2021会計年度は好調なスタート。ターゲット市場の力強い伸展が背景。通期業績見通しを小幅引き上げ。フィラッハでの生産開始を前倒し

2021/02/04 | 四半期レポート

2021/2/4 | 四半期レポート
 

  • 2021会計年度第1四半期:売上高は26億3,100万ユーロ、事業部合計利益は4億8,900万ユーロ、事業部合計利益率は18.6%。
  • 2021会計年度第2四半期見通し:平均為替レートを1ユーロ=1.20ドルとする想定に基づき、売上高は25億ユーロから28億ユーロの間と予想。売上高が予想範囲の中心値の場合、事業部合計利益率は約16.5%と予想。
  • 2021会計年度通期見通し:平均為替レートを1ユーロ=1.20ドルとする想定に基づき、売上高は約108億ユーロ(±5パーセント)と予想。売上高が予想範囲の中心値の場合、事業部合計利益率は約17.5%と予想。投資計画は約16億ユーロ。フリーキャッシュフローは8億ユーロを超える見込み。

 
2021年2月4日、ノイビーベルク(ドイツ)
 
独インフィニオンテクノロジーズは本日、2021会計年度第1四半期(至2020年12月末)の業績を発表しました。
 
インフィニオンの最高経営責任者(CEO)、ラインハルト プロス(Dr. Reinhard Ploss)は、次のように述べています。「インフィニオンは新しい会計年度に好調なスタートを切りました。ドル安による逆風にもかかわらず、この第1四半期は大幅な増収増益となりました。いくつかの地域での景気回復に加え、生活のあらゆる分野に及ぶデジタル化推進が好業績に貢献しています。半導体への需要はこれまでになく高まっています。引き続き、リスクについては慎重に監視しています。しかしながら力強い受注の勢い、ならびに製品分野の大半において製造工場が優れた稼働率を示していることを踏まえ、今会計年度の通期見通しを小幅上方修正しました。製造関連設備への投資を拡大すると共に、フィラッハの新しい半導体工場の操業開始日を今会計年度第4四半期に前倒ししました。」
 
2021 会計年度第1四半期グループ業績
インフィニオングループの2021会計年度第1四半期の 売上高は、ドル安にもかかわらず全事業部門において増加し、前四半期の24億9,000万ユーロから6%増の26億3,100万ユーロとなりました。売上高はオートモーティブ事業部(ATV)で特に大きく増加しました。インダストリアルパワーコントロール事業部(IPC)とパワー&センサーシステムズ (PSS) 事業部の売上高も大きく増加し、コネクテッドセキュアシステムズ事業部(CSS)事業部は微増となりました。
 
第1四半期の 粗利益率は前四半期の31.8%から37.4%に上昇。 調整後粗利益率は前四半期の36.6%から40.3%に拡大しました。
 
事業部合計利益は前四半期の3億7,900万ユーロから4億8,900万ユーロへと大きく増加し、これにより 事業部合計利益率も15.2%から18.6%に上昇しました。また、設備の非稼働に伴う費用が大きく低下したことに加え、研究補助金の受領や特許関連収入などの一時的要因もこの増益の一因となっています。
 
非事業部損益は1億5,700万ユーロの純損失で、これに対し前四半期は1億9,700万ユーロの純損失でした。サイプレス社買収と統合に伴う主に取得原価配分(PPA)に関連した費用は、予想通り前四半期よりも縮小しました。当四半期の非事業部損益の内訳は、売上原価7,500万ユーロ、販売費及び一般管理費6,000万ユーロ、および研究開発費800万ユーロでした。これに加え、第1四半期にはその他の純営業費用として1,400万ユーロが発生しました。
 
営業利益は、前四半期の1億8,200万ユーロから3億3,200万ユーロに増加しました。
 
財務収支は前四半期の2,800万ユーロの費用から2,600万ユーロの費用に改善しました。
 
法人所得税費用は4,900万ユーロで、これに対し前四半期は3,300万ユーロでした。
 
継続事業からの利益は、前四半期の1億1,200万ユーロから2億5,600万ユーロに増加しました。 非継続事業からの損益はプラスマイナスゼロで、これに対し前四半期は300万ユーロの損失でした。 純利益は前四半期の1億900万ユーロから2億5,600万ユーロに増加しました。
 
継続事業からの1株当たり利益(基本的および希薄化後とも)は前四半期の0.08ユーロから、0.19ユーロに改善しました。 調整後1株当たり利益 [1](希薄化後)は前四半期の0.20ユーロから0.28ユーロに増加しました。
 
インフィニオンが有形固定資産および無形資産の購入額、ならびに資産計上された開発費の合計として定義する 投資額は2億8,300万ユーロで、これに対し前四半期は3億3,200万ユーロでした。 減価償却費および償却費は3億7,900万ユーロから3億6,800万ユーロに減少しました。
 
第1四半期の フリーキャッシュフロー [2]は3億1,300万ユーロで、前四半期の3億8,700万ユーロから減少しました。 継続事業での営業活動による純キャッシュフローは5億8,800万ユーロで、これに対し前四半期は7億4,700万ユーロでした。
 
