e-モビリティガイド:知っておきたいこと

排出ガスを発生させず、気候に悪影響を及ぼさない電気自動車は、移動手段の移行において重要な役割を果たしており、未来の交通手段とみなされています。あなたはバッテリー駆動車への切り替えを考えていますか? どこで、どのように充電すればいいのか、コストはどれくらいかかるのかなど、疑問はありませんか? エレクトロモビリティ(e-モビリティ)をテーマにした消費者ガイドで、皆さんの主な疑問にお答えします。

電気自動車の購入:経済的なメリットと補助金制度

電気自動車は、通常、同等クラスの内燃エンジン車より購入価格が高くなります。しかし、多くの国には、電気自動車を購入する人向けの政府の補助金制度があります。

ドイツで電気自動車を購入する場合の経済的メリット

  • ドイツ政府は、電気自動車の購入に「環境ボーナス」という補助金を出しています。現在のところ、金額は完全電気自動車の場合は5,000~6,000ユーロ、ハイブリッド車の場合は最大4,500ユーロです。ただし、支給対象は2019年11月4日以降に登録された車に限られます。
  • 2020年12月31日までに初回登録されたバッテリー駆動車は、その後10年間は自動車税を納める必要がありません。この免税期間中に車の所有者が変わった場合も、免税の対象になります。この制度はハイブリッド車には適用されません。
  • 連邦州政府もこの交通転換を支援しています。多くの連邦州政府が、家庭用充電器の設置に補助金を出しています。
  • 役立ち情報:自動車メーカーも、電気自動車の購入者にお得なサービスを提供している場合があります。車を購入する前に、メーカーに問い合わせてみましょう。

各国の状況

世界中の多くの国は、電気自動車の利用を促す補助金制度に意欲的に取り組んでいます。米国では、電気自動車を購入した人は、燃費に応じて課税される連邦税がすべて免除されます。ノルウェーでは、電気自動車を購入した場合、通常は25%徴収される付加価値税を免除する補助制度が創設されました。この免税制度の効果で、ノルウェーでは電気自動車の価格が同等クラスの内燃エンジン車とほとんど変わりません。

電気自動車の充電:知っておきたいこと、注意すべきこと

*電気自動車は家庭でも充電できます。とはいえ、ここで必然的に浮かぶ疑問は、誰でも家庭で充電できるのかということです。実は、誰でもできます。ただし、一定の要件があります。原則として、まず熟練した電気技師に、充電機器を設置できるかどうかを調べてもらう必要があります。古い建物の場合、高電圧レベルでの充電はおそらくできないでしょう。その場合は、電力システムをアップグレードしてもらうか、公共の充電ステーションを利用しなければなりません。

 

家庭での充電場所と充電方法

最も速く効率的に充電する方法は、「ウォールボックス」と呼ばれる壁付け式の400ボルト、三相接続の電気自動車専用充電器を設置することです。理想的には、自宅のガレージかカーポートに設置し、給電装置に直接接続するのがいいでしょう。現在のところ、ウォールボックスにはEUタイプ2の電源プラグがついているのが普通で、これを電気自動車に差し込んで充電します。

注意:家庭用コンセントでも、専門業者にきちんと配線してもらっている場合であれば、問題なく電気自動車を充電することが可能です。配線に不備がある場合、電源ケーブルやプラグ、コンセントが過熱する危険があります。

充電にかかる時間

正確な充電時間は、電力、電気自動車のバッテリー容量、充電フェーズ、電源など、多くの要因に左右されます。

電気自動車の充電時間は、次の式で計算します。

充電時間=バッテリー容量÷電力

電力は、電気自動車の充電時間と航続距離を計る重要な基準です。電力を計算するには、充電器との接続から得られるフェーズの数が必要になります。単相接続か、三相接続かで区別します。

電力は次の式で計算します。

電力=フェーズ数×電圧(V)×電流(A)

 

追加要因:

バッテリー容量が大きいほど、充電時間は長くかかります。フランスの自動車メーカーの40kWhバッテリーを搭載した電気自動車では、22kWhバッテリーの先行車種と比べて2倍の充電時間がかかります。一方、航続距離はバッテリー容量が大きい方が長くなります。ただし、走行速度などによっても左右されるので、2倍とまではいきません。多くの電気自動車は、バッテリーを性能の異なる複数の種類から選べるようになっています。

