インフィニオン、2014会計年度第4四半期の堅調な業績を発表、一株当り0.18ユーロの配当を提案

2014/11/27 | 四半期レポート

  • 2014会計年度第4四半期:売上高は11億7,500万ユーロ、事業部合計利益は1億8,800万ユーロ、事業部合計利益率は16.0%
  • 2014会計年度通年:売上高は12%増の43億2,000万ユーロ、事業部合計利益は6億2,000万ユーロ、事業部合計利益率は14.4%
  • 2015会計年度第1四半期見通し:通常の季節的要因により、売上高は5~9%減、事業部合計利益率は10~13%の見込み
  • 2015会計年度通年見通し:売上高は前年度比8%(±2パーセンテージポイント)増、事業部合計利益率は約14%の見込み
  • 執行役会と監査役会は、2014会計年度の配当として一株当り0.18ユーロを提案

20141127日、ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは、2014年9月30日を末日とする2014会計年度第4四半期および通年の業績を発表しました。

インフィニオン テクノロジーズの最高経営責任者(CEO)のラインハルト プロス(Dr. Reinhard Ploss)は、次のように述べています。「ダイナミックな成長市場の中で、当社は与えられた機会を有効活用できました。お客様からの需要の急増への対応で十分な準備を整えられたことで、常に確実な納品が可能でした。売上高、利益、利益率はすべて、当社の予想に従い堅調に上昇しました。インフィニオンの取締役会と監査役会では、株主の皆様にもこうした成功を享受していただきたいと考えており、1株当り0.18ユーロの配当をご提案させていただきます。困難な市場環境ではありますが、インターナショナル・レクティファイアー社の買収計画による成長に加えて、現在進行中の2015会計年度では、今後も成長を継続する計画です」

 

2014会計年度第4四半期のグループ業績
インフィニオン グループの2014会計年度4四半期の売上高は、前四半期の11億1,000万ユーロから6%増の11億7,500万ユーロとなりました。インダストリアル パワーコントロール(IPC)事業部、パワーマネジメント&マルチマーケット(PMM)事業部、チップカード&セキュリティ(CCS)事業部では、特に力強い増収が見られました。オートモーティブ(ATV)事業部は、これまでの四半期でも堅調な売上高を達成していましたが、今回はさらに2%増となりました。

こうした増収を背景に、事業部合計利益も増加し、2014会計年度4四半期には前四半期の1億7,000万ユーロから11%増の1億8,800万ユーロとなりました。事業部合計利益率は、前四半期の15.3%から16.0%に拡大しました。

2014会計年度4四半期の継続事業からの利益は、前四半期の1億4,300万ユーロから大幅に増加し、1億4,800万ユーロとなりました。事業部合計利益の拡大に加えて、他の2つの要因もこうした動向に影響を及ぼしました。その一方で、営業利益は第3四半期の1億6,500万ユーロから第4四半期には1億1,800万ユーロに減少しました。こうした減収の主な理由としては、チップカード アプリケーションで使用された、複数の半導体メーカーに対する反トラスト手続きに関連し、欧州委員会から課せられた8,300万ユーロの罰金があります(費用はその他の営業費用に計上しています)。こうした費用は、繰越欠損金にかかる繰延税金資産の再評価による2,900万ユーロの税優遇措置によって一部相殺されました。

非継続事業からの利益は、第3四半期の0ユーロから増加し、第4四半期には3,300万ユーロとなりました。これは主に、キマンダの破産管財人との今年9月の一部和解を反映した、引当金の一部戻入れによるものです。

第4四半期の純利益は、前四半期の1億4,300万ユーロから増加し、1億8,100万ユーロとなりました。一株当り利益は基本および希薄化後とも、第3四半期の0.13ユーロから増加し、第4四半期は0.16ユーロとなりました。

インフィニオンが資産、工場、機器、および無形資産の購入、ならびに資本化された開発費用の合計として定義する投資額は、第4四半期には2億4,200万ユーロとなり、前四半期の1億4,400万ユーロから大幅に増加しました。減価償却額は、第3四半期の1億3,100万ユーロから微増となり、第4四半期には1億3,700万ユーロとなりました。

継続事業からのフリーキャッシュフロー は、前四半期の7,800万ユーロから大幅に増加し、1億5,800万ユーロとなりました。投資額の増加が、営業活動による純現金残高の大幅な増加に及ぼしたマイナスの影響は、ほんの軽微なものでした。

フリーキャッシュフローが好調だった結果、グロス現金残高は、2014年6月末時点の22億6,300万ユーロに対し、2014年9月30日時点では24億1,800万ユーロとなりました。純現金残高についても、同一の期間で20億7,300万ユーロから22億3,200万ユーロに増加しました。

 

