インフィニオンテクノロジーズが2005会計年度の第4四半期(7~9月)業績と通期業績を発表

2005/11/18 | ビジネス&フィナンシャルプレス

梗概

  • 第4四半期の売上高は17億3,000万ユーロで、対前四半期比で8パーセント増加。全事業部門における販売増を反映
  • 第4四半期のEBIT赤字は4,300万ユーロと前四半期の2億3,400万ユーロから大幅改善。全事業部門におけるEBIT改善を反映。第4四半期のEBIT赤字は、ミ ュンヘン=ペルラッハ工場の段階的な生産終了計画に関連した引当金と通信部門の減損引当金計6,400万ユーロを含む。因みに第3四半期には同引当金総額は8,100万ユーロ。第4四半期の純損失は1億ユーロで、 前四半期の2億4,000万ユーロから縮小
  • 2005会計年度の売上高は67億6,000万ユーロと対前年度比6パーセントの減少
  • 2005年度のEBIT損益は1億8,300万ユーロの赤字で、前年度の2億5,600万ユーロの黒字から悪化。2005年度の純損益は3億1,200万ユーロの赤字で、前 年度の6,100万ユーロの黒字から後退
  • 2005年度は、事業活動からのキャッシュフローが前年度の18億6,000万ユーロから10億4,000万ユーロに低下。通期で純損益が赤字になったのが主因。フ リーキャッシュフローは2億8,100万ユーロの赤字で、前年度の2億600万ユーロの黒字から後退


位:百万ユーロ 第4四半期
(2005年9月期)
前四半期
(2005年6月期)
対前四半期比
増減率
前年同期
(2004年9月期)
対前年同期比
増減率
売上高 1,731 1,606 +8% 1,993 -13%
EBIT -43 -234 +++ 113 ...
純損益 -100 -240 +++ 44 ...
1株当たり損益
(ユーロ)
-0.14 -0.32 +56% 0.06 ...



2005年度第4四半期には、売上高は全事業部門において対前四半期比で増加を記録しました。メモリ製品部門におけるビット・ベースの出荷量増加と平均販売価格の小幅上昇、通 信部門におけるモバイルプラットフォームとRFトランシーバ事業の増収が主なプラス要因でした。自動車・産業・マルチ市場部門では、パワー半導体の販売増がセキュリティ&チ ップカードIC事業における大幅な価格下落によって相殺された結果、売上高は横ばいでした。

対前四半期比でEBIT赤字は全部門において大幅に改善しました。EBIT赤字縮小には主に、メモリ製品部門における平均販売価格の小幅上昇、ビット・コストの大幅な低下、通 信部門の粗利益率改善が寄与しました。第4四半期のEBIT赤字にはミュンヘン=ペルラッハ工場の段階的な生産終了計画に関連した引当金と通信部門の減損引当金計6,400万ユーロが含まれます。因 みに第3四半期には同引当金総額は8,100万ユーロで、ミュンヘン=ペルラッハ工場の段階的な生産終了計画に関連した引当金と通信部門の減損引当金が主体でした。

単位:百万ユーロ 2005年度通期
(2005年9月期)
前年度通期
(2004年9月期)
対前年度比
増減率
売上高 6,759 7,195 -6%
EBIT -183 256 ...
純損益 -312 61 ...
1株当たり損益
(ユーロ)
-0.42 0.08 ...


2005年度については、売上高が対前年比で減少しましたが、これは一部の顧客の携帯電話部品需要が落ち込んだことと全事業部門、特にメモリ製品やセキュリティ&チ ップカードIC事業における持続的な価格圧力が主因です。EBITは、全事業部門におけるEBIT後退を映して前年度より悪化しました。2 005年度のEBIT赤字にはミュンヘン=ペルラッハ工場の段階的な生産終了計画に関連した引当金2億2,200万ユーロと通信部門の再編措置からの純引当金が含まれ、こ れはプロモスとの和解による臨時ライセンス収入1億1,800万ユーロで穴埋めすることができませんでした。因みに2004年度は、米 欧でのDRAM独禁調査とそれに絡む訴訟に関連した引当金を主因とする純引当金総額3億3,200万ユーロがEBITに負担となっていました。


最高経営責任者(CEO)兼社長のヴォルフガング・ツィーバルトは、「2005年度にはコストダウンと企業のスリム化が大きく進展しました。にもかかわらず、そ うした措置による2005年度決算への好影響は、大幅な価格下落と一部の携帯電話の顧客の市場シェア低下によって完全に帳消しになりました。メモリ製品部門は、チ ップ価格の大幅下落にもかかわらず3年連続でEBIT黒字を計上しました。特に有線事業の実績には満足しており、同事業は2005年度第4四半期に採算分岐点に到達しました。」と、語りました。