リチウムイオンバッテリーの充電では、最終フェーズが最も時間がかかります。このタイプのバッテリーは、容量の約80%までは急速に充電されますが、その後は進み方がかなり遅くなります。その理由は、容量の80%までは充電中に電圧が上昇し、電流強度は変わりませんが、80%を超えると電圧は上昇せず、電流強度は徐々に低下するためです。一般に、リチウムイオンバッテリーは比較的長く効率のよさを保ちますが、充電サイクルができる限り「フラット」な場合に限ります。容量10%から100%に充電するよりも、40%から60%に充電する方がはるかにバッテリーに優しいのです。

 

充電源には、出力の異なる様々な種類があります。電源の出力が高いほど、バッテリーを速く充電できます。充電源は、充電時間に影響するいくつもの要因のうちの一つでしかないため、それぞれの電源で電気自動車1台を充電するのにかかる正確な時間は、一概には言えません。

各種の充電源の概要は以下のとおりです。

  • 通常の電源コンセントの充電電力は3.7 kW(キロワット)
  • 一般的なウォールボックスの充電電力は11 kW
  • 通常の公共充電ステーションの充電電力は、一般に22 kW
  • 急速充電ステーションは出力50kWの直流電流を供給
  • 超急速充電ステーションの場合、出力は150~350 kW

電気自動車の充電ステーションについて知っておきたいこと

充電ステーションは、電気自動車が走行するために欠かせない施設です。ただし、車を充電するときには、考慮しなくてはならないことがいくつかあります。充電のプロセスそのものだけでなく、支払方法や関連コストについても知っておきましょう。

充電ステーションでの充電の仕組み

車でガソリンスタンドまで行き、給油してからドライブを続ける――公共充電ステーションでの電気自動車の充電も、この従来の内燃エンジン車のごく普通の給油のしかたと原則的には同じようなものです。ただ、もう少し時間がかかることに注意しておきましょう。

充電のプロセスは、次のように進みます。

 1. 充電カードによる本人確認:

ほとんどの場合、電力供給業者が発行する充電カードでの身分証明を求められます。身分証明が必要ない場合は、すぐに充電ソケットを使用できます。

2. 接続:

備え付けか自前のケーブルで、車を充電器に接続します。自分のケーブルを使う場合、まず充電器に接続してから、次に車に接続するという順序を守りましょう。タイプ2プラグは「メネケス(Mennekes)プラグ」とも呼ばれ、ドイツで確立されたものです。欧州中の充電ステーション向けの共通基準とみなされています

3. 充電:

充電プロセスが始まると同時に、ケーブルが充電器にロックされます。充電が終わったら、まず車からプラグを外し、次に充電器から充電ケーブルを外します。



電気自動車の充電にかかる費用

ガソリンスタンドでは、給油を始める前に、表示されたガソリン料金を確認することができます。この点は、電気自動車の充電ステーションでは少し違います。料金は、充電ステーションの事業者や電力供給業者によって異なります。欧州の域内には多くの充電ステーション業者があり、それぞれ料金体系や電力供給業者が異なります。

請求される料金は、以下の要素によって決まります。

  • 充電時間:
    純粋な充電時間だけでなく、車を充電器に接続している時間全体に課されます。
  • 充電量:
    充電した電力量にキロワット時(kWh)単位で課金されます。
  • 基本料金:
    充電時間と充電量の他に、多くの電力供給業者は月額基本料金を請求しています。
  • 開始料金:
    充電プロセスが始まった時点で、一回限りの開始料金が課金されます。


充電ステーション業者から課金される料金以外にも、電気料金はEU域内で大きな差があります。その国の現行の電力価格や、充電ステーションが公共か私有かによって、1 kWhにつき0.10ユーロから0.89ユーロ程度の幅があります。自宅の電気を使う場合、ドイツなら平均で1 kWh当たり0.30ユーロです。42 kWhバッテリー搭載のBMW i3の場合、フル充電すると12.60ユーロになり、約260キロの平均航続距離は十分に走れます。

公共充電ステーションでの支払い方法

充電拠点での支払い方法は多様です。2019年3月に施行されたドイツの充電ステーション法(LSV)には、支払いの規定と簡素化を目的とした技術基準も定められています。

