ヴォルフガング・ツィーバルトがインフィニオンのCEOを退任

ノイビーベルク（ドイツ）

独インフィニオンテクノロジーズの最高経営責任者（CEO）であるヴォルフガング・ツィーバルトは、2008年6月1日付で退任します。イ ンフィニオンの今後の戦略的方向性についての見解の相違がその理由です。それを受け取締役会メンバーであるペーター・バウアーが、その後継の任にあたります。さらに、監 査役会と取締役会は業績改善に向けたプログラム「IFX Plus-10」の実施を決定しました。監査役会は本日の会議において、議長のマックス・ディートリッヒ・クライを全会一致で信任しました。

インフィニオンの監査役会議長であるマックス・ディートリッヒ・クライは、次のように述べています。「ツィーバルト氏の努力と功績に感謝します。ツィーバルト氏は、4 年前の極めて困難な状況においてCEOに就任しました。本日の会議で、監査役会はツィーバルト氏の尽力に対し感謝を表明しました。ペーター・バウアー氏はその豊富な経験で、す でに実施中の所要の措置やプログラムを「IFX 10-Plus」に基づき推し進め、拡大していくでしょう。これにより、インフィニオンの強みをさらに改善し、戦略的再編の遂行を加速することができます」

ツィーバルトは在任中、インフィニオンの改編を戦略的に推し進めました。なかでもメモリ事業を別会社「キマンダ」に分社し、2006年8月にニューヨーク証券取引所に上場しました。中 核事業の業績は在任中に大幅に改善し、インフィニオンは昨年の半導体メーカーランキングで上位10社に再びランクインしました。

ペーター・バウアーは、次のように述べています。「インフィニオンは様々な領域で優れた技術と市場地位を確保しています。経営資源をさらに集中し、徹底的かつ迅速に対策を進めれば、当 社には豊かな未来への十分な可能性があると考えています。過去数年間で、将来に向けての当社の方向性はほぼ決まりました。しかし、私たちは迅速かつ着実に対策を実行し、必要に応じて拡大しなくてはなりません。私 は、高い技能を持つ当社の社員とともに、目標達成に貢献できることを目指しています」

さらに、取締役会と監査役会は新しい全社規模のプログラム「IFX 10-Plus」を開始することを決定しました。同プログラムは以下の三点からなっています。

- 最適な製品ポートフォリオマネジメントによる利益改善
- 生産コストの削減強化による利益改善
- 組織のさらなる効率化による利益改善

「IFX 10-Plus」の詳細は、今後数週間のうちに決定されます。

ペーター・バウアーは、1986年にミュンヘン工科大学で電気工学の学位を取得後、独シーメンスの半導体部門でキャリアをスタートしました。自動車＆産 業用ICの開発エンジニアとして様々な役職を経た後、チップカード&IDシステムIC部門のゼネラルマネージャに就任、1996年にマイクロコントローラIC部門の責任者となりました。また、1 997年から1999年までグローバルのセールスの責任者を務め、1998年にはシーメンスマイクロエレクトロニクス（米国クーパティーノ）の社長兼CEOに任命されました。そ して半導体グループがシーメンスから独立した後、1999年にインフィニオンの取締役会メンバーになりました。バウアーはAIM（自動車・産業・マルチ市場）部門の責任者のほか、セントラル・セールス・フ ァンクション部門の責任者も務めています。

インフィニオンテクノロジーズ（Infineon Technologies AG）は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2007会計年度（9月決算）の売上高は77億ユーロ（キマンダの売上高36億ユーロを含む）、 従業員は世界全体で約4万3,000人（キマンダの従業員約1万3,500人を含む）でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。イ ンフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト： http://www.infineon.com
日本法人サイト： http://www.infineon.com/jp