インフィニオンテクノロジーズが2010会計年度第1四半期(10~12月)決算を発表 事業部合計の利益率は9.4%、堅調な業績を達成

2010年度通年の見通しを刷新:利益率は1桁台後半、売上高の増加率は20%以上

2010/01/29 | 四半期レポート

ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは本日、2009年12月31日を末日とする2010年会計年度第1四半期の業績を発表しました 1

売上高は前四半期比10%増、事業部合計の利益率は9.4%
第1四半期のインフィニオンの売上高は9億4,100万ユーロで、前四半期比で10%、前年同期比では27%という大幅な伸びを達成しました。イ ンフィニオンの第1四半期の事業部業績合計は8,800万ユーロの利益で、前四半期の5,200万ユーロから大幅に増加しました。第1四半期の純利益は、前四半期の1,400万ユーロに対し、6 ,600万ユーロでした。

2010年度第2四半期および通年の見通し
2010年度第2四半期の売上高は、第1四半期とほぼ同レベルか、季節的要因により微減と予想しています。第2四半期の事業部合計の利益率は1桁台後半と予想されます。

インフィニオンは、2010年度通年の見通しを上方修正し、売上高増加率が前年度比で20%を上回り、事業部合計の利益率も1桁台後半となると予想しています。

インフィニオンテクノロジーズ最高経営責任者(CEO)のピーター・バウアーは次のように述べています。「ターゲット市場での主導的地位により、第1四半期には一般的な景気回復に乗じ、当 初の予想を上回る好業績を達成しました。オートモーティブ事業部とインダストリアル・マルチマーケット事業部は、市場の回復から大きなメリットを享受しました。年度の下半期の展開に関し、世界経済には依然、不 確実要素が残るものの、当社は2010年度通年の見通しを上方修正しました。当社は現在、20%以上の売上高増加率、1桁台後半の事業部合計利益率を目標としています。」インフィニオンは以前、売 上高の増加率を10%以上、事業部合計の利益率を1桁台中盤と予想していました。

第1四半期の売上高が前四半期で10%増加したことは、オートモーティブ(ATV)、インダストリアル・マルチマーケット(IMM)、ワイヤレス・ソリューション(WLS)の 各事業部の成長を反映しており、景気回復、サプライチェーンやエンドユーザにおける需要の向上が主な牽引要素となっています。

第1四半期の事業部業績合計は8,800万ユーロで、前四半期の5,200万ユーロから大幅に増加しました。第1四半期の事業部合計の利益率は、前四半期の6.1%に対し、9.4%でした。イ ンフィニオンの4つの事業部はすべて、事業部業績で黒字を達成しました。事業部業績合計の増加は、前四半期と比較して販売レベルが上昇したこと、工場負荷率が継続的に増加したことを反映したものです。これは、一 時的人件費削減策(操業短縮と無休休暇)の終了による営業経費の上昇と、米ドルの対ユーロ安の悪影響を相殺して余るものとなっています。

第1四半期の継続事業からの損失は4,600万ユーロでした。この金額には、下記の通り、インフィニオンとIBMのフランスの合弁会社、A LTISの非連結化に関連する臨時営業費用8,100万ユーロが含まれます。2009年度第4四半期の継続事業からの利益は2,400万ユーロでした。

第1四半期の非継続事業からの法人税差引後利益は1億1,200万ユーロでした。この金額は主に、Golden Gate Private Equity Inc.の関連会社であるランティクへのワイヤーライン・コミュニケーション(WLC)事業部の売却と、同事業部の売却完了前のWLC事業の業績による税引後利益1億600万ユーロなどで構成されています。

第1四半期の純利益は6,600万ユーロで、前四半期の1,400万ユーロから大幅に増加しました。この金額には、ラ ンティクへのWLC事業部の売却による税引後利益1億600万ユーロが含まれており、ALTISの非連結化に関連した臨時営業費用8,100万ユーロを補って余りあるものでした。第 1四半期の基本および希薄化後一株あたり利益は、前四半期の0.02ユーロに対し、0.06ユーロでした。

第1四半期末のグロス現金残高は、前四半期末の15億700万ユーロに対し、16億7,800万ユーロでした。増加額の1億7,100万ユーロには、ラ ンティクへのWLC事業の売却に関連した2億2,300万ユーロの現金流入が含まれている一方、合弁会社ALTISの現金の非連結化による8,800万ユーロによって一部相殺されました。第1四半期には、2 010年に満期を迎える同社の劣後転換社債の一部を、簿価総額4,600万ユーロにより任意で買い戻したほか、その他の負債1,000万ユーロを償還しました。全体的には、2 009年12月31日時点のインフィニオンの純現金残高は、2009年9月30日時点の6億5,700万ユーロから増加し、8億7,400万ユーロとなりました。

第1四半期のインフィニオンの継続事業からのフリーキャッシュフローは1,400万ユーロでした。この金額には、合弁会社ALTISの非連結化による8,800万ユーロの現金流出分が含まれています。 2009年度第4四半期の継続事業からのフリーキャッシュフローは1億5,100万ユーロでした。資産化された無形資産を含む第1四半期のCapExは、前 四半期の4,000万ユーロから微増の4,800万ユーロとなりました。減価償却額は前四半期の1億1,400万ユーロに対し、1億600万ユーロとなりました。