2014会計年度の配当:1株当り0.18ユーロ
インフィニオンの取締役会と監査役会は、年次株主総会(2015年2月12日に独ミュンヘンで開催予定)にて、2014会計年度の配当を、0.06ユーロから0.18ユーロに増額する提案を行うことを決定しました。今回の配当の提案水準は、2014年5月に発表された1株当り0.16~0.18ユーロの上限にあたるものです。

インフィニオンの戦略としては、増益の際にも、利益が横ばいまたは減少、あるいはフリーキャッシュフローがマイナスの際にも、株主の適切な経営参加を実現し、一定水準の配当が維持されるような配当ポリシーを目指しています。

 

2015会計年度1四半期の見通し
暦年の終わりに向けた季節的な需要減に伴い、インフィニオンでは、2015会計年度1四半期の売上高が5~9%減少すると予想しています。第1四半期の事業部合計利益率は、10~13%となる見込みです。売上高は4つの事業部すべてで減少する見込みであり、パーセンテージで表すとATV事業部の減収割合が最小と予想されます。

 

2015会計年度通年の見通し
2015会計年度については、ユーロ/ドルの為替レートを1.30とする想定に基づき、インフィニオンでは、売上高は前年度比8%(±2パーセンテージポイント)増と予想しています。増収の予想範囲の中間点(=8%)で計算した場合、事業部合計利益率は約14%と予想されます。

ATV、PMM、CCSの各事業部は、グループ全体の平均と比べて、増収のペースが同等または若干早くなると予想されます。IPC事業部では、増収のペースがグループ平均を大幅に下回ると予想されます。2015会計年度の投資額は約7億ユーロに達し、インフィニオンの営業施設内の機器と一部の無形資産を対象に、売上高の約13%が投資に使用される見込みです。さらに、マレーシアのクリムにある第2シェルでの量産準備に6,000万~7,000万ユーロが費やされる見込みであり、キマンダの破産管財人との最近の合意に関連し、キマンダの特許購入に約2,000万ユーロの支払いが必要です。減価償却額は、約6億ユーロとなる見込みです。

 

インターナショナル・レクティファイアー社の買収計画
インフィニオンは2014年8月20日、米国の半導体メーカー、インターナショナル・レクティファイアー社の全株式を1株当り40ドルで取得する計画を発表しました。2014年11月4日には、同社の株主による臨時株主総会が開催され、99.5%の株主投票によって売却が承認されました。これに伴い、買収に必要なのは、関連する規制当局の承認のみとなっています。必要な承認を経た上で、取引完了は2014年(暦年)末から2015年(暦年)初頭を予定しています。

 

2014会計年度第4四半期のグループ業績
2014会計年度第4四半期のATV事業部の売上高は、第3四半期の5億1,000万ユーロから微増(2%)の5億1,800万ユーロでした。世界の自動車市場では、概して安定成長が見られました。ドイツの高級車メーカーの生産する自動車への需要は、依然好調でした。第4四半期の事業部利益は6,900万ユーロで、前四半期の7,000万ユーロからほとんど変化はありませんでした。事業部利益率は、前四半期の13.7%から微減の13.3%となりました。

IPC事業部の売上高は、前四半期の2億ユーロから10%増の2億1,900万ユーロとなりました。これは主に、牽引および産業用駆動装置に関連する製品の需要増によるものですが、一方で再生可能エネルギー関連製品の需要は微減となりました。こうした増収を反映する形で、第4四半期の事業部利益は、第3四半期の4,000万ユーロから4,400万ユーロに増加しました。事業部利益率は、前四半期の20.0%から20.1%に微増しました。

2014会計年度第4四半期のPMM事業部の売上高は、前四半期の2億7,100万ユーロから11%増加し、3億ユーロとなりました。この大幅な増収は、主にモバイル機器の季節的な需要の好調を反映しています。電源アプリケーションやデジタル制御DC変換で使用される製品も、増収に貢献しました。セルラーネットワーク インフラストラクチャ製品への需要は、前四半期とほぼ同水準を維持しました。事業部利益は、増収と足並みを揃える形で、第3四半期の4,600万ユーロから6,000万ユーロに増加しました。事業部利益率は、前四半期の17.0%から20.0%に増加しました。

2014会計年度第4四半期のCCS事業部の売上高は、第3四半期の1億2,300万ユーロから15%増の1億4,200万ユーロとなりました。好調な業績を牽引した主要因としては、決済/政府系IDで使用されるチップへの大幅な需要増がありました。認証、モバイルセキュリティ、有料TVアプリケーションに関連した事業の売上高も増加しました。事業部利益が前四半期の1,000万ユーロから2,000万ユーロに増加した結果、事業部利益率も、前四半期の8.1%に対し14.1%となりました。

インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、   エネルギー効率、   モビリティ、   セキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2 013会計年度(9 月決算)の売上高は38億4000万ユーロ、従業員は世界全体で約2万6,700人です。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQX に株式上場しています。  

インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。  
本社サイト:   http://www.infineon.com  
日本法人サイト:   http://www.infineon.com/jp

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INFXX201411-014j

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