2013会計年度第4四半期および通年業績:第4四半期には好調な業績を達成
- 2013会計年度第4四半期業績:売上高は10億5,300万ユーロ、事業部合計利益は1億4,800万ユーロ、事業部合計利益率は14.1%、臨 時項目を除いた事業部合計利益率は見通しと同水準の約13%
- 2014会計年度第1四半期見通し:売上高は9億6,000万〜10億ユーロ、事業部合計利益率は8〜10%の見込み
- 2014会計年度見通し:売上高は2013会計年度から7〜11%増、事業部合計利益率は11〜14%の見込み
- 取締役会は2013会計年度について一株当り0.12ユーロの配当案を提示
2013年11月12日、ノイビーベルク(ドイツ)
独インフィニオン テクノロジーズは本日、2013年9月30日を末日とする2013年会計年度第4四半期および通年の業績を発表しました。
インフィニオン テクノロジーズの最高経営責任者(CEO)のラインハルト プロス(Dr. Reinhard Ploss)は次のように述べています。「第4四半期の売上高、利益、お よび利益率は3期連続で増加しました。したがって2013会計年度は1年前の予測よりも改善しました。市場の変化には迅速に対応しました。将来を予測したコスト管理により、イ ンフィニオンは需要が最も低下した局面においても利益を維持することができました。また市場の回復と共に生産を迅速に拡大し、市場シェアを獲得することができました。」
2013会計年度第4四半期のグループ業績に関する詳細
インフィニオンが2013会計年度第4四半期に計上した売上高は3%増の10億5,300万ユーロで、当四半期初めの見通しと同一水準でした。この成長には主にインダストリアル パワーコントロール( IPC)事業部とチップカード&セキュリティ(CCS)事業部が貢献しました。パワーマネジメント&マルチマーケット(PMM)事業部の売上高はやや上昇し、自動車(ATM)事 業部ではわずかに低下しました。
第4四半期の 事業部合計利益は前四半期の1億1,700万ユーロから26%増の1億4,800万ユーロとなりました。第4四半期の事業部合計利益率は前四半期の11.4%から14.1%に改善しました。た だし通年の 事業部合計利益にはいくつかの臨時項目の影響が含まれています。最大の項目は在庫におけるリスク許容範囲削減に伴う押し上げ効果で、これは変動型報酬費用の増加により一部相殺されました。臨 時項目を除いた事業部合計利益率は、当四半期初めの見通しであった約13%と同一水準でした。
第4四半期の 継続事業からの利益は1億3,900万ユーロで、これに対し前四半期は8,200万ユーロでした。 非継続事業からの利益は前四半期の500万ユーロの赤字から300万ユーロの黒字に改善しました。
第4四半期の 純利益は、前四半期の7,700万ユーロから1億4,200万ユーロに拡大しました。 一株当り利益は基本および希薄化後とも0.07ユーロから0.13ユーロに改善しました。
インフィニオンが資産、工場、機器、および無形資産の購入、ならびに資本化された研究開発資産の合計として定義する 投資額は、前四半期の7,100万ユーロから1億5,500万ユーロに増加しました。 減価償却額は1億1,900万ユーロで、これに対し前四半期は1億1,500万ユーロでした。
フリーキャッシュフロー 1は過去四半期を通じて上昇傾向が続き、第4四半期には1億5,600万ユーロに増加しました。前四半期は1億3,500万ユーロでした。
グロス現金残高は、2013年6月30日時点の21億3,700万ユーロから、第4四半期末時点には22億8,600万ユーロに増加しました。 純現金残高は前四半期末時点の18億3,200万ユーロから、第4四半期末時点には19億8,300万ユーロに増加しました。
2013会計年度通年のグループ業績に関する詳細
2013会計年度通年の グループ売上高は38億4,300万ユーロで、これに対し前年度は39億400万ユーロでした。この2%の低下は前年度の秋に予想を上回る売上高を計上したことを反映したものです。第 2四半期以降は需要が予想を大きく上回るペースで回復し、対ユーロの米ドル安が見通しを下回る水準(見通しは1.25、実際の平均値は1.31)で推移したことによるマイナスの影響を上回る業績に繋がりました。
