インフィニオン、過去最高の四半期業績で2021会計年度を終了。2022会計年度は、10%台半ばの売上高成長、継続的な利益率の改善を見込む

2021/11/18 | 四半期レポート

2021/11/10 | 四半期レポート

  • 2021 会計年度第 4 四半期:売上高は 30 700 万ユーロで、前四半期期比 10% 増、前年同期期比 21% 増。事業部合計利益は 6 1,600 万ユーロ、事業部合計利益率は 5% 、フリーキャッシュフローは 3 7,800 万ユーロ。
  • 2021 会計年度通期:売上高は前年度比 29% 増の 110 6,000 万ユーロ、事業部合計利益は 20 7,200 万ユーロ、事業部合計利益率は 7% 、フリーキャッシュフローは 15 7,400 万ユーロ。
  • 2022 会計年度第 1 四半期見通し:平均為替レートを 1 ユーロ= 20 ドルとする想定に基づき、売上高は約 30 億ユーロと予想。この売上高に基づく事業部合計利益率は約 21% と予想。
  • 2022 会計年度通期見通し:平均為替レートを 1 ユーロ= 20 ドルとする想定に基づき、売上高は 127 億ユーロ (± 5 億ユーロ) と予想。売上高が予想範囲の中心値の場合、事業部合計利益率は約 21% と予想。約 24 億ユーロの投資を計画。フリーキャッシュフローは 10 億ユーロに達する見込み。
  • 2021 会計年度の配当案: 1 株当たり 27 ユーロに引き上げ 2020 会計年度は 0.22 ユーロ)。

2021年11月10日、ノイビーベルク (ドイツ)

インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は本日、2021会計年度第4四半期ならびに2021会計年度通期 (いずれも至2021年9月末) の業績を発表しました。

インフィニオンの最高経営責任者 (CEO)、ラインハルト プロス (Dr. Reinhard Ploss)は、「インフィニオンは2021会計年度を好調な第4四半期で締めくくりました。業績は過去最高を記録し、通期では初めて110億ユーロを超える売上高を計上、利益率も大幅に改善しました。当社の事業戦略は、電動化とデジタル化という主要トレンドに特に重点を置いています。世界のトッププレイヤーとして、当社は両分野で革新的な技術を提供しています。エネルギー効率の高いコネクテッドワールドで必要とされる半導体の需要は引き続き旺盛で、2022会計年度も好調な年になると予想されます。成長機会を活かすため、さらに多額の投資を行います。シリコンのほか、シリコンカーバイド、ガリウムナイトライドといった化合物半導体の製造能力を引き続き拡大しています」と述べています。

2021 会計年度第 4 四半期グループ業績

インフィニオングループの2021会計年度第4四半期の売上高は、前四半期の27億2,200万ユーロから2億8,500万ユーロ増加して30億700万ユーロとなりました。この10%という大幅な増加の主な要因は、パワー&センサーシステムズ (PSS) 事業部における季節的要因による需要の力強い回復です。オートモーティブ (ATV) 事業部とコネクテッドセキュアシステムズ (CSS) 事業部の売上高も前四半期比で増加しましたが、インダストリアルパワーコントロール (IPC) 事業部は前四半期からわずかに減少しました。

第4四半期の粗利益率は前四半期の39.1%から41.2%へ改善しました。調整後粗利益率は前四半期の41.8%から43.9%に拡大しました。

事業部合計利益は前四半期の4億9,600万ユーロから6億1,600万ユーロに改善し、事業部合計利益率は18.2%から20.5%に上昇しました。

非事業部損益は前四半期の1億4,900万ユーロの純損失に対し、1億3,800万ユーロの純損失となりました。第4四半期の非事業部損益の内訳は売上原価8,300万ユーロ、販売費および一般管理費5,700万ユーロ、ならびに研究開発費600万ユーロでした。これらに加え、その他の純営業収益として800万ユーロが発生しました。

