インフィニオンテクノロジーズが2007会計年度 第1四半期(10~12月)業績を発表

2007/01/29 | ビジネス&フィナンシャルプレス

梗概
・ インフィニオングループの第1四半期の売上高は21億3,000万ユーロ。キマンダを除くインフィニオンの売上高は9億5,800万ユーロ。
・ グループEBIT(利払・税引前利益)は2億1,600万ユーロ。キマンダを除くと、900万ユーロのEBIT損失。第1四半期の純費用はわずか。
・ グループ純利益は1億2,000万ユーロ、1株当たり希薄化後利益は0.15ユーロ。
・ インフィニオンは第2四半期について、キマンダを除く事業の売上とEBITが費用差引前ベースで少なくとも第1四半期から横ばいと予想。ベ ンキューモバイルのドイツ子会社の破産申請に伴う事業損失の後、インフィニオンはリストラクチャリングを実施しており、現時点では関連する費用を当初予定の第1四半期ではなく第2四半期に計上する予定。当 該費用は、当初予想された3,000万ユーロを大幅に下回る見通し。

売上高 (単位:百万ユーロ)

第1四半期
(2006年12月期)

前四半期
(2006年9月期)

前四半期比
増減率

前年度
(2005年12月31日期末) 

 前年度比増減率

インフィニオン(キマンダを除く)

958

1,058

-9%

 996

 -4%

キマンダ

1,173

1,232

-5%

 678

 73%

インフィニオングループ

2,131

2,290

-7%

 1,674

 27%



EBIT (単位:百万ユーロ)

第1四半期
(2006年12月期)

前四半期
(2006年9月期)

前四半期比
増減率

前年度
(2005年12月31日期末) 

 前年度比増減率

インフィニオン(キマンダを除く)

(9)

(174)

95%

 1

キマンダ

225

204

10%

(123)

+++

インフィニオングループ

216

30

+++

(122)

 +++



 

第1四半期
(2006年12月期)

前四半期
(2006年9月期)

前四半期比
増減率

前年度
(2005年12月31日期末) 

 前年度比増減率

インフィニオングループ純損益 (単位:百万ユーロ)

120

(36)

+++

(183)

 +++

基本一株あたり利益 (損失) (ユーロ)

0.16

(0.05)

+++

 (0.25)

 +++

 希薄化後一株あたり利益 (損失) (ユーロ)

 0.15

 (0.05)

 +++

 (0.25)

 +++



 独インフィニオンテクノロジーズは1月29日、2007会計年度第1四半期(10~12月)の業績を発表しました。売上高は21億3,000万ユーロで、前四半期から7%減少しました。キ マンダを除いたインフィニオンの売上高は9億5,800万ユーロで、前四半期の10億6,000万ユーロを下回りました。当初の予想通り、通信ソリューション部門と自動車・産業・マ ルチ市場部門の売上高はどちらも減少しました。

第1四半期のグループEBIT(利払・税引前利益)は2億1,600万ユーロで、前四半期の3,000万ユーロから増加しました。キマンダを除いた場合のインフィニオンの第1四半期は、9 00万ユーロのEBIT損失でした。第1四半期の純費用はわずかでした。キマンダを除く前四半期のEBIT損失は1億7,400万ユーロで、これは主にキマンダの新規株式公開(IPO)と ベンキューモバイルのドイツ子会社の破産申請に伴う影響に関連した費用1億6,400万ユーロによるものです。これらの費用計上を除けば、キマンダを除く第4四半期のEBIT損失は1,100万ユーロでした。

グループ純利益は1億2,000万ユーロで、1株当たり希薄化後利益は0.15ユーロとなりました。

インフィニオン最高経営責任者(CEO)兼社長のヴォルフガング・ツィーバルトは次のように述べています。「厳しい事業環境の中で、第1四半期には当初の期待を上回る実績を挙げることができました。キ マンダを除くインフィニオンのEBITは、前四半期から売上高が減少したにもかかわらず、費用計上前ベースで実質的に横ばいとなりました。景況は市場によって異なりますが、自動車・産業・マ ルチ市場部門の売上高は現四半期中に拡大を再開し、通信ソリューション部門では特にベースバンド事業においてデザインウィンの獲得が好調になると考えています。今後の四半期については確固たる自信を抱いています」

2007年度第2四半期の見通し
2007年度第2四半期について、インフィニオンでは、キマンダを除いた費用計上前の売上高とEBITが少なくとも第1四半期から横ばいになると予想しています。自動車・産業・マ ルチ市場部門の売上高とEBITは前四半期から増加すると予想しています。通信ソリューション部門とコーポレート&エリミネーション部門では、費 用計上前の売上高とEBITは第1四半期からほぼ横ばいになると予想しています。ベンキューモバイルのドイツ子会社の破産申請に伴う事業損失の後、イ ンフィニオンはベースバンド事業のリストラクチャリングを実施し、現時点では関連する費用を当初予想の第1四半期ではなく第2四半期に計上する予定です。こ の費用は当初予想された3,000万ユーロを大幅に下回る予定です。見通しの詳細については、以下の各部門のセクションに記載されています。

各部門の2007年度第1四半期の業績と見通し

自動車・産業・マルチ市場(AIM)

単位:百万ユーロ

第1四半期
(2006年12月期)

前四半期
(2006年9月期)

前四半期比
増減率

前年度
(2005年12月31日期末) 

 前年度比増減率
売上高

710

740

-4%

652

9%

EBIT

55

64

-14%

51

8%



2007年度第1四半期の自動車・産業・マルチ市場部門の業績は当初の予想をわずかに上回りました。売上高は7億1,000万ユーロで前四半期を4%下回り、EBITは5,500万ユーロでした。