その他の業務(OSS)事業部とコーポレート&エリミネーション部門を除いた売上高は前年度を1%上回り、ATV事業部、PMM事業部、お よびCCS事業部の売上高増加がIPC事業部での減少を上回りました。売上高が最も大きく成長(6%)したのはPMM事業部で、スマートフォンやタブレットなどモバイル機器への需要拡大が貢献しました。A TV事業部の売上高は3%増加し、欧州での自動車市場低迷の影響を受けましたが米国と中国での好調な売上がこれを上回りました。ドイツの高級車に対する需要は引き続き堅調です。CCS事業部の売上高は1%増 でした。IPC事業部の売上高は資本財への世界的な需要低迷を主な理由として前年度から11%減となりました。
グループ総売上高の低下は主に、OSS事業部の売上高が予定通り低下したことによります。先に売却済みの有線通信事業とワイヤレス携帯電話事業への製品とサービス供給を段階的に終了したことにより、前 年度と比較して9,900万ユーロの売上高低下が発生しました。
2013会計年度通年の 事業部利益は3億7,700万ユーロで、これに対し前年度は5億2,700万ユーロでした。 事業部利益率は前年度の13.5%から9.8%に低下しました。この事業部利益の低下は、主に2013会計年度第1四半期の売上高が前四半期から13%低下したことによります。し かしながらインフィニオンは第1四半期にも堅調な利益を維持し、事業部利益率は5.2%でした。これ以降の売上高は第1四半期から第4四半期までに掛けて約24%増加し、事業部利益率も14.1%に拡大しました。
事業部利益と共に、 グループの利益も2012年度の4億2,700万ユーロから2013会計年度には2億7,200万ユーロに低下しました。一株当り利益は、前年度の0.40ユーロ(基本)と0.39ユーロ( 希薄化後)に比較して0.25ユーロ(基本および希薄化後)となりました。
フリーキャッシュフローは前年度の2億1,900万ユーロの赤字から2013会計年度には2億3,500万ユーロの黒字に回復し、これは投資額低下による押し上げ効果によるものでした。
2013会計年度末時点の グロス現金残高は、前年度末時点の22億3,500万ユーロからわずかに拡大して22億8,600万ユーロとなりました。同期間の 純現金残高は19億4,000万ユーロから19億8,300万ユーロに増加しました。
2013会計年度の配当
取締役会は2013会計年度について、変更なしの一株当り0.12ユーロの配当案を提示しました。こ の提案は株主への配当を通じて利益拡大の適切な配分を行うというインフィニオンの方策に沿ったものです。また同時に、インフィニオンは「利益が横ばいないしは減少した、あ るいはフリーキャッシュフローが赤字となった期間にも、配当を少なくとも前年度並みに保つ」ことを配当方針としています。
2014会計年度第1四半期の見通し
暦年末の季節的な需要低迷のため、インフィニオンは2014会計年度第1四半期の 売上高が9億6,000万〜10億ユーロに低下し、この前四半期比の低下が4つの事業部すべてにおいて発生すると予想しています。比率で見た場合、こ の売上高低下はATVとIPC事業部よりもPMM事業部とCCS事業部の方でより大きくなると予想されます。この予想される売上高低下と共に、 事業部利益率も8〜10%に低下すると予想されます。
2014会計年度の見通し
ユーロ/米ドルの為替レートを1.35と想定した場合、2013会計年度通年の 売上高は2012会計年度から7〜11%増加し、 事業部利益率は11〜14%になると予想しています。
IPC事業部の売上高増加はグループ平均を大きく上回ると予想しています。PMM事業部とCCS事業部の成長率はグループ平均とほぼ同じと予想しています。A TV事業部の成長率はグループ平均をやや下回ると予想しています。OOS事業部の売上高は過去2会計年度を通じて毎四半期ごとに低下しており、2013年会計年度ではわずか2,600万ユーロでした。2 014会計年度の売上高は同様またはやや下回ると予想されます。
2013会計年度末に掛けて設備稼働率が高水準に維持されたこと、生産ミックスに予想されている変化、お よび200ミリメートルと300ミリメートル薄型ウエハの生産能力を引き続き拡大していることを踏まえ、インフィニオンは2014会計年度に約6億5,000万ユーロの投資を計画しています。 減価償却は2014会計年度にも引き続き増加し、5億ユーロまたはそれをわずかに上回る予定です。2014会計年度の フリーキャッシュフローは少なくとも2013会計年度と同水準の見込みです。