営業利益は前四半期の3億4,700万ユーロから4億7,800万ユーロに増加しました。

財務収支は3,700万ユーロの費用で、これに対し前四半期は5,600万ユーロの費用でした。

法人所得税収益は1,600万ユーロで、これに対し前四半期は4,900万ユーロの費用でした。第4四半期の税金収益は、繰延税金資産の再評価と税務リスクポジションの減少によるプラスの影響を受けたものです。

継続事業からの利益は前四半期の2億4,500万ユーロから4億6,500万ユーロに増加しました。非継続事業からの損益は前四半期のプラスマイナスゼロから、100万ユーロの損失となりました。純利益は前四半期の2億4,500万ユーロから4億6,400万ユーロに増加しました。

継続事業からの1株当たり利益は0.36ユーロ (基本的および希薄化後とも) で、前四半期は0.18ユーロでした。調整後1株当たり利益1 (希薄化後) は前四半期の0.27ユーロから0.41ユーロに改善しました。 

当社が有形固定資産および無形資産の購入額、ならびに資産計上された開発費の合計として定義する投資額は、前四半期の2億8,500万ユーロから5億9,600万ユーロに増加しました。減価償却費および償却費は前四半期の3億8,000万ユーロから3億9,700万ユーロに増加しました。

フリーキャッシュフロー2は、第4四半期に投資額が大きく増加したことにより、前四半期の4億7,700万ユーロから3億7,800万ユーロに減少しました。継続事業での営業活動による純キャッシュフローは、前四半期の7億6,200万ユーロから9億7,100万ユーロに増加しました。

9月にサイプレス社買収に関連した借入の一部、3億1,000万ユーロを早期返済したにもかかわらず、2021会計年度第4四半期末 (2021年9月30日) 現在のグロスキャッシュポジションは、前四半期末 (2021年6月30日) の38億6,300万ユーロから39億2,200万ユーロに増加しました。第4四半期末現在の金融負債は65億8,500万ユーロで、為替レートの相殺効果により、前四半期末の68億800万ユーロから2億2,300万ユーロの減少にとどまりました。純負債額は前四半期末の29億4,500万ユーロからさらに減少して26億6,300万ユーロとなりました。

2022 会計年度第 1 四半期見通し

平均為替レートを1ユーロ=1.20ドルとする想定に基づき、当社は2022会計年度第1四半期の売上高を約30億ユーロと予想しています。オートモーティブ事業部とコネクテッドセキュアシステムズ事業部の売上高は前四半期からパーセント単位で1桁台半ばから後半の増加を見込んでいます。一方、インダストリアルパワーコントロール事業部とパワー&センサーシステムズ事業部は前四半期からパーセント単位で1桁台前半から半ばの減少が見込まれます。この売上高の水準が達成された場合、事業部合計利益率は約21%になると予想しています。 

2022 会計年度通期見通し

平均為替レートを1ユーロ=1.20ドルとする想定に基づき、2022会計年度通期の売上高は約127億ユーロ (±5億ユーロ) と予想しています。売上高が予想範囲の中心値の場合、事業部合計利益率は約21%になると予想されます。オートモーティブ事業部とコネクテッドセキュアシステムズ事業部の売上高成長率はグループ全体の成長率を上回る見通しです。パワー&センサーシステムズ事業部の売上高はグループ全体とほぼ同じ成長率を見込んでいます。

インダストリアルパワーコントロール事業部の売上高はパーセント単位で1桁台半ばから後半の増加を予想しています。

2022会計年度通期での有形固定資産、無形資産、および資産計上された開発費への投資額は、約24億ユーロを計画しています。中期的にお客様の需要の伸びに引き続き対応できるよう、フロントエンド製造能力の拡大に重点を置きます