2005年度のキャッシュフロー、資本支出および経費節減
2005年度には、フリーキャッシュフローが前年度の2億600万ユーロの黒字から2億8,100万ユーロの赤字へ後退しました。フリーキャッシュフローの悪化は、特 に通期で純損益が赤字になったことで、2005年度に事業活動からのキャッシュフローが前年度の18億6,000万ユーロから10億4,000万ユーロに減少したことによります。こ れは投資活動に向けられたネットキャッシュの減額によっても相殺し切れませんでした。ネットキャッシュ(有価証券の売却差益を除く)は2005年度は13億2,000万ユーロ( このうち資本支出に向けられた額は13億7,000万ユーロ)で、前年度の16億5,000万ユーロ(同11億6,000万ユーロ)から減少しました。2 005年度末時点のネットキャッシュポジションは3億4,100万ユーロと2004年9月30日時点の5億4,800万ユーロから低下しています。
SG&A(販売管理費)支出は前年度の7億1,800万ユーロから6億5,500万ユーロに低下しましたが、両年度とも売上総額に対するその比率は変わらず10パーセントを維持しています。

当社が2005年度第1四半期に導入したスマート・セービングス計画は、経費レベルの数字が当初計画値を3億2,000万ユーロ下げる成果をあげました。

従業員数
2005年9月30日時現在の総従業員数は世界全体で約3万6,400人(前年度末は3万5,600人)、うち約7,400人(同約7,200人)が 研究開発関係に従事しています。


2006年度第1四半期の見通し
業界専門家は2006暦年に世界の半導体市場について、ひと桁台半ばの成長率を予想しています。2006会計年度にはインフィニオンは、少 なくとも市場平均並みの推移を見込んでいます。自動車・産業・マルチ市場部門では、車載エレクトロニクス、パワーコンバージョン、省エネ技術の需要増を背景にさらなる成長を予想しています。加 えてインフィニオンは、特にRF技術の実力を武器に、通信部門でさらなる事業チャンスを見込んでいます。メモリ製品部門では、より高マージンの事業への集中化を継続します。
インフィニオンは、2006年度第1四半期には2005年度第4四半期に比べて売上高がやや伸びると予想しています。当社はミュンヘン=ペルラッハ工場の段階的な生産終了計画、クリム(マレーシア)で の新しい製造工場の建設、リッチモンドの300ミリ生産施設の立ち上げを続行します。2006年度第1四半期には多額の引当金は見込んでいません。加えて、イ ンフィニオンは事業報告書において株式ベースの補償支出を認めることに着手する方針です。

2005年11月に、当社監査役会は2006年7月1日付けでメモリ製品事業を分離し、インフィニオンが完全所有する子会社を設立する計画を承認しました。これは、以 後のメモリ製品事業の株式公開を目指すインフィニオンの経営陣の優先計画です。

「インフィニオンは自社の戦略的方向の見直しを精力的に進めています。ロジック部門とメモリ部門は事業分離とビジネスモデルの観点に立った性格を強めています。このため、そ れぞれロジック製品とメモリ製品に専念する新会社2社を含む、新しい戦略的な事業再編を決定しました。新設する2社はフレキシビリティ向上によるメリットを得、よ り効果的に成長機会を開拓することができるようになります」と、ツィーバルトはコメントしました。

事業グループ別の第4四半期および通期業績
インフィニオンは分野別構造の再編措置に続いて、2005会計年度第2四半期から新しい組織体制に基づく事業成績報告を開始しました。当社の組織構造を市場動向に合わせるため、モ バイル通信と有線通信の両部門を新しい通信事業グループに統合し、同時にセキュリティ&チップカードIC事業とASIC&設計ソリューション事業を自動車・産業・マ ルチ市場事業グループとして拡充した組織に統合しました。修正した報告体系やプレゼンテーションとの間に整合性を持たせ、現行および将来の分野別情報の分析を容易にするため、発 表した全期間の事業活動実績については分類調整しています。


単位:百万ユーロ 第4四半期
(2005年9月期)
前四半期
(2005年6月期)
対前四半期比
増減率
前年同期
(2004年9月期)
対前年同期比
増減率
売上高 626 625 +0% 708 -12%
EBIT 27 23 +17% 90 -70



自動車・産業・マルチ市場事業グループでは、2005年度第4四半期に売上高が対前四半期比で横ばいでした。産業事業は、主に電源用チップの販売増から増収をみせました。セキュリティ&チ ップカードIC事業は、販売数量がやや伸びたものの持続的な価格急落を補い切れず、減収となりました。自動車・産業・マルチ市場事業グループのEBITは、ミ ュンヘン=ペルラッハ工場の段階的な生産終了計画に関連した生産移転関連費用とクリム(マレーシア)での新しい生産拠点建設に関連した出費が負担となりました。

