インフィニオンテクノロジーズが2008会計年度第2四半期(1~3月)の業績を発表

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2008/04/23 | 四半期レポート

ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは、3月31日を末日とする2008会計年度第2四半期の業績を発表しました。

第2四半期業績の概要
 キマンダへの投資の最終処理と、その結果として生じる非連結化を視野に入れ、イニフィニオンテクノロジーズは、要約版連結貸借対照表中のキマンダ関連の資産・負 債項目を2008年3月31日付けで「売却用資産」(assets held for sale)に変更しました。

  この変更により、「売上高」(revenues)など要約版連結損益計算書の項目には、キマンダを除く継続事業の数値が計上されています。キマンダ関連の全業績は「非継続事業の利益(損失) 」(Income (loss) from discontinued operations)欄に計上されています。今期以降、「キマンダを除くインフィニオン」(Infineon excluding Qimonda)は「インフィニオン」(Infineon)と記載されることになります。同様にEBITの計算からもキマンダは除外され、今期からは「インフィニオンEBIT」(Infineon EBIT)と 記載されています。

  2008会計年度第2四半期のインフィニオンの売上高は10億4,900万ユーロでした。インフィニオンEBITは3,600万ユーロで、前四半期は6,500万ユーロでした。第 2四半期のインフィニオンEBITには主に事業再編に伴う800万ユーロの費用が含まれています。前四半期のインフィニオンEBITには1,100万ユーロの純益が含まれていました。特 別損失を含む継続事業純利益は1,900万ユーロで、基本・希薄化後一株あたり利益は0.03ユーロでした。

  第2四半期の非継続事業の純損失は13億9,000万ユーロでした。この損失には、キマンダが計上した4億8,200万ユーロの純損失のインフィニオン負担分に加え、キ マンダに対するインフィニオン持分の項目を売却用資産に変更したことに伴い、推定公正価格から売却費用を差し引いた額へと持分評価額を切り下げた際に生じた10億400万ユーロの損失が含まれています。非 継続事業の基本・希薄化後一株あたり損失は1.85ユーロでした。

  第2四半期のインフィニオングループの純損失は13億7,100万ユーロで、基本・希薄化後一株あたり損失は1.82ユーロでした。

2008年度第2四半期のインフィニオンEBITには主として事業再編に伴う800万ユーロの費用が含まれています。前 四半期のイニフィニオンEBITには1,100万ユーロの純益が含まれていました。これは、ハイパワー・バイポーラ事業に対する当社の持分の部分的売却に伴う2,800万ユーロの利益、L SIから取得した携帯電話関連の仕掛中研究開発費用1,400万ユーロを主とする1,700万ユーロの費用からなります。

第3四半期および2008会計年度通期の見通し
  インフィニオンは第3四半期の売上高が第2四半期から横ばいないしわずかに減少すると予想しています。純利益・費用を除くインフィニオンEBITは前期比で低下するものの、黒 字は維持し、1桁台前半のEBIT利益率になると予想しています。第3四半期には当社のハードディスクドライブ事業をLSIに売却し、約4,000万ユーロの利益を計上すると予想しています。

  自動車・産業・マルチ市場(AIM)部門の売上高は、パーセント単位で1桁台前半の前期比減となる見込みです。同部門のEBIT利益率は純利益・費 用を除外して8.5~9.5%と予想しています。当社のハードディスクドライブ事業をLSIに売却することにより、約4,000万ユーロの利益計上を予定しています。通信ソリューション(COM)部門の売上高は、 パーセント単位で1桁台の半ばから後半の前期比増となる見込みです。同部門のEBITは純利益・費用を除外して約2,500万ユーロの損失の見込みです。