減価償却費および償却費は16億ユーロから17億ユーロと予想しています。このうち約4億ユーロは、主としてサイプレス社の買収、および少額ながらインターナショナル レクティファイアー社の買収に伴う、取得原価配分の減価償却費および償却費によるものです。フリーキャッシュフローは約10億ユーロと予想しています。

2021 会計年度配当案: 1 株当たり 0.27 ユーロ

当社は、株主が事業の成功からの恩恵を適切に享受できることを配当方針としています。しかしながら、新型コロナウイルスのパンデミックによる経済的影響と当時のリスクを考慮し、また十分な財務柔軟性を維持するために、2020会計年度は2019会計年度を0.05ユーロ下回る0.22ユーロの配当を実施しました。2021会計年度は、好調な業績と2022会計年度の良好な見通しを反映して、配当額を再び0.05ユーロ増額し、2022年2月の年次株主総会では1株当たり0.27ユーロを提案する予定です。2021年9月30日時点の発行済株式総数は1,305,921,137株です。これには当社が保有する4,545,602株が含まれ、配当支払の対象となりません。この結果、配当総額は2020会計年度の2億8,600万ユーロに対し、3億5,100万ユーロとなります。

2021 会計年度第 4 四半期の事業部別業績

ATV事業部の2021会計年度第4四半期の売上高は、前四半期の12億500万ユーロから5%増加して12億6,700万ユーロとなり、ほぼすべての製品分野が売上増に寄与しました。事業部別利益は前四半期の1億9,900万ユーロから2億1,100万ユーロに改善し、事業部利益率は16.5%から16.7%に改善しました。

IPC事業部の第4四半期の売上高は、前四半期の4億1,200万ユーロから4億700万ユーロに減少しました。再生可能エネルギー関連製品の需要は引き続き好調でした。運輸の売上高は減少しましたが、産業用ドライブと家電は小幅ながら増加しました。事業部利益は前四半期の8,200万ユーロから7,200万ユーロに減少し、事業部利益率は前四半期の19.9%から17.7%に低下しました。

PSS事業部の第4四半期の売上高は、前四半期の7億5,700万ユーロから25%増加し、9億4,500万ユーロとなりました。この大幅な増加は主に、季節的要因によるスマートフォン向けコンポーネント分野の需要の回復によるものでしたが、データセンター向け電力供給など他の分野も増加しました。事業部利益は前四半期の1億6,700万ユーロから2億7,600万ユーロに増加し、事業部利益率は前四半期の22.1%から29.2%に改善しました。

CSS事業部の第4四半期の売上高は前四半期の3億4,600万ユーロから12%増加し、3億8,600万ユーロとなりました。高価値製品のシェア拡大、自社生産の改善、および新たなソリューション事業により、非接触型ペイメントカード、認証、マイクロコントローラおよびコネクティビティ分野の売上高が好調だったことが主な要因です。事業部利益は前四半期の4,700万ユーロから6,000万ユーロに、事業部利益率は13.6%から15.5%に改善しました。

インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2021会計年度 (9月決算) の売上高は約111億ユーロ、従業員は世界全体で約50,280人。世界の半導体メーカー上位10に入る半導体企業です。

インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場 (銘柄コード: IFX)、米国では店頭取引市場のOTCQX (銘柄コード: IFNNY) に株式上場しています。

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  • Dr. Reinhard Ploss, CEO Infineon Technologies AG
    Dr. Reinhard Ploss, CEO Infineon Technologies AG
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  • Infineon Management Board (f.l.t.r.) : Dr. Helmut Gassel (CMO), Dr. Sven Schneider (CFO), Dr. Reinhard Ploss (CEO), Constanze Hufenbecher (CDTO), Jochen Hanebeck (COO)
    Infineon Management Board (f.l.t.r.) : Dr. Helmut Gassel (CMO), Dr. Sven Schneider (CFO), Dr. Reinhard Ploss (CEO), Constanze Hufenbecher (CDTO), Jochen Hanebeck (COO)
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