  • 充電カードで支払う
    一部の充電ステーション事業者は独自のカードを発行しており、このカードに非接触式決済ができるチップが埋め込まれている場合がよくあります。ほとんどの電力供給業者は一つの大規模なパートナーネットワークに統合されているため、一枚のカードだけで国中の多くの充電ステーションで支払いができます。
  • デビットカードやクレジットカードで支払う
    ECカード(デビットカード)やクレジットカードで支払うこともできます。ただし、事前に使用者本人であることを証明するか、この決済方法を登録しておく必要があるのが一般的です。パーキングメーターのある駐車スペースのように、登録も本人確認もなしで簡単に支払いができる所はほとんどありません。
  • スマートフォンアプリで支払う
    スマートフォンアプリでのデジタル決済が、充電ステーション業者の間で急速に広がりつつあります。充電ステーションでQRコードをスキャンし、決められた方法で支払います。
  •  SMSで支払う
    稀ですが、SMS(ショートメール)で電気料金の支払いができる場合もあります。この方法を利用するには、契約している携帯電話会社の該当する付帯サービスを有効にして、電気料金が前払い残高から引き落とされるか、携帯電話料金と一緒に請求されるようにしておく必要があります。

 

充電ステーションを見つける方法

充電ステーションの場所がわかる双方向地図はたくさんあり、メーカーや電力会社、その他の機関のウェブサイトで提供されています。一例として、ドイツ連邦ネットワーク庁が公開している充電ステーションリストがあります。
現在では、近所の充電ステーションまでの道順がわかるスマートフォンアプリも、clever-tanken、EnBW mobility+、chargeEVなど数多くあります。適切な地図が内蔵された最新のナビゲーション装置も、一番近い充電ステーションを見つけるのに役立ちます。

ドイツ国内の充電ステーション数

ドイツの道路を走る電気自動車が増えるにつれて、充電ステーションの必要性も増しています。ドイツエネルギー 水道事業連盟が公表している数字によれば、一般に利用できる充電ステーションは現在2万4,000カ所で、2018年からほぼ50%増加しています。


また、充電インフラは今後数年のうちに大幅に拡張されることになっています。2022年までに5万カ所以上の充電拠点の新設が計画されており、ドイツ政府は2030年までに100万カ所の新設を目指しています。

欧州の充電ステーション数

欧州でも充電インフラの拡張が急ピッチで進んでいます。EU域内には、すでに約17万3,000カ所の公共充電ステーションがあります。最も数が多い国はオランダで、4万3,730カ所。ノルウェー、ルクセンブルクがこれに続いています。2020年末までに、充電ステーションの数は約1,300万カ所にも達する見込みです。

中国、米国、日本など欧州以外の各国の現状

世界の電気自動車の総登録台数は、2019年には約790万台となり、過去最高記録に達しました。これは2018年と比較して230万台の増加であり、40%の伸びとなっています。

  • e-モビリティの分野では、中国が世界をリードしています。バッテリーセルの生産量が世界一であるだけでなく、電気自動車の登録台数の面でも約400万台と、他国を大きく引き離しています。これに呼応して、充電ネットワークも充実しています。国内に80万8,000カ所の充電拠点があり、うち33万カ所が公共です。公共の急速充電ステーションがその36%を占めています。2020年末までに480万カ所以上が計画されています。
  • 米国の電気自動車保有台数は140万台、公共充電ステーションの数は約6万7,500カ所で、そのうち14%が急速充電型です。メリーランド州には、化石燃料用の給油ポンプをすべて電気自動車用充電器に置き換えた初のサービスステーションも登場しました。
  • 日本も電動化を推し進めています。2019年の電動自動車の保有台数は30万台に達し、中国、米国、ノルウェーに次いで世界4位となっています。政府は2020年までに、急速充電型5,000カ所を含め、約200万カ所の公共充電ステーションの設置を目指しています。