2013会計年度第4四半期のグループ業績
2013会計年度第4四半期の ATV事業部の売上高は、前年同期の4億5,900万ユーロからほぼ横ばいの4億5,500万ユーロでした。通常は季節的要因に伴い低迷する夏期の売上高も高水準に維持されました。第4四半期の 事業部利益は前四半期の5,200万ユーロから5,700万ユーロに改善し、事業部利益率は11.3%から12.5%に改善しました。
IPC事業部の売上高は引き続き改善し、前四半期の1億7,300万ユーロから14%増の1億9,700万ユーロとなりました。I GBTチップとIGBTモジュールのいずれも売上高拡大を達成しました。特に再生可能エネルギーと産業用駆動装置を中心として、すべての用途にわたって需要が増大しました。第4四半期の 事業部利益は前四半期の1,300万ユーロから3,300万ユーロに増加しました。 事業部利益率は7.5%から16.8%に改善しました。
PMM事業部の売上高は、前四半期の2億6,600万ユーロから2%増の2億7,100万ユーロとなりました。業績は大半の用途分野でほぼ横ばいであり、ス マートフォンと電源向けの製品販売による売上高は前四半期からわずかに増加しました。第4四半期の 事業部利益は前四半期の4,600万ユーロから7%増の4,900万ユーロとなりました。 事業部利益率は前四半期の17.3%から18.1%に改善しました。
CCS事業部の売上高は、前四半期の1億1,900万ユーロから1億2,900万ユーロに増加しました。この8%の売上高増は、認証、政府ID、およびペイメント分野の需要拡大によるものです。第 4四半期の 事業部利益は前四半期の1,000万ユーロから1,200万ユーロに増加し、 事業部利益率は8.4%から9.3%に改善しました。
1-フリーキャッシュフローとグロスおよび純現金残高の定義と計算方法は下記をご覧ください。
グロス現金残高と純現金残高
インフィニオンでは、グロス現金残高を、現金および現金等価物と財務投資の合計と、純現金残高については、グロス現金残高から短期負債および長期負債を差し引いたものと定義しています。イ ンフィニオンでは、財務投資の形で一部の流動資金を保有しており、これらはIFRSでは「現金」とみなされないため、自社の流動性について投資家に理解していただくため、グ ロスおよび純現金残高の報告を行っています。
フリーキャッシュフロー
インフィニオンでは、フリーキャッシュフローを、財務投資の購入または売却を除く、継続事業からの経営および投資活動からのキャッシュフローと定義しています。フリーキャッシュフローは、イ ンフィニオンの現金生成能力を示す指標であるため、投資家にとって有益な情報となります。フリーキャッシュフローでは、配当金、債務返済要件、またはその他の非裁量的支出は控除されていないため、これは、裁 量的支出の際に利用可能な残余的なキャッシュフローを示すためのものではありません。フリーキャッシュフローには、継続的事業からの金額のみが含まれております。
インフィニオンについて
インフィニオン テクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、 エネルギー効率、 モビリティ、 セキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2 013会計年度(9 月決算)の売上高は38億4000万ユーロ、従業員は世界全体で約2万6,700人です。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQX に株式上場しています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp
Information Number
INFXX201311.004
Press Photos
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Infineon Management Board in front of a BMW i3 (from left to right): Dominik Asam, Dr. Reinhard Ploss and Arunjai MittalInfineon-Management-Board-JPK-2013
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