第1四半期の売上高は予想通り低下、利益は予想をわずかに上回る。グローバル経済の減速により見通しが低迷、第2四半期の売上高は横ばいと予想

2019/02/08 | 四半期レポート

2019/2/5 | 四半期レポート

 2019会計年度第1半期:売上高は前期比4%減の19億7,000万ユーロ、事業部合計利益は3億5,900万ユーロ、事業部合計利益率は2%

  • 2019会計年度第2四半期の見通し:ユーロ/ドル平均為替レートを15とする想定に基づき、前四半期比の売上高は前期比で横ばい(±2パーセンテージポイント)、予想範囲の中間点での事業部合計利益率は16%と予想。
  • 2019会計年度通年の見通し:第1四半期と第2四半期の状況に基づき、前年度比の売上高成長率は予想範囲の下限近傍と予測、ユーロ/ドル平均為替レートを15と想定した場合には前年度比9%の増加。この売上高水準となった場合の事業部合計利益率は約17.5%と予想
  • 2019会計年度通年の投資額:成長減速に対応し、計画されていた投資額を1億から2億ユーロの範囲で削減

 2019年2月5日、ノイビーベルク(ドイツ)

 独インフィニオンテクノロジーズは本日、2019会計年度第1四半期(平成30年12月期)の業績を発表しました。 

 

 インフィニオンの最高経営責任者(CEO)、ラインハルト プロス(Dr. Reinhard Ploss)は、次のように述べています。「厳しさを増す事業環境からの課題に対し、これまでのところ良く対処することができています。市場での逆風にもかかわらず、インフィニオンは構造的な成長要因の健全さに支えられ、2019会計年度には9%の成長を達成すると共に市場シェアをさらに拡大できると予想しています。長期的な成長の見通しに変化はありません。したがってフィラッハでの300 mmクリーンルーム建設をはじめとした重要プロジェクトは引き続き推進しますが、製造機器に関しては投資額をやや抑えます。」 

2019 会計年度第1四半期のグループ業績

インフィニオングループの2019会計年度第1四半期の 売上高は、季節的要因のため前四半期の20億4,700万ユーロから4%減の19億7,000万ユーロとなりました。オートモーティブ事業部(ATV)とインダストリアルパワーコントロール事業部(IPC)の売上高はわずかに低下しました。パワーマネジメント&マルチマーケット事業部(PMM)の売上高はグループ平均をやや下回り、デジタルセキュリティソリューションズ事業部(DSS)はさらに大きく下回りました。 

第1四半期の 粗利益率は前四半期からほぼ横ばいで39.8%から39.5%に低下しました。これには主にインターナショナル・レクティファイアー社の買収に起因する、減価償却費およびその他の費用が総額1,600万ユーロ含まれています。 調整後粗利益率にもほぼ変化はなく、前四半期の40.6%に対し40.4%でした。 

事業部合計利益は前四半期の4億ユーロから3億5,900万ユーロに減少しました。第1四半期の 事業部合計利益率は前四半期の19.5%から18.2%に低下しました。 

非事業部損益は前四半期の3,000万ユーロの純損失に対して3,200万ユーロの純損失となりました。この第1四半期の数値の内訳は、1,600万ユーロの売上原価、1,500万ユーロの販売および一般管理費、および100万ユーロの研究開発費でした。 

営業利益は、前四半期の3億7,000万ユーロに対し3億2,700万ユーロでした。法人 税費用は前四半期の5,400万ユーロから5,600万ユーロにわずかに増加しました。 継続事業からの利益は2億5,400万ユーロで、これに対し前四半期は3億ユーロでした。 

非継続事業からの損益はプラスマイナスゼロでした。これに対し前四半期は、キマンダ管財人から申し立てられた、休眠会社の活動を開始したとの主張と資本減損に対する損害賠償に基づく訴訟に関連し、引当金を増額したことによる1億5,900万ユーロの損失でした。これに伴い 純利益は前四半期の1億4,100万ユーロから2億5,400万ユーロに改善しました。 

継続事業からの一株当り利益は前四半期の0.27ユーロから0.22ユーロに低下しました(ともに基本および希薄化後)。 調整後一株当り利益 [1](希薄化後)は前四半期の0.28ユーロから0.24ユーロに低下しました。 

インフィニオンが資産、工場、機器、および無形資産の購入、ならびに資本化された開発資産の合計として定義する 投資額は、前四半期の4億1,700万ユーロから4億800万ユーロにわずかに減少しました。 減価償却費は2億2,600万ユーロから2億3,000万ユーロにわずかに増加しました。 

