インフィニオン、2015会計年度第4四半期の業績を発表、インターナショナル・レクティファイアー社の統合作業が奏功し、利益に著しく貢献
- 2015 会計年度第4四半期:売上高は15億9,800万ユーロ、事業部合計利益は2億8,600万ユーロ、事業部合計利益率は17.9%
- 第4四半期のインターナショナル・レクティファイアー社の利益率は、経済的サイクルに沿った事業部合計利益率の目標値15%をすでに達成
- 2016 会計年度第1四半期の見通し:季節的要因に伴い、売上高は前四半期比6%(±2パーセンテージポイント)減、予想範囲の中間点での事業部合計利益率は14%
- 2016 会計年度の見通し:ユーロ/ドルの為替レートを1.10とする想定に基づき、売上高は前年度比13%(±2パーセンテージポイント)増、事業部合計利益率は16%と予想
2015年11月26日、ノイビーベルク(ドイツ)
独インフィニオンテクノロジーズは、2015年9月30日を末日とする2015会計年度第4四半期および通年の業績を発表しました。
インフィニオンテクノロジーズの最高経営責任者(CEO)のラインハルトプロス(Dr. Reinhard Ploss)は、次のように述べています。「インターナショナル・レクティファイアー社のこれまでの統合作業は成功を収めています。第4四半期の買収事業に伴う利益率はすでに15%に達しており、これは、経済的サイクルに沿って設定したインフィニオンの事業部合計利益率の目標と同じ値です。この結果、当初予定よりも1年以上前倒しでの目標達成となりました。2016会計年度全体についても、売上高、利益、利益率のさらなる拡大を見込んでいます」
2015 会計年度第 4 四半期のグループ業績
インフィニオン グループの2015会計年度第4四半期の売上高は、前四半期の15億8,600万ユーロから1%、金額にして1,200万ユーロ増の15億9,800万ユーロとなりました。インダストリアル パワーコントロール(IPC)事業部、パワーマネジメント&マルチマーケット(PMM)事業部、チップカード&セキュリティ(CSS)事業部は、いずれも増収に貢献した一方、オートモーティブ(ATV)事業部は1%の減収となりました。
取得原価配分に関連した減価償却額1,700万ユーロを含む粗利益率は、前四半期比で増加し、39.0%となりました。前四半期の粗利益率は、34.8%でした。
当会計年度第4四半期の事業部合計利益は、前四半期から17%増の2億4,500万ユーロとなりました。第4四半期の事業部合計利益率は、前四半期の15.4%に対し、17.9%となりました。インターナショナル・レクティファイアー社の買収に関連した、買収事業による利益率は、シナジー効果実現のメリットもあって、1月の取引完了以降さらに上昇し、2015会計年度第4四半期には15%の水準に達しました。第4四半期の事業部合計利益率も、良好な製品ミックスと為替変動のコスト面での追い風の恩恵を受けました。
2015会計年度第4四半期の非事業部利益は、前四半期のマイナス1億2,600万ユーロからマイナス8,300万ユーロに増加しました。第4四半期の数値には、取得原価配分およびその他の買収関連費用に関連した減価償却額に対して認められた、6,200万ユーロが含まれます。この総額8,300万ユーロは、売上原価(2,800万ユーロ)、研究開発費(500万ユーロ)、販売管理費(3,900万ユーロ)、およびその他の営業費用(1,100万ユーロ)で構成されます。
第4四半期の営業利益は、第3四半期の1億1,900万ユーロから2億300万ユーロに増加しました。継続事業からの利益は、1億500万ユーロから3億2,200万ユーロに増加しましたが、非継続事業からの利益は、400万ユーロから300万ユーロに減少しました。当四半期の純利益は、第3四半期の1億900万ユーロから3億2,500万ユーロに増加しました。営業利益の大幅な上昇に加えて、第4四半期には法人税等で1億3,100万ユーロの利益を計上し、純利益を押し上げる結果となりました。この法人税等の利益は、増益予想を考慮して認められた、繰延税金資産の再評価に伴う2億900万ユーロの利益で構成されます。2015会計年度に関わる法人税等と過去の会計年度に関わる法人税等は、反対方向に作用しました。
第4四半期の一株当り利益(基本および希薄化後)は、第3四半期の0.10ユーロから増加し、0.29ユーロとなりました。
2015会計年度第4四半期の調整後一株当り利益 [1](希薄化後)は、前四半期の0.18ユーロから0.16ユーロに減少しました。調整後一株当り利益(希薄化後)の計算にあたっては、買収関連の減価償却費およびその他の費用(税引き後)、ならびに繰延税金資産の再評価をはじめ、多数の項目が除外されました。
インフィニオンが資産、工場、機器、および無形資産の購入、ならびに資本化された開発費用の合計として定義する投資額は、前四半期の2億1,500万ユーロから増加し、第4四半期には2億7,900万ユーロとなりました。減価償却額は前四半期の2億500万ユーロから増加し、2億1,100万ユーロとなりました。
第4四半期の継続事業からのフリーキャッシュフロー [2]は、第3四半期の2億2,000万ユーロに対し、1億7,700万ユーロとなりました。継続事業からの営業活動による純現金残高は4億2,900万ユーロで、前四半期の4億3,200万ユーロから横ばいとなりました。
グロス現金残高は、第3四半期末時点での18億4,200万ユーロから増加し、2015年9月30日時点では20億1,300万ユーロとなりました。純現金残高については、同一期間で4,900万ユーロから2億2,000万ユーロに増加しました。
2015 会計年度の配当: 1 株当り 0.20 ユーロ