ハイブリッド車を買う価値がある時

「ハイブリッド」という言葉は、「複数の起源を持つ」という意味です。つまりハイブリッド車とは、二つの異なる動力源を持つ自動車を指し、普通は電動モーターと内燃エンジンが搭載されています。
ハイブリッド駆動には、主に二つのメリットがあります。
• 内燃エンジン車より燃費が低い
• 内燃エンジン車より加速がいい
ハイブリッド車を買う価値があるかどうかと、金銭的メリットがどれくらいあるかは、何よりもどこで使用するかによって決まります。特に大都市圏や都市部では、ハイブリッド車は内燃エンジンのみの車と比べて大幅にエネルギーを節約できます。ただし、高速道路での長距離ドライブでは、むしろ燃費が高くなる場合があります。速度が上がったときは主に内燃エンジンが使われるためと、二つの駆動系を搭載したハイブリッド車はその分重量が重いためです。

ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車の違い

ハイブリッド車は、充電可能なバッテリーだけでなく、内燃エンジンでも動くため化石燃料用タンクも搭載しています。このため、航続距離は純電気自動車と比べると長くなります。プラグインハイブリッド車は、純ハイブリッド車とは異なり、容量の大きいバッテリーを搭載しています。このバッテリーは回収された制動エネルギーで充電されるだけでなく、電源コンセントから充電することもできます。

ハイブリッド車については、ディスカバリーの記事で、この代替駆動技術について知っておきたいことを詳しく紹介しています。

重要なポイントについての質問と回答

ドイツ連邦環境省フラウンホーファー研究機構の調査によれば、電動自動車は、耐用年数全体の温室効果ガス(CO2)フットプリントが内燃エンジン車に比べてはるかに好ましい数字になります。電動自動車のCO2排出量は、ディーゼル車より16%低く、最新のガソリン車と比べると27%も低くなります。ドイツ連邦環境庁の推算では、バッテリー駆動車は今後もこの点で急速な進化を続けるとみられています。2025年に新規登録される電動自動車は、CO2排出量がディーゼル車より32%、ガソリン車より40%少なくなると予想されています。

環境上の影響に関しては、やや様相が違います。電気自動車とその製造に用いられる原材料から排出される粒子状物質は、内燃エンジン車よりむしろ多いのです。

結局のところ、電力供給、CO2 排出量、生産と解体などの個々の要因の比較評価が、自動車がどの程度環境に優しいかを全体として分析する際の重要な要素です。

e-モビリティの技術は、内燃エンジン車の技術と比べるとまだごく浅い歴史しかありません。そのため、現時点では代表的な長期的調査はないのが実状です。しかし、電気自動車は内燃エンジン車と異なり、摩損のおそれがある部品が少ないという大きなメリットがあります。いずれにしても、電動システムとシャシーについては、故障をすぐに見つけられるように定期的に点検を受ける必要があります。そのときに特に重点を置くのは、電気自動車の最も高価で重要な部品であるバッテリーです。供給業者によれば、現在のバッテリーは10万~16万キロを走行できるとされています。これは、耐用年数にして8~10年、充電回数にして約500~1,000回に相当します。とはいえ、バッテリーの性能が劣化したからと言って、車自体を廃棄しなければならないわけではありません。ほとんどの場合、バッテリーを修理するか、交換することができます。

*自動車を運転する人は誰でも自動車保険に加入しなければなりません。電気自動車も内燃エンジン車と同様に、第三者賠償責任保険への加入のみが法律で定められています。この保険の保険料は、エンジン出力、車種、ドライバーの年齢などの要素に基づいて算出されます。保険会社によっては、環境配慮型の車の保険料を安くしているところもあります。第三者賠償責任、火災、盗難保険や総合自動車保険に加入するという選択肢もありますが、内燃エンジン車より保険料がやや高いのが一般的です。

 

電気自動車の保険では、バッテリーも重要な要素になります。自車両損害保険でバッテリーが完全補償の対象になっているかどうかを確認しましょう。対象でない場合は、追加で補償をつけることをお勧めします。

電気自動車の維持費はどれくらいかかりますか?