第1四半期の継続事業からの フリーキャッシュフロー [2]は2億2,100万ユーロのマイナスで、これに対し前四半期は2億2,700万ユーロのプラスでした。第1四半期のフリーキャッシュフローには、2018年11月に実施したSiltectra 社買収に伴う1億2,300万ユーロの支出が含まれています。 継続事業における営業活動からの純キャッシュフローは3億1,000万ユーロで、これに対し前四半期は6億4,100万ユーロでした。 

インフィニオンの第1四半期末現在の グロス現金残高は23億600万ユーロで、これに対し前四半期末現在は25億4,300万ユーロでした。 純現金残高は7億7,300万ユーロで、これに対し前四半期末現在は10億1,100万ユーロでした。 

2019 会計年度第2四半期の見通し

インフィニオンはユーロ/ドルの平均為替レートを1.15とする想定に基づき、2019会計年度第2四半期の 売上高が前四半期比で横ばい(±2パーセンテージポイント)になると予想しています。予想範囲の中間点での 事業部合計利益率は約16%の見込みです。  

2019 会計年度の見通し

第1四半期の実績と第2四半期の見通しに基づき、2019会計年度全体の売上高は予測範囲の下限に達すると予想しており、これはユーロ/ドルの平均為替レートを1.15とする想定に基づき前年度比9%の 売上高増加に相当します。この売上高水準となった場合の 事業部合計利益率は約17.5%と予想しています。ATV事業部の売上高成長率はグループ平均を上回ると予想しています。IPC事業部の成長率はグループ平均と同等、PMM事業部の成長率はグループ平均を下回ると予想しています。市況の低迷に伴い、DSS事業部の前年比売上高についてはパーセント単位で1桁台前半から中間の減少を予想しています。 

2019会計年度通年での資産、工場、機器、無形資産、および資本化された開発費用への 投資額は約15億ユーロを計画しており、これに対し従来の計画は16億から17億ユーロでした。この投資額にはフィラッハの新しい300 mm製造施設でのクリーンルーム建設費用約が引き続き含まれています。 減価償却費は10億ユーロ近傍と予想され、このうち約9,000万ユーロはインターナショナル・レクティファイアー社を主とする買収価額配分に起因した償却に関わる費用です。 

2019 会計年度第1四半期の事業部ごと業績

ATV 事業部の2019会計年度第1四半期の売上高は、季節的要因により前四半期の8億6,700万ユーロから2%減の8億4,600万ユーロとなりました。この微減には、第1四半期のグローバルな自動車市場低迷を要因とし、従来型用途分野における暦年末での顧客の在庫水準調整が特に影響しました。これに伴い 事業部利益も前四半期の1億2,700万ユーロから1億1,700万ユーロに減少しました。 事業部利益率は13.8%で、これに対し前四半期は14.6%でした。 

IPC 事業部の当会計年度第1四半期の売上高は、前四半期の3億6,100万ユーロから2%減の3億5,200万ユーロとなりました。家庭電化製品と産業用駆動装置への需要は季節的要因によりやや低下しましたが、風力発電への需要は季節的要因に反してほぼ変わらず、太陽光発電の売上高はむしろ増加しました。需要拡大はトラクション事業でも生じました。 事業部利益は前四半期の7,300万ユーロから6,900万ユーロに減少しました。 事業部利益率は前四半期の20.2%に対し19.6%でした。 

PMM 事業部の当会計年度第1四半期の売上高は、DC/DC電源への需要低下と季節的要因によるモバイル機器への需要低下のため、前四半期の6億5,100万ユーロから5%減の6億1,700万ユーロとなりました。AC/DC電源への需要はわずかに増加しました。 事業部利益は1億5,500万ユーロで、これに対し前四半期は1億8,100万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の27.8%から25.1%に低下しました。 

DSS 事業部の当会計年度第1四半期の売上高は、前四半期の1億6,300万ユーロから9%減の1億4,900万ユーロとなりました。認証関連の売上高は季節的要因により大きく低下しました。ペイメントの売上高もわずかに低下し、政府系IDの売上高はやや増加しました。 事業部利益は前四半期の2,400万ユーロから1,600万ユーロに減少し、 事業部利益率は前四半期の14.7%から10.7%に低下しました。 

 

[1] 調整後純利益と調整後一株当り利益(希薄化後)は、代替または上位の業績指標とみなすべきものではなく、IFRSに準拠して決定した純利益および一株当り利益(希薄化後)に関する追加的情報とみなすべきものです。調整後一株当り利益の計算方法については、英語原文9ページに詳細が記載されています。

[2] フリーキャッシュフロー、グロス現金残高、純現金残高の定義と計算方法は、英語原文12ページをご覧ください。 

 

インフィニオン について

インフィニオン テクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2018会計年度(9 月決算)の売上高は76億ユーロ、従業員は世界全体で約4万100人。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(ticker symbol:IFX)、米国では店頭取引市場(ticker symbol:IFNNY)のOTCQX に株式上場しています。

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