ALTISについて
インフィニオンは2009年12月、合弁会社のALTISの株式を合弁パートナーのIBMから取得するオプションを放棄し、ALTISの非連結化を行いました。非連結化に関連し、インフィニオンは、事 業部外の業績として8,100万ユーロの臨時営業費用を計上しました。ALTISへの投資は、2009年12月31日からの株式投資として計上されます。

2010年度第2四半期の見通し
WLSの売上高は、季節的要因により横ばいまたは微減
インフィニオンは2010年度第2四半期の売上高について、前四半期と同レベルか、季節的要因により微減になると予想しており、結 果として第2四半期についても事業部合計の利益率は1桁台後半となる見込みです。

ATV、IMM、チップカード&セキュリティ(CCS)の各事業部の売上高は、前四半期から増加する見込みです。クリスマス・シーズン後には一般的な季節的落ち込みにより、W LS事業部の売上高は減少する見込みです。この見通しは、米ドルの対ユーロ為替レートが1.50であるとの仮定に基づいています。

2010年度通年の見通しを更新
売上高の増加率は、前年度比で20%を上回り、事業部の利益率は、1桁台後半の見込み

第1四半期の堅調な業績と第2四半期の見通しに基づき、インフィニオンは、2010年度の見通しを上方修正しました。

2010年度上半期の堅調な業績を踏まえ、現在の成長パターンが当年度の下半期に持続するかについては保守的な見方をした上で、インフィニオンは現在、2 010年度の売上高が20%以上の増加率を達成すると予想しています(米ドルの対ユーロ為替レートを1.50と仮定)。こうした増加の牽引要素としては、A TVとIMMを中心とする全事業部の増収が依然として予想されおり、WLS事業部の売上高の増加率は比較的低く、CCS事業部は、売上高の増加率が最も低くなると予想されています。その他の事業部門(Other Operating Segments)の売上高は主に、ランティクとの製品供給契約によるもので、現在のところ、全体で数億ユーロと予想されています。

インフィニオンでは、2010年度の事業部業績合計が前年度から大幅に向上すると予想しており、事業部合計の利益率は現在、1桁台後半と予想されています。

売上高と生産水準の力強い成長に支えられ、資産化された無形資産を含むCapExは、2009年度の1億5,400万ユーロから増加し、以 前のガイダンスの約2億2,000万ユーロ~2億5,000万ユーロの上限近くになる見込みです。前四半期に発表した通り、2010年度の減価償却額は、2 010年度の5億1,300万ユーロから約4億ユーロに減少する見込みです。

第1四半期の業績は、大半の事業部で堅調
インフィニオンの4つの事業部はすべて、遊休製造施設の機会費用が減少したことで、好影響を受けました。大半の事業部では、このプラスの影響と増収が、一 時的人件費削減策の終了と米ドルの対ユーロの悪影響による営業経費の増加を補って余りあるものとなりました。

第1四半期のATV事業部の売上高は、全地域の需要増とサプライチェーンの在庫補充により、前四半期比で17%増加しました。ATV事業部の事業部業績は、堅 調な増収と生産水準向上の好影響により前四半期から大幅に増加し、一時的人件費削減策の終了による悪影響を相殺しました。

IMM事業部の売上高は、季節的要因により、コンピューター製品、通信製品、産業製品に対するエンドユーザの旺盛な需要を反映し、6%増となりました。IMM事業部の事業部業績は、販売量の増加、工 場負荷率の上昇による好影響、事業部の製品ミックスの改善により、前四半期から大幅に向上しました。さらに、第1四半期のIMM事業部の売上高と事業部業績は、Fairchild Semiconductor International Inc.とのパワートランジスタに関する特許侵害訴訟の和解にも好影響を受けました。全体的に見て、この好影響は、前述の悪影響を補って余りあるものでした。

CCS事業部の売上高は、同事業部のモバイル通信事業と決済事業に特有な季節的な鈍化などを反映し、前四半期比で減少しました。政府系IDアプリケーション事業は微増しました。製 品ミックスが高利益率のビジネスへシフトしていることにより、CSS事業部の第1四半期の事業部業績は、前四半期と同等です。これは、減収、為替の悪影響、一時的人件費削減策の終了を補って余りあるものでした。

第1四半期のWLS事業部の売上高は、スマートフォン・ソリューションを中心に、大手携帯電話メーカーの一部から旺盛な需要が存在したことなどにより、微増となりました。WLS事業部の事業部業績は、 前四半期と同等でした。WLS事業部の増収は、一時的人件費削減策の終了や米ドルの弱含みの影響を完全に相殺するには至りませんでした。

1 Golden Gate Private Equity Inc.の関連会社であるランティク(Lantiq)へのワイヤーライン・コ ミュニケーション事業部の売却は2009年11月6日に完了しました。本プレスリリース中の記載は、この事業部を除いた業務に基づくものです。

Information Number

INFXX201001.027

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