インフィニオンが、LSIのモビリティ製品グループを買収、通信部門の事業を強化

2007/08/20 | ビジネス&フィナンシャルプレス

2007年8月20日、 ノイビーベルグ(ドイツ)

 独インフィニオンテクノロジーズは本日、LSIコーポレーション(LSI Corporation、以下LSI)のモビリティ製品事業を、約3億3,300万ユーロで買収し、通 信分野の事業をさらに強化すると発表しました。また支払いには、業績に応じ最高3,700万ユーロの追加が加わります。本買収は当局の承認待ちであり、2007年第4四半期(暦年)に完了する予定です。

 2007年上半期におけるLSIのモビリティ製品グループ(Mobility Products Group)の売上高は、1億5,000万ユーロに達しました。今回の買収により、イ ンフィニオンは2008年にはEBITA(減価償却前営業利益)が確実に黒字になると見込んでいます。LSIのモビリティ製品グループは主に、移 動無線機器向けベースバンドプロセッサとプラットフォームから構成されており、インフィニオンの既存の製品ポートフォリオを補完します。今回の取引は生産施設を含みません。L SIの従業員約700人がインフィニオンに移ります。

 「今回の買収は、ワイヤレス市場におけるリーダーシップを向上させるという当社のコミットメントを実証するものです。LSIから譲り受ける事業により、当 社は重要な携帯電話市場におけるポジションを強化し、インフィニオンチームに極めて優秀なエキスパートを迎えることができます」と、インフィニオンの社長兼CEOのヴォルフガング・ツィーバルトは述べています。

 「インフィニオンの携帯機器市場に対する強力なコミットメントは、LSIのお客様に対し、製品ラインの継続、現行のカスタマーサポートの持続、ニーズに合ったより幅広いソリューションを約束します。 LSIはインフィニオンと共に力を尽くし、お客様に対しシームレスな事業移管を実施します」とLSIの社長兼CEOであるアビ・タルウォーカー(Abhi Talwalkar)氏は述べました。
アナリストの予測では、2007年の携帯電話販売台数は約11億台に達します。これにより、携帯電話は電子機器の中で最大の市場分野となります。今後3年間の年間成長率は、主 に極東とインドの成長に牽引され、約6.5%と予測されています。

インフィニオンは2006年のキマンダの分社後、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セキュリティの3つの主要分野に注力しています。同社は、これらの分野で成長するとともに、既 存の事業を強化することを発表しています。この目標は、買収と本業の両方での成長があってこそ達成することができます。今年6月に既に発表したテキサスインスツルメンツ社のDSL CPE事業の買収に続く、L SIのモビリティ製品グループとの一体化は、インフィニオンの通信コアビジネス強化に向けた大きな一歩です。通信ソリューション部門では、携帯電話分野での新規顧客獲得が成功しています。ノキア、LG電子、パ ナソニック、サムスンなどの新たな顧客獲得により、インフィニオンは顧客ベースを拡大しています。

LSIのモビリティ製品グループは当初、アギア・システムズに属していました。2007年4月、アギアは約30億ユーロ相当の株式による取引でLSIと合併されました。

インフィニオンについて

インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビベルグに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2006会計年度(9月決算)の売上高は79億ユーロ(キマンダの売上高38億ユーロを含む)、 従業員は世界全体で約4万2,000人(キマンダの従業員約1万2,000人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。イ ンフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
オンラインのニュースリリース: http://www.infineon.com/jp

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INFXX200708.084