税金、電気代、保険料、メンテナンス費がかかります。ガソリン車やディーゼル車と同じように、電気自動車の場合もこの4つが主に必要となる維持費です。もちろん、いくらかかるかは国によって違います。ここでは具体例として、ドイツにおける電気自動車の固定費用を見ていきましょう。

従来型の自動車の税率は、エンジンのサイズと排気量をもとに計算されます。一方、電気自動車は許容される総重量に基づいて課税され、重い車ほど税率が高くなります。
• 最大許容総重量2,000 kgまで:重量200 kgごとに年間5.62ユーロ
• 最大許容総重量3,000 kgまで:重量200 kgごとに年間6.01ユーロ
• 最大許容重量3,500 kgまで、またはそれ以上:重量200 kgごとに年間6.39ユーロ
これで計算すると、許容総重量が約1,800 kgのBMW i3の場合、年間の税額は合計50.63ユーロになります。2020年末までに登録した場合は、向こう10年間は車両税が免除されるため、合計で506.30ユーロを節約できます。

電気自動車は、「電気燃料」を定期的に補充する必要があります。充電の方法はさまざまです。


• 多くの企業は、従業員用の駐車スペースで電気自動車の充電が無料でできるようしています。この手当分の金額には税金はかかりません。つまり、会社側が従業員の通勤費を負担してくれるわけです。
• 自動車ショールーム、スーパー、ショッピングモールなどの周辺にある公共スペースでも無料で充電できる場合があります。
• 有料の充電拠点での充電費用は、課金方法などによって異なりますが、最大で1 kWh当たり0.89ユーロ程度です。
• 安定した価格で費用を抑えるには、自宅の電気を使う方法があります。自宅の専用充電器や電源コンセントで充電する場合の費用は、平均で1 kWh当たり0.30ユーロで、多くの公共充電ステーションよりかなり安くなります。

摩損する部品が少ないということは、メンテナンス作業も少なくて済むということです。電気自動車の所有者は、メンテナンス費を8年間で平均1,300ユーロ節約できると予測されています。また、メーカーによっては、バッテリーをリースにすることもできます。つまり、車体と一緒に購入するのではなく、定額の月額料金で借りるわけです。バッテリー容量が劣化したら、無料で交換してもらえます。バッテリーがその役目を終え、再利用できなくなったら、ディーラーに返すか、貯蔵所に持っていきましょう。

電気の供給源は、風力タービンや太陽光発電システムで発電された再生可能エネルギーや、褐炭、無煙炭、天然ガス、原子力などの化石燃料源です。ドイツエネルギー 水道事業連盟によれば、再生可能源から生成されるエネルギーが占める割合は、2019年に44%に達しました。2030年までに、電力消費量全体の65%を再生可能エネルギーにすることが目標になっています。多くの電力会社も、契約利用者に特別な「グリーン料金」を提供しています。

モビリティ転換が順調に進むほど、ドイツで必要とするグリーン電力は多くなります。幸いなことに、ドイツの送電網は将来のe-モビリティブームにも対応する準備ができています。ドイツ自動車連盟(ADAC)によれば、すでに1,000万台の電気自動車に電力を供給する十分な供給量があります。比較して、現時点でのドイツの電気自動車の保有台数は13万6,600台に過ぎません。

交換されるバッテリーは、まだ元の容量の70%程度までの容量があります。つまり、処分してしまうのは経済的にも環境的にも理にかないません。このため、交換後のバッテリーの多くは、例えば太陽光電力や風力電力の蓄電装置などとして再利用されます。

一般道路の走行を許可される自動車はすべて、最大限の安全性を保証しなければなりません。これは法律で定められています。車の動力源がガソリンやディーゼル、天然ガス、LNG(液化天然ガス)であろうと、バッテリーであろうと関係ありません。電気自動車の場合は、起こりうることの中で最も重大なのはバッテリーの損傷です。このため、メーカーはバッテリーを保護するために特別な対策をとっています。万一、事故が起きた場合、電圧サージやショートを防ぐため、直ちに電流が遮断されます。ADACでは、電気自動車の現行車種の中で、衝突試験で異常を示したものは今までに一つもないと確認しています。また、電気自動車は耐衝撃性が最適化されているため、多くの場合は内燃エンジン車より安全です。

電動自動車には標準としてリチウムイオンバッテリーが搭載されています。この種のバッテリーが最適な性能を発揮するために推奨される温度範囲は、摂氏15度から35度です。寒い時期に暖房を入れると、エネルギーを消費し、電気自動車の航続距離が短くなります。

気温が35度を超えると、バッテリーの耐用年数は大きく低下します。解決策の一つは、車の冷却と加熱を行う温度管理システムを使うことです。ただし、このシステムはまだ、電気自動車のすべての車種に標準搭載されてはいません。

最終更新:2020年7月


*各国により状況が異なる場合があります。