インフィニオンの取締役会と監査役会は、年次株主総会(2016年2月18日に独ミュンヘンで開催予定)にて、2015会計年度の配当を、0.02ユーロから0.20ユーロに増額する提案を行うことを決定しました。インフィニオンは前年度にも、0.12ユーロから0.18ユーロと0.06ユーロの増額を行っており、今回の増額案はこれに続くものとなります。
インフィニオンの戦略としては、増益の際にも、利益が横ばいまたは減少、あるいはフリーキャッシュフローがマイナスの際にも、株主の適切な経営参加を実現し、一定水準の配当が維持されるような配当ポリシーを目指しています。
2016 会計年度第 1 四半期の見通し
インフィニオンは、2016会計年度第1四半期の売上高について、季節的要因に伴い前四半期比で6%(±2パーセンテージポイント)の減収と予想しています。この予想は、ユーロ/ドルの平均為替レートを1.10とする想定に基づいています。減収の予想範囲の中間点(=6%)で計算した場合、事業部合計利益率は、約14%と予想されます。
2016 会計年度の見通し
ユーロ/ドルの平均為替レートを1.10とする想定に基づき、インフィニオンでは、2016会計年度の前年度比の売上高成長率を約13%(±2パーセンテージポイント)増、増収の予想範囲の中間点(=13%)での事業部合計利益率を約16%と予想しています。
パワーマネジメント&マルチマーケット事業部では、グループ平均を上回る成長が予想されます。インダストリアル パワーコントロール(IPC)事業部の売上高成長率は、グループ平均とほぼ同程度と予想されます。オートモーティブ事業部とチップカード&セキュリティ(CCS)事業部はいずれも、グループ平均と下回る成長と予想されます。今回の予想には、インターナショナル・レクティファイアー社の業績が会計年度全体を通じて含まれています。2015会計年度の業績には、買収完了日として効力を発する2015年1月13日以降について、インターナショナル・レクティファイアー社の業績が含まれています。
インフィニオンが資産、工場、機器、および無形資産の購入、ならびに資本化された開発費用の合計として定義する投資額は、2016会計年度では8億5,000万ユーロ前後と予想されます。(増収の予想範囲の中間点(=13%)での)売上高に対する投資比率は、13%と予想されます。減価償却額も、8億5,000万ユーロ前後と予想されます。
2015 会計年度第 4 四半期のセグメント別業績
2015会計年度第4四半期のATV事業部の売上高は、前四半期の6億2,100万ユーロから1%減少し、6億1,400万ユーロとなりました。これは、欧州と北米での新車に対する旺盛な需要が、2015会計年度第4四半期の初期に中国で記録した需要の微減を完全には相殺しきれなかった事実を反映しています。第4四半期の事業部利益は、前四半期の7,100万ユーロから9,300万ユーロに増加、事業部利益率は11.4%から15.1%に増加しました。
第4四半期のIPC事業部の売上高は、前四半期の2億6,900万ユーロから1%増の2億7,100万ユーロでした。電気駆動装置と再生可能エネルギーの事業に対する需要が増加した一方、大型家電に対する需要は下落しました。事業部利益は、3,200万ユーロから4,100万ユーロに増加、事業部利益率は11.9%から15.1%に増加しました。
第4四半期のPMM事業部の売上高は、前四半期の5億1,700万ユーロから3%増加し、5億3,400万ユーロとなりました。増収の主な要因としては、モバイル機器向けの販売が好調だったことに加え、サーバ向けの電源やDC/DCコンバータ ソリューションの分野でも小規模な成長が見られました。第4四半期の事業部利益は、前四半期の1億500万ユーロから1億1,800万ユーロに増加し、事業部利益率は、20.3%から22.1%に増加しました。
第4四半期のCCS事業部の売上高は、前四半期の1億7,200万ユーロから5%増加し、1億8,100万ユーロとなりました。さらに、前年同期の1億4,200万ユーロとの比較では、27%の増収となります。第4四半期には、決済、政府系ID、認証の事業がすべて上昇傾向を示しており、こうした分野の一部では需要の急増が見られました。事業部利益は、3,400万ユーロから3,700万ユーロに増加しました。第4四半期の事業部合計利益率は、前四半期の19.8%から上昇し、20.4%となりました。
[1]調整後純利益と調整後一株当り利益(希薄化後)は、IFRSに準拠して決定した純利益および一株当り利益(希薄化後)の代替または上位の業績指標とみなすべきものではなく、追加的な情報とみなすべきものです。調整後一株当り利益の計算方法については、英語原文9ページに詳細が記載されています。
[2]フリーキャッシュフロー、グロス現金残高、純現金残高の定義と計算方法は、英語原文13ページをご覧ください。
インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2015会計年度(9 月決算)の売上高は58億ユーロ、従業員は世界全体で約3万5,400人。
インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(ticker symbol:IFX)、米国では店頭取引市場(ticker symbol:IFNNY)のOTCQX に株式上場しています。
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp
本社サイト: http://www.infineon.com (英語)
Information Number
INFXX201511-013
Press Photos
-
Dr. Reinhard Ploss, CEO of Infineon Technologies AGDr-Reinhard-Ploss-11-2015
JPG | 1.8 mb | 1559 x 2126 px