位:百万ユーロ 2005年度通期
(2005年9月期)
前年度通期
(2004年9月期)
対前年度比
増減率
売上高 2,516 2,540 -1%
EBIT 134 252 -47


2005年度通期では自動車・産業・マルチ市場事業グループの売上高はやや減少しました。自動車事業の販売が伸びたものの、主に販売量の低下と価格圧力によるシリコン小信号デバイスとセキュリティ&チ ップカードIC事業の減収を補い切れなかったためです。2005年度のEBITは、主にセキュリティ&チップカードIC事業の大幅な価格下落が原因で後退しました。


自動車・産業・マルチ市場事業グループの2006年度第1四半期の見通し
自動車・産業事業では、主要な顧客との年間設定価格に関する大幅な価格下落の効果が2006年度第1四半期に初めて顕在化することになりますが、それでも、同 事業は同第1四半期に売上高とEBITが対前四半期比でやや伸びると予想しています。セキュリティ&チップカードIC事業では、売上高とEBITに対する圧迫が続きそうですが、経費節減措置の効果が出て、第 2四半期にはトレンドが反転に向かう見通しです。自動車・産業・マルチ市場事業グループ全体としては、前述した価格下落やミュンヘン=ペルラッハ工場の段階的な生産終了計画に関連した費用、クリム(マレーシア)で の新しい生産拠点建設に関連した出費にもかかわらず、2006年度第1四半期には対前四半期比で売上高がやや増加し、EBITは安定を維持すると予想しています。


通 信

単位:百万ユーロ 第4四半期
(2005年9月期)
前四半期
(2005年6月期)
対前四半期比
増減率
前年同期
(2004年9月期)
対前年同期比
増減率
売上高 331 314 +5% 466 -29%
EBIT -46 -88 +48% -73 +37%


通信事業グループは、主にモバイルプラットフォームとRFトランシーバ事業の増収により、2005年度第4四半期の売上高が対前四半期比で増加しました。有線事業の売上高は対前四半期比で安定していました。 EBIT赤字は対前四半期比で大幅に縮小しており、これは主に粗利益率改善と研究開発支出の低下によります。第4四半期のEBITは減損引当金1,400万ユーロが負担となりました。

単位:百万ユーロ 2005年度通期
(2005年9月期)
前年度通期
(2004年9月期)
対前年度比
増減率
売上高 1,391 1,689 -18%
EBIT -295 -44 ...


2005年度通期では、主に一部の携帯電話向け製品顧客の需要が落ち込んだことと相変わらずの価格圧力から、通信事業グループの売上高は減少しました。有線事業の売上高は対前年比で安定を維持しました。E BIT赤字が対前年比で大幅に増えたのは、モバイルプラットフォーム事業の販売量低下、遊休設備費の増加、光伝送事業と他の一部通信事業の売却や再編措置を主とする引当金が主因です。


通信事業グループの2006年度第1四半期の見通し
2006年度第1四半期には、通信事業グループの売上高は対前四半期比で安定を維持すると予想しています。E BITは同第1四半期に2005年度第4四半期並みの水準で安定する見通しです。


メモリ製品

単位:百万ユーロ 第4四半期
(2005年9月期)
前四半期
(2005年6月期)
対前四半期比
増減率
前年同期
(2004年9月期)
対前年同期比
増減率
売上高 768 659 +17% 807 -5%
EBIT 34 -125 +++ 149 -77%

メモリ製品事業グループは2005年度第4四半期に、主にビット・ベースの出荷量増加と平均販売価格の小幅上昇から、売上高が対前四半期比で増加しました。第4四半期のEBITは、平 均販売価格の小幅上昇、出荷量の増加、ビット・コストの大幅な低下の結果、前四半期の赤字から黒字に転換しました。このコストダウンは、主にビット・ベース出荷量全体の伸びと製造段階におけるビット・コ ストの低下による生産性改善によって達成されました。

単位:百万ユーロ 2005年度通期
(2005年9月期)
前年度通期
(2004年9月期)
対前年度比
増減率
売上高 2,826 2,926 -3%
EBIT 122 169 -28%

