予想と同水準の事業部利益を達成、コスト削減策が奏功
- 2013会計年度第1四半期:売上高は8億5,100万ユーロ、事業部利益は4,400万ユーロ
- 2013会計年度第2四半期見通し:売上高は前四半期からパーセントにして1桁台半ばの増加、事業部利益は、前四半期との絶対的比較で微増となる見込み
- 2013会計年度見通し:売上高は2012会計年度からパーセントにして1桁台半ば~後半の減少、事業部利益率は、ユーロ/米ドルの為替レートの向かい風にも関わらず、売上高の1桁台半ば~後半の見込み
2013年1月31日、ノイビーベルク(ドイツ)
独インフィニオン テクノロジーズは1月31日、2012年12月31日を末日とする2013年会計年度第1四半期の業績を発表しました。
インフィニオン テクノロジーズの最高経営責任者(CEO)のラインハルト プロス(Dr. Reinhard Ploss)は次のように述べています。「売上高と利益は当社の予想通りで、コ スト削減策は、効果を現し始めています。世界経済が失速しない限り、ビジネスは予想通りの形で好転し続けるに違いありません。業界最高水準の品質を誇る当社の供給能力により、市 場のもたらす機会を今後も活用できると考えています。」
2013会計年度第1四半期のグループ業績
インフィニオンの2013会計年度第1四半期のグループ売上高は、8億5,100万ユーロとなり、前四半期の9億8,200万ユーロから13%減となりました。今回の業績は、予 想通りとなりました。
事業部利益は、2012会計年度第4四半期の1億1,600万ユーロから下落し、2013会計年度第1四半期には4,400万ユーロとなりました。これに伴い、事業部利益率は、1 1.8%から5.2%に減少しました。第1四半期の事業部利益と事業部利益率の減少は、売上高の急落によるものです。ユーロ/米ドルの為替レートに関連し、600万ユーロのマイナスの影響が発生したにも関わらず、 減益の規模は、予想通りのものでした。2012会計年度の第4四半期および通年の業績発表に関連し、11月に発表した利益率の安定化を目指す対策は、現在有効に機能しています。
2013会計年度第1四半期の継続事業からの利益は、前年同期の1億2,900万ユーロに対し、2,600万ユーロとなりました。第1四半期の非継続事業からの損益は、700万ユーロの損失となり、第 4四半期の900万ユーロの利益から、わずかに減少しました。全体的には、純利益は、前四半期の1億3,800万ユーロから1,900万ユーロに減少しました。1株あたり利益(基本および希薄化後)は、前 四半期比で0.13ユーロから0.02ユーロに減少しました。
2013会計年度第1四半期の投資額は、前四半期の2億4,600万ユーロに対し、8,800万ユーロとなりました。当社では投資額を有形固定資産の購入、無形資産の購入、資産計上された研究開発( R&D)資産の合計と定義しています。有形資産と無形資産の償却費は第4四半期の1億1,500万ユーロから1億1,600万ユーロに微増しました。
第1四半期の継続事業からのフリーキャッシュフロー(*)は、前四半期のプラス4,700万ユーロから、マイナス1億2,800万ユーロへと悪化しました。第 1四半期のフリーキャッシュフローがマイナスとなった主な理由としては、純利益の減少、投資水準の低下に伴う買掛金の大幅な減少、当期引当金の現金関連の減少が挙げられます。
インフィニオンでは、2013会計年度第1四半期中に600万株の自社株を総額3,800万ユーロで買い戻ししており、プット オプションの平均行使価格は1株あたり6.29ユーロでした。当 四半期中に行使または満了したオプションに対するすべてのプレミアムを除く、1株あたりに支払われた実効価格は、5.74ユーロでした。
これら2つの要因 - マイナスのフリーキャッシュフローとオプションによる自社株の再購入 - により、当四半期の会計報告を通じ、現金レベルは低下しており、グ ロス現金残高は2012年9月末時点の22億3,500万ユーロから2012年12月31日時点では20億8,100万ユーロに、純 現金残高は同期間中に19億4,000万ユーロから17億6,800万ユーロに減少しました。
* フリーキャッシュフローとグロス現金残高および純現金残高の定義と計算方法は、"Full version of news release(incl.financial data)"10~11ページをご覧ください(ページ右ダウンロードサービスあり)
2013会計年度第2四半期の見通し
2013会計年度第2四半期の売上高は、米ドルの弱含みにも関わらず、パーセントにして1桁台半ばの増加となる見込みです。インダストリアル パワーコントロール(IPC)、パ ワーマネジメント&マルチマーケット(PMM)、チップカード&セキュリティ(CCS)、その他の業務(OOS)の各事業部はすべて、前四半期と同水準の売上高となる見込みですが、オートモーティブ(ATV)事 業部は、顕著な増収を達成する見込みです。第2四半期の事業部利益は、第1四半期との絶対的比較で微増となる見込みです。
2013会計年度の見通しに変更なし
2013会計年度の残りの見通しを行うにあたり、インフィニオンは、ユーロ/ドルの推定為替レートを、1.25米ドルから1.30米ドルに調整しました。こ の調整のマイナスの影響にも関わらず、インフィニオンの売上高は引き続き、2013会計年度には、前年度からパーセントにして1桁台半ば~後半の減少になると予想しています。ATV、PMM、C CSの各事業部の生成する売上高は、グループ平均を上回る見込みであり、一方のIPCは、グループ平均を大幅に下回る見込みとなっています。OOS事業部の売上高は、過去に売却した有線通信事業(ワイヤーライン コミュニケーション:WLC)と携帯電話への売上高がさらに減少することで、再び著しく減少する見込みです。