2021会計年度第1四半期末(2020年12月末)現在の グロスキャッシュポジションは33億3,400万ユーロで、これに対し前四半期末(9月末)は32億2,700万ユーロでした。純負債額は38億600万ユーロから4億3,700万ユーロ減少して33億6,900万ユーロとなりました。グロス有利子負債額は70億3,300万ユーロから67億300万ユーロに減少しました。1億7,400万ユーロの返済に加え、米ドルの対ユーロ安による米ドル建て負債額の減少がこの負債縮小に貢献しました。
 
2021 会計年度第2四半期見通し
平均為替レートを1ユーロ=1.20ドルとする想定に基づき、当社は2021会計年度第2四半期の売上高が25億ユーロから28億ユーロの間になると予想しています。ATV事業とPSS事業の売上高は前四半期からパーセント単位で1桁台前半の増加を達成する見込みです。IPC事業の売上高については前四半期から横ばい、CSS事業の売上高については前四半期からパーセント単位で1桁台前半の減少を見込んでいます。売上高が予想範囲の中心値の場合、 事業部合計利益率は約16.5%になると予想しています。
 
2021 会計年度通期見通し
平均為替レートを1ユーロ=1.20ドルとする想定に基づき、2021会計年度の売上高を108億ユーロ(±5パーセント)と予想しています。特にATV事業とPSS事業については、引き続き市場の勢いを推進力としてこの会計年度後半に売上高が拡大すると予想しています。売上高が予想範囲の中心値の場合、 事業部合計利益率は約17.5%になると予想しています。
 
2021会計年度通期での有形固定資産、無形資産、および資産計上される開発費への 投資額は約16億ユーロを計画しています。 減価償却費および償却費は15億ユーロから16億ユーロと予想され、このうち約5億ユーロは主としてサイプレス社の買収、および少額ながらインターナショナル レクティファイアー社の買収に伴う、取得原価配分の減価償却費および償却費によるものです。フリーキャッシュフローは8億ユーロを超える見込みです。
 
地政学およびマクロ経済学的要因に加え、新型コロナウイルスのパンデミックによる経済の混乱により正確な業績予測が困難となっています。パンデミックの間を通じて予想される売上高と利益の推移に影響を及ぼす主な要因には、世界全体での感染率の経時的変化、経済活動が制約される可能性、生産とサプライチェーンへの影響、および政府による刺激策の規模とその効果などが含まれます。
 
2021 会計年度第1四半期の事業部別業績
ATV 事業部の2021会計年度第1四半期の売上高は、全ての分野で増加し、前四半期の10億4,500万ユーロから、10%増の11億5,000万ユーロになりました。特に好調だったのは電気自動車向けコンポーネントでした。設備の非稼働に伴う費用が大きく低下したこと、および一時的要因による収益があったことにより、 事業部利益は前四半期の5,900万ユーロから1億8,500万ユーロに増加しました。 事業部利益率は5.6%から16.1%に急増しました。
 
IPC 事業部の第1四半期の売上高は、再生エネルギーと家庭電化製品への需要が拡大したことにより、前四半期の3億4,900万ユーロから4% 増加して3億6,200万ユーロとなりました。産業用ドライブの売上高は横ばい、運輸と電力インフラストラクチャでは減少しました。 事業部利益は前四半期の6,900万ユーロから6,100万ユーロに減少し、 事業部利益率は前四半期の19.8%に対し16.9%となりました。
 
PSS 事業部の第1四半期の売上高は前四半期の7億5,900万ユーロから3%増加し、7億7,900万ユーロとなりました。センサーの売上高は大きく増加し、サーバー、デスクトップPC、およびノートPC向けパワー半導体への需要は高水準で推移しています。 事業部利益は1億9,700万ユーロで、これに対し前四半期は2億900万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の27.5%から25.3%に低下しました。
 
CSS 事業部の第1四半期の売上高は前四半期の3億3,300万ユーロから1%増加し、3億3,500万ユーロとなりました。ペイメントカード、マイクロコントローラー、およびWi-Fi向けの売上高は増加しましたが、政府系IDおよびチケット発行製品への需要は今回の危機に伴い低下しました。 事業部利益は前四半期の4,200万ユーロから4,500万ユーロに増加しました。 事業部利益率は12.6%から13.4%に拡大しました。
 
 
[1] 調整後純利益と調整後1株当り利益(希薄化後)は、代替または上位の業績指標とみなすべきものではなく、IFRSに準拠して決定した純利益および1株当たり利益(希薄化後)に関する追加的情報とみなすべきものです。調整後1株当たり利益の計算方法については、英語原文11ページに詳細が記載されています。
[2] フリーキャッシュフローとグロスおよびネットキャッシュポジションの定義と計算方法は、英語原文14ページをご覧ください。

インフィニオンについて

インフィニオン について   http://www.infineon.com/jp 
インフィニオン テクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2020会計年度 (9月決算) の売上高は85億ユーロ、従業員は世界全体で約4万6,700人。2020年4月のサイプレス社 (本社: 米国) 買収により、世界の半導体メーカー上位10となりました。

インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(銘柄コード:IFX)、米国では店頭取引市場のOTCQX(銘柄コード:IFNNY)に株式上場しています。

Information Number

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  • Dr. Reinhard Ploss, CEO Infineon Technologies AG
    Dr. Reinhard Ploss, CEO Infineon Technologies AG
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