  通年の売上高は、パーセント単位で1桁台後半の増加を予想しています。純利益・費用を除いたインフィニオンEBITは黒字で、E BIT利益率はパーセント単位で1桁台の前半から半ばと予想しています。自動車・産業・マルチ市場部門では、純利益・費 用を除いた売上高と部門EBITがいずれも2007会計年度と比較してやや低下する見込みです。通信ソリューション部門の売上高は2007会計年度と比較して25~30%拡大し、純利益・費 用を除いた部門EBIT利益率はパーセント単位でマイナス1桁台の前半から半ばになる見込みです。

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2008年3月31日付けをもってインフィニオンの業績発表は継続事業を主とし、今後の業績は今期の業績をベースとして比較されることになります。キマンダ関連の資産・負債は要約版連結貸借対照表の「 売却用資産」に変更され、要約版連結損益計算書の各項目にはキマンダを除く各部門の数値が計上されています。キマンダの業績は「非継続事業からの利益(損失)」に計上されています。一 株あたり利益とキャッシュフローについても「継続事業」と「非継続事業」を区別しています。この項目変更に続き、推定公正価格から売却費用を差し引いた額へとキマンダへの投資を切り下げた結果、1 0億400万ユーロの評価切下げが発生しました。これは、現会計年度第2四半期の「非継続事業からの利益(損失)」欄に計上されています。

2008会計年度第2四半期のインフィニオンの売上高は10億4,900万ユーロとなり、前四半期比で4%減、前年同期比で7%増でした。前四半期からの減少は、主 に通信ソリューション部門での季節的な売上高減少を反映したものです。主に米ドル・ユーロ間の通貨変動、買収と事業売却の影響を除外した場合、売上高は前四半期比で2%減、前年同期比で10%増でした。

第2四半期のインフィニオンEBITは3,600万ユーロで、前四半期の6,500万ユーロから低下しました。第2四半期のインフィニオンEBITには、主に事業再編に伴う800万ユーロ、L SIから取得した事業に関連した無形資産の償却に伴う500万ユーロの純費用が含まれています。第1四半期のインフィニオンEBITには、1,100万ユーロの純利益、上 記の償却費用900万ユーロが含まれていました。

第2四半期の継続事業の純利益は1,900万ユーロで、基本・希薄化後一株あたり利益は0.03ユーロでした。第1四半期の継続事業からの純利益は4,500万ユーロで、基本・希 薄化後一株あたり利益は0.06ユーロでした。

第2四半期の非継続事業の純損失は13億9,000万ユーロでした。この損失には、キマンダによる純損失のインフィニオン負担分4億8,200万ユーロ、キ マンダに対するインフィニオンの持分を推定公正価格に切り下げたことで生じた10億400万ユーロの損失が含まれています。非継続事業の基本・希薄化後一株あたり損失は1.85ユーロでした。

第2四半期のインフィニオングループの純損失は13億7,100万ユーロで、基本・希薄化後一株あたり損失は1.82ユーロでした。

インフィニオンの2008年度第3四半期の見通し
2008会計年度中の米ドルの対ユーロ安の影響について、インフィニオンはその大半をヘッジしていましたが、この通貨変動はなお売上高にマイナスの影響を与えています。2 008会計年度第3四半期の売上高は、第2四半期と比較して横ばいないしやや減少を予想しています。純利益・費用を除くインフィニオンEBITは、前期比で低下するものの黒字は維持し、1 桁台前半のEBIT利益率になると予想しています。第3四半期には当社のハードディスクドライブ(HDD)事業のLSIへの売却による約4,000万ユーロの利益を計上すると予想しています。

インフィニオンの2008年度通期の見通し
2008年度通期については、インフィニオンは継続事業に関して先に発表した見通しを維持しています。自動車・産業・マルチ市場部門では、売上高と純利益・費用を除くEBITのいずれについても、2 007会計年度からやや減少を予想しています。通信ソリューション部門の売上高は25~30%増加し、純利益・費用を除くEBIT利益率は、パーセント単位で1桁台の前半から半ばのマイナスを予想しています。