利益率については、ユーロ/米ドルの為替レートの推移が向かい風となるものの、事業部利益率については、引き続き1桁台半ば~後半を予想しています。2 012会計年度の第4四半期および通年の業績発表に関連し、11月に発表された利益率の安定策は引き続き、今後数四半期中の事業部利益にプラスの影響を及ぼす見込みです。
有形固定資産の購入、無形資産の購入、資産計上された研究開発資産の合計と定義される投資額は、2013会計年度通年では4億ユーロに、有 形資産と無形資産の償却費は約4億7,000万ユーロとなる見込みです。
2013会計年度第1四半期の事業部別業績
2013会計年度第1四半期のATV事業部の売上高は、前年同期の4億1,600万ユーロから減少し、3億7,700万ユーロとなりました。この9%の減収は、2012年(暦年) 末に向けての自動車のサプライチェーンの在庫レベルの調整によるものです。減収に伴い、ATV事業部の事業部利益は2,000万ユーロに減少し、事業部利益率は、5.3%となりました。なお、前 四半期の事業部利益および事業部利益率は、それぞれ4,700万ユーロおよび11.3%でした。
IPC事業部の売上高は、前四半期の1億8,100万ユーロから24%減の1億3,800万ユーロとなりました。これは、アジアのディストリビュータによる買い控えなど、す べての市場で一般的に需要が低調だったことを反映したものです。第1四半期の売上高の低下により、IPC事業部の事業部利益はマイナス500万ユーロ、事業部利益率はマイナス3.6%となりました。一方、前 四半期はプラス2,600万ユーロおよびプラス14.4%となりました。
2013会計年度第1四半期のPMM事業部の売上高は、2億2,200万ユーロとなり、前四半期の2億4,700万ユーロから10%減少しました。季節的要因に伴い、ゲ ーム機やコンピュータなどのアプリケーション向け製品の販売や、TV向け電源の販売は、第1四半期は低調に終わりました。スマートフォンやセルラー ネットワーク インフラストラクチャに関連した製品のビジネスは良好に推移しましたが、その他の製品分野の業績低調を補填するには至りませんでした。減収に伴い、P MM事業部の事業部利益は3,700万ユーロから2,200万ユーロに減少し、事業部利益率も、15.0%から9.9%に減少しました。
CCS事業部の2013会計年度の売上高は、前四半期の1億2,600万ユーロから14%減少して1億800万ユーロとなりました。これは、SIMカードや決済系カード、政 府系IDの分野での需要低迷を反映したものです。CCS事業部の事業部利益は、前四半期の1,800万ユーロに対し、1,000万ユーロとなり、事業部利益率も14.3%から9.3%に減少しました。
その他の業務(OOS)の売上高は、1,400万ユーロから予想通り減少し、900万ユーロとなりました。これらの売上高は、主 に過去に売却された有線通信事業と携帯電話事業に関連する製品とサービスの販売に関するものです。
アナリスト/報道関係者向け電話会議
2013年1月31日、アナリスト/投資家向けの電話会議を開催いたしました。インフィニオンの取締役会によって2013会計年度第1四半期の業績発表を(英語のみ)行いました。 同日、開催した報道関係者との電話会議はインターネットで、英語とドイツの両方で視聴することができます。ダウンロード: www.infineon.com/investor
第1四半期の投資家向けプレゼンテーションは、下記URLでご覧いただけます(英語) http://www.infineon.com/cms/en/corporate/investor/reporting/index.html
インフィニオンの財務カレンダー(*暫定)
- 2013年2月28日 2013年度年次総会、ミュンヘン(開始:午前10:00(中央ヨーロッパ標準時))
- 2013年3月12日~13日 UBS European Technology Conference、ロンドン
- 2013年5月2日* 2013会計年度第2四半期業績発表
- 2013年7月30日* 2013会計年度第3四半期業績発表
- 2013年11月12日* 2013会計年度第4四半期および通年業績発表
- 2013年11月18日~19日 企業ロードショー(パワーマネジメント&マルチマーケット(PMM)事業部プレジデント、アンドレアス ウルシッツ(Andreas Urschitz)に よるプレゼンテーションなど)、ロンドン
- 2013年11月20日~21日 モルガンスタンレーTMTカンファレンス、バルセロナ
インフィニオンについて
インフィニオン テクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、 エネルギー効率、 モビリティ、 セキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2 012会計年度(9月決算)の売上高は39億ユーロ、従業員は世界全体で約2万6,700人です。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQXに株式上場しています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp
Information Number
INFXX201301.024