メモリ製品事業グループは、2005年度に特にビット単価が前年度より約30パーセント低下したことと持続的な米ドルの対ユーロ安により、通期の売上高が対前年比でやや減少しました。これは、3 00mmウェハや当社の110nm技術で生産された製品の生産増によるビット・ベース出荷量の伸びによっても完全にはカバーし切れませんでした。EBITの対前年比の後退は、主にビット単価の低下、米ドル安、技 術ロードマップの前倒しや製品ラインナップ拡充に関連した研究開発支出の増加によるものです。これもビット・コストの低下やビット・ベース出荷量の伸びではカバーしきれませんでした。2 005年度の売上高とEBITには、プロモスとの和解による臨時ライセンス収入1億1,800万ユーロが含まれています。2005年度には、サーバ用モジュール、ハイエンドグラフィック用コンポーネントなど、よ り揮発性の低い高マージンのメモリ製品のラインナップ拡充を継続して進めました。それらの貢献度は持続的に高まっています。


メモリ製品事業グループの2006年度第1四半期の見通し
2006年度第1四半期には、季節的なコンピュータ需要の盛り上がりによりDRAM市場でビット・ベース出荷量の伸びが期待されます。供給サイドでは、業界の設備能力増加と生産性向上が予想され、一 部の競合企業の非DRAM製品への生産シフトはそれを部分的に相殺する程度にとどまりそうです。そうした事情を価格圧力やPC分野におけるチップセットの出回りに関する不確実性と考え合わせると、価 格動向を予測するのは困難です。インフィニオンは、合弁会社イノテラにおける設備増強とリッチモンドの自社300mm生産施設を背景に、当社のビット・ベース生産量がさらに伸びると予想しています。当社は、イ ンフラ、ハイエンドグラフィック、コンシューマおよびモバイル・アプリケーションなど、より高マージンの成長事業への品目集中化を継続しています。


その他事業部門

単位:百万ユーロ 第4四半期
(2005年9月期)
前四半期
(2005年6月期)
対前四半期比
増減率
前年同期
(2004年9月期)
対前年同期比
増減率
売上高 2 3 -33% 3 -33%
EBIT -12 -1 ... -35 +66%



単位:百万ユーロ 2005年度通期
(2005年9月期)
前年度通期
(2004年9月期)
対前年度比
増減率
売上高 12 11 +9%
EBIT -4 -75 +95%




その他の事業部門では2005年度第4四半期に、主に1,000万ユーロの減損引当金が原因でEBIT赤字が対前四半期比で拡大しました。
なお、2004年度のEBIT赤字は終了したベンチャーキャピタル活動のための減損引当金が負担となっていました。

コーポレート&リコンシリエーション(社内・調整)

単位:百万ユーロ 第4四半期
(2005年9月期)
前四半期
(2005年6月期)
対前四半期比
増減率
前年同期
(2004年9月期)
対前年同期比
増減率
売上高 4 5 -20% 9 -56%
EBIT -46 -43 -7% -18 ...



単位:百万ユーロ 2005年度通期
(2005年9月期)
前年度通期
(2004年9月期)
対前年度比
増減率
売上高 14 29 -52%
EBIT -140 -46 ...



コーポレート&リコンシリエーションでは、2005年度第4四半期にEBIT赤字が対前四半期比で比較的安定していました。前四半期と同様、ミ ュンヘン=ペルラッハ工場の段階的な生産終了計画に関連した再編措置を主因とする引当金が負担となりました。
インフィニオンの2005年度第4四半期の部門別の事業ハイライトについては、下記サイトをご覧ください:
http://www.infineon.com/news/

お断り
当リリースには、インフィニオンの今後のビジネスに関する展望的見解が含まれています。そうした展望的見解が該当するものには、世界の半導体市場(特にメモリ製品市場)の動向、イ ンフィニオンの成長性、研究開発提携や研究開発活動によってもたらされるメリット、生産能力の拡大と刷新のための当社の今後の投資水準、当社工場での新技術の導入、当社生産プロセスのより微細な構造への転換、そ うした転換や他のイニシアティブ(率先行動)に伴う経費削減、業界標準に基づく当社の技術開発の成功、当社が自社技術に基づいて商業性のある製品を提供できる能力、当 社の経費削減と成長の目標を達成できる能力などがあります。そうした展望的見解は多くの不確実な要因によって左右されますが、そうした要因には、半導体全般の需要および価格動向をはじめ、当 社自身ないし他社との提携による開発努力の成功、当社生産施設における新しい生産プロセス導入の成功、競合他社の動向、拡張計画を遂行するための資金調達、独 禁調査と訴訟問題の結末および当文中で述べられたその他の要因があげられます。したがって、当社における実際の業績は、当文中で記載された内容とは実質的に異なることがありえます。「Infineon」および「 Infineon Technologies AG」の意匠はともにInfineon Technologies AGの登録商標およびサービスマークです。他の登録商標はすべて、各々の所有者に属します。

Information Number

INFXX200511.013