギーを電力に変換します。

自然貯蔵施設

  • 貯水池:再生可能エネルギーで得られた余剰電力を使ってポンプを駆動し、高いところにある貯水池に水をくみ上げます。そのくみ上げた水が流下するときに発電タービンを駆動し、エネルギーを生成します。
  • その他の貯蔵手段:余剰電力を使って空気を圧縮し、岩塩空洞、または海底の岩盤層にある、地中の圧縮空気貯蔵庫に送り込みます。エネルギーを収集するには、圧縮空気をタービンに注入して発電機を駆動します。

ドイツにおける再生可能エネルギー

ドイツの気候変動アクションプラン2050では、2050年までに、大部分の電力は、温室効果ガスニュートラルな方法で発電することになっています。政策立案者は、マイルストーンを策定し、再生可能エネルギーの割合は、2025年には、45%にまで拡大する予定です。そのため、ドイツの再生可能エネルギー法(EEG)は、再生可能エネルギー発電所を優先的に電力網に接続することを電力事業者に義務付けています。

これまで、ドイツではどのくらいの進展があったのでしょうか。2018年には、再生可能エネルギー資源によって、合計428TWhのエネルギーが生成されました。その内訳は、53%が電力の生成であり、熱分野が約40%(171TWh)、輸送分野は約7%(32TWh)でした。

つまり、ドイツの電力の37.8%、熱の13.9%を再生可能エネルギー資源が生成したことになります。その結果として、ドイツでは1億8,400万トンのCO2排出を削減することができました。2018年1月28日1日だけを見ると、ドイツのエネルギー消費の81%をグリーンエネルギーでまかないました。

世界における再生可能エネルギー

再生可能エネルギーの利用は、世界中で拡大しています。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)によれば、2018年末時点で全世界の再生可能エネルギー資源による発電能力は、2,351GWでした。これは、世界の発電能力の約3分の1です。水力が最大の割合(1,172GW)を占めており、続いて風力(564GW)、太陽光(480GW)という順になっています。

再生可能エネルギー資源による発電能力は、2018年に7.9%、171GW増加しました。最も大きく増加したのは、オセアニア(17.7%)で、続いてアジア(11.4%)、アフリカ(8.4%)となっています。

将来、どのような再生可能エネルギーが新たに出現するのでしょうか?

世界中の研究者が、新たな再生可能エネルギーの実験を行っています。米国企業Solaren社は、太陽光エネルギーをより効率的に収集するために、宇宙に太陽光発電所を建設しようとしています。その他にも新しい方法として、浮体式の太陽光発電所があります。これは、太陽電池パネルアレイを水で冷却することができるので、高効率が得られるというものです。  また、英国のノースデボン沖には、潮流をエネルギーに変換するタービンを備えたパイロットプラントがあります。

スウェーデンでも、大胆な実験が行われています。科学者たちは、ストックホルムにある高層ビル(Söder Torn)の正面を、圧電材料の芯を持つ無数の毛が生えた、毛深い皮のようなもので包もうとしています。この毛が風で動くと、電気が発生します。このように、待ち受けている将来の再生可能エネルギーは、期待高まるものであることは確かです。

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