インフィニオンは現在、売上高がパーセント単位で前年比1桁台後半の伸びになると予想しています。純利益・費用を除く2008会計年度のインフィニオンEBITについては、パ ーセント単位で1桁台前半から半ばの黒字を予想しています。

インフィニオン最高経営責任者(CEO)兼社長のヴォルフガング・ツィーバルトは次のように述べています。「第2四半期にはキマンダへの投資を最終的に処理し、非 連結化するための準備を大きく進めました。この結果としてキマンダの資産は売却用資産に計上されることになりました。継続事業については、売 上高とインフィニオンEBITのいずれにおいても前期比で確実な成長を遂げました。これは米ドル・ユーロ間の為替レートが大きく悪化したにもかかわらず達成されました。昨四半期、米 ドルは対ユーロで1.45~1.60へ急落しましたが、2009会計年度にもこれが継続した場合、現在の売上高予測では来年度のインフィニオンEBITに約1億2,000万ユーロの悪影響が発生します。こ のような状況下において、10%のインフィニオンEBIT利益率を達成することは不可能です。この中で、全社的に実施中の利益率改善策を大幅に加速しました。したがって来年度は、通 貨変動による大きな影響にもかかわらず、純利益・費用を除き、自動車・産業・マルチ市場部門でEBIT利益率を高いレベルに維持し、通信ソリューション部門でEBITの黒字を達成できると考えています。」

この見通しの詳細については下記の各部門のセクションをご覧ください。


各部門の2008年度第2四半期の業績と見通し
自動車・産業・マルチ市場(AIM)

2008年度第2四半期に自動車・産業・マルチ市場部門は7億4,100万ユーロの売上高を計上しました。季節的要因を反映して前四半期からはほぼ横ばいであり、前年同期からも横ばいでした。

主として米ドル・ユーロ間の通貨変動、買収と事業売却の影響を除いた場合、当部門の売上高は前年同期比で9%増、前四半期比では1%増となりました。部門EBITは6,900万ユーロで、第 1四半期は9,300万ユーロでした。第2四半期の部門EBITに含まれる純利益・費用は無視できる水準でした。第1四半期の部門EBITには、ハイパワー・バ イポーラ事業の部分的売却による2,800万ユーロの利益が含まれていました。

自動車関連事業の売上高とEBITは、米国自動車メーカーからの需要が引き続き低調だったにもかかわらず増加しました。産業・マルチ市場事業の売上高とEBITは、コンシューマ、コンピューティング、 通信市場の季節的なパターンにより、予想通り減少しました。ハイパワー製品への需要は引き続き好調でした。セキュリティ・ASIC事業は、主 にチップカードとセキュリティ事業に対する需要が好調だったことを原因とし、ほぼ横ばいでした。

自動車・産業・マルチ市場部門の2008年度第3四半期の見通し

自動車・産業・マルチ市場部門の2008年度第3四半期の売上高については、パーセント単位で前期比1桁台前半の減少を見込んでいます。売上高減という予想の主たる要因は、現 在継続中の米ドルの対ユーロ安、当社HDD事業の非連結化です。純利益・費用を除く部門EBIT利益率は8.5~9.5%の見込みです。LSIへのHDD事業売却により、約 4,000万ユーロの利益計上を予想しています。

当部門の自動車関連事業の売上高は前期比でほぼ横ばいの見込みです。産業・マルチ市場事業の売上高とEBITはほぼ横ばいの見込みです。セキュリティ・ASIC事業の業績は、主 にHDD事業のLSIへの売却、その結果として生じる非連結化により、低下を予想しています。この取引は第3四半期中に完了する予定です。チップカードICの需要もやや正常化してきています。

通信ソリューション(COM)