予想されていたとおり、季節的な影響による米国自動車生産の落ち込みによって、自動車関連事業の売上高とEBITが低下しました。産業・マルチ市場とセキュリティ・A SIC事業は合計して予想どおり横ばいでした。

自動車・産業・マルチ市場部門の2007年度第2四半期の見通し
自動車・産業・マルチ市場部門の2007年度第2四半期の売上高は、成長に復帰する見通しです。売上高は前四半期比でわずかに増加し、EBIT利益率も改善すると予想しています。

米国自動車市場は引き続き低迷するも、季節的影響の好転に伴い、自動車事業の売上高は第1四半期から増加すると予想しています。産業・マルチ市場およびセキュリティ・ASIC事業の業績は、前 四半期からほぼ横ばいになる見通しです。


通信ソリューション(COM)

単位:百万ユーロ

第1四半期
(2006年12月期)

前四半期
(2006年9月期)

前四半期比
増減率

前年度
(2005年12月31日期末) 

 前年度比増減率
売上高

236

297

-21%

 334

 -29%

EBIT

(57)

(120)

53%

(21)

 …




通信ソリューション部門の2007年度第1四半期の売上高は、前四半期から21%減少して2億3,600万ユーロでした。第1四半期のEBIT損失は5,700万ユーロでした。

第1四半期におけるこの部門の売上高減少は予想どおりで、ベンキューモバイルのドイツ子会社の破産申請による売上高減少を反映しています。また、無線事業は季節的影響による低迷期の初期にあります。ブ ロードバンドアクセス事業の売上高は前四半期からほぼ横ばいでした。

通信ソリューション部門の2007年度第2四半期の見通し
2007年度第2四半期の通信ソリューション部門の売上高とEBITについては、第1四半期と比べてほぼ横ばいになるとインフィニオンは予測しています。携 帯電話プラットフォーム事業では顧客の増大が続いていますが、これは無線事業での季節的影響による低下によって相殺される見通しです。ブロードバンドアクセス事業の売上高は横ばいと予想されています。モ バイルプラットフォーム事業でのコスト削減策は、2007年度第3四半期のEBIT改善に貢献する見通しです。


キマンダ

単位:百万ユーロ

第1四半期
(2006年12月期)

前四半期
(2006年9月期)

前四半期比
増減率

前年度
(2005年12月31日期末) 

 前年度比増減率
売上高

1,173

1,232

-5%

 678

 73%

EBIT

225

204

10%

 (123)

+++



キマンダの2007年度第1四半期の売上高は、前四半期から5%減の11億7,000万ユーロとなりました。少数株主持ち分計上後の第1四半期のEBITは2億2,500万ユーロで、こ れに対し前四半期は2億400万ユーロでした。

キマンダの2007年度第2四半期の見通し

キマンダのビットベースの生産量は第2四半期に8%から12%伸びると予測しています。ビットベースの生産量増加は、9 0nm以下の技術への転換継続による生産性向上が貢献するとキマンダは予想しています。さらに、PC以外のアプリケーションに対して50%を大きく上回るビットベースの出荷シェアを維持できると見ています。


その他事業部門

単位:百万ユーロ

第1四半期
(2006年12月期)

前四半期
(2006年9月期)

前四半期比
増減率

前年度
(2005年12月31日期末) 

 前年度比増減率
売上高

70

78

-10%

67

 4%

EBIT

(3)

3

2

 …



2006年5月1日付でキマンダの分社が完了したことに伴い、そ の他事業部門の売上高は主にドレスデンにあるインフィニオンの200mm製造施設からファンドリー契約に基づいてキマンダに販売されるウェハの売上高によって構成されます。

コーポレート&エリミネーション

単位:百万ユーロ

第1四半期
(2006年12月期)

前四半期
(2006年9月期)

前四半期比
増減率

前年度
(2005年12月31日期末) 

 前年度比増減率
売上高

(58)

(57)

2%

 (57)

 2%

EBIT

(4)

(121)

+++

 (31)

+++



2006年5月1日付で、コーポレート&エリミネーション部門には、ド レスデンにあるインフィニオンの200mm製造施設からキマンダへ販売されるウェハの売上高に関するグループ内調整額が反映されます。

第1四半期のEBIT損失は400万ユーロでした。同四半期の純費用はわずかでした。前四半期のEBIT損失は1億2,100万ユーロで、これには、キ マンダのIPOや社内の生産施設の一部におけるリストラクチャリング措置、長期資産の減損などに関連した8,600万ユーロの費用が含まれます。

その他事業部門とコーポレート&エリミネーションの2007年度第2四半期の見通し
2007年度第2四半期におけるその他事業部門における費用計上前の売上とEBITは、前四半期とほぼ同水準となる見通しです。ベ ンキューモバイルのドイツ子会社の破産申請に伴う事業損失の後、インフィニオンはベースバンド事業に関してリストラクチャリングを実施しましたが、現 時点では関連する費用を当初予想の第1四半期ではなく第2四半期に計上する予定です。当社はなお、全体的に費用を削減し、目標節減額を維持するための方策の導入を続けており、こ れらの費用は当社予想額の3,000万ユーロを大幅に下回る見通しです。コーポレート&エリミネーション部門には、引き続きインフィニオンとキマンダの間のグループ内売上調整が反映されます。

四半期データの数値はすべて暫定かつ未監査です。

 

 

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、エネルギー効率、モビリティ、安 全性とセキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2006会計年度(9月決算)の売上高は79億ユーロ( キマンダの売上高38億ユーロを含む)、従業員は世界全体で約4万2,000人(キマンダの従業員約1万2,000人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米 国ではカリフォルニア州サンノゼ、アジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フ ランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com 
オンラインのニュースリリース: http://www.infineon.com/jp 

Information Number

INFXX200701-035

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