通信ソリューション部門の2008年度第2四半期の売上高は3億200万ユーロとなり、前四半期比で15%減、前年同期比で27%増でした。主に米ドル・ユーロ間の通貨変動の影響、L SIから取得した携帯電話事業とテキサスインスツルメンツから買収したDSL CPE事業の貢献を除外した場合、部門の売上高は前年同期比で10%増、前四半期比では15%減でした。第 2四半期の部門EBITは2,900万ユーロの損失に低下しました。これに対し、前四半期は売上高の低下に伴い1,100万ユーロの損失でした。第2四半期の部門EBITには、L SIから取得した携帯電話事業に関連する無形資産の償却費用500万ユーロが含まれています。第1四半期の部門EBITには、L SIから取得した携帯電話事業に関連する仕掛中研究開発費用の評価額切下げ1,400万ユーロが含まれていました。第1四半期の部門EBITには、L SIから取得した携帯電話事業に関連する無形資産の償却費用900万ユーロも含まれていました。

無線事業の売上高は予想どおり大幅に減少しました。無線事業の季節的変動と特定の携帯電話プロジェクトにおける数量減少が主たる原因でした。ブ ロードバンド事業の売上高も予想通り前四半期の低い水準に留まりました。


通信ソリューション部門の2008年度第3四半期の見通し

通信ソリューション部門の2008年度第3四半期の売上高は、パーセント単位で前四半期比1桁台の半ばから後半の増加を予想しています。この増加には、当社の新モバイル・プ ラットフォームであるHSDPAとEDGEの本格生産計画が反映されています。

ブロードバンド事業は前四半期からほぼ横ばいの見込みです。純益と費用を除く部門EBITは約2,500万ユーロの損失を予想しています。


キマンダ

キマンダへの投資の最終処理と、その結果として生じる非連結化の準備として、イニフィニオンテクノロジーズは要約版連結貸借対照表中のキマンダ関連の資産・負債項目を2008年3月31日付けで「 売却用資産」に変更しました。この決定に基づき、要約版連結損益計算書の各項目には、キマンダを除く継続事業の数値が計上されています。キマンダ関連の全業績は「非継続事業の利益(損失)」欄に計上されています。

第2四半期の非継続事業の損失は13億9,000万ユーロでした。この損失には、キマンダの純損失4億8,200万ユーロが含まれるほか、キ マンダに対するインフィニオン持分の項目を売却用資産に変更したことに伴い、評価額を推定公正価格に切り下げた際に生じた10億400万ユーロの費用も含まれています。第2四半期の非継続事業の基本・希 薄化後一株あたり損失は1.85ユーロでした。2008年3月31日時点でのキマンダに対するインフィニオンの持分は77.5%でした。

その他の事業部門/コーポレート&エリミネーション部門

その他の事業部門とコーポレート&エリミネーション部門を合算した第2四半期のEBITには、主に事業再編に伴う800万ユーロの費用が含まれています。第1四半期のコーポレート&エ リミネーション部門のEBITには事業再編に伴う300万ユーロの費用が含まれていました。

その他の事業部門/コーポレート&エリミネーション部門の2008年度第3四半期の見通し

第3四半期におけるその他の事業部門の売上高は、インフィニオンの200mm施設からキマンダへのウェハ出荷が同四半期に終了するため、前四半期比で減少する見込みです。そ の他の事業部門とコーポレート&エリミネーション部門を合算した純益と費用を除くEBITは、約2,000万ユーロの損失を予想しています。

2008会計年度第2四半期におけるインフィニオン各部門の主なハイライトは、財務諸表の後に記載されています。

すべての数字は暫定的なものであり、監査を経たものではありません。

財務諸表については、インフィニオン本社のホームページからダウンロードしてご覧ください(下記リンク先ページの右側にダウンロードサービスがあります)。
http://www.infineon.com/cms/jp/corporate/press/news/releases/2008/INFXX200804-057.html

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2007会計年度(9月決算)の売上高は77億ユーロ(キマンダの売上高36億ユーロを含む)、 従業員は世界全体で約4万3,000人(キマンダの従業員約1万3,500人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。イ ンフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFXX200804-057

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