インフィニオンと南亜科技が開発協力を拡大

2005/09/29 | ビジネス&フィナンシャルプレス

独インフィニオンテクノロジーズと南亜科技(ナンヤテクノロジー、台湾)は29日、DRAM開発協力を拡大する契約を締結したと発表しました。2 005年9月に開始される300mmウェハ向けの先進的な60nm生産技術の共同開発を取り決めたものです。今回の契約は既存の90nmおよび70nm生産技術の共同開発をさらに広げるもので、両 社はDRAM市場での地位強化をはかるとともに、開発費を分担することができます。
ドレスデン(ドイツ)のインフィニオンの施設で共同開発される新しい生産技術は、両社および両社の合弁生産会社イノテラ・メモリーズで利用することができます。また、ミ ュンヘンでの60nmリファレンス製品の開発協力も予定されています。インフィニオンと南亜科技は、今回の開発プロジェクトに100人以上の人員を投入しています。新 しい60nm技術を用いた最初の300mmウェハによるメモリ製品は2008年に生産ラインから出荷される予定です。

インフィニオンの取締役会メンバーでメモリ製品事業グループを統括するキン・ワー・ローは、「成功を収めている南亜科技との戦略的な開発協力を60nm技術にも広げることで、当 社はDRAM生産において大幅な生産性向上をはかることができます。南亜科技との協力はインフィニオンが進めている提携の取り組みの効率の良さを証明するとともに、極 めて動きの激しいDRAM業界で当社に競争の優位性をもたらします」と、述べました。

南亜科技の社長であるジー・リエン(Dr. Jih Lien)は、「60nm技術に関するインフィニオンとの戦略提携はこの陣営の競争力を大いに高めます。この技術協力を通じて、双 方が先端的な研究開発のコストと資源の分担による恩恵を受けることができます」と、語りました。

先進的なDRAMトレンチ技術の共同開発に加えて、インフィニオンと南亜科技は台湾の桃園を拠点とする合弁生産会社イノテラについても提携関係にあります。イ ノテラはDRAM製品の生産に専念しており、すでにウェハ換算で月間6万枚以上の生産能力を達成し、世界最大の生産施設の一つとなっています。

南亜科技について
台湾塑膠工業(Formosa Plastic Group)グループの一員である南亜科技(Nanya Technology Corporation)は、先 進的なメモリ半導体およびDRAM製品の研究開発、設計、生産および販売における世界的なリーダーです。南亜科技は現在、110nmプロセス技術を用いて、ウ ェハ換算で月間7万3,000枚の能力の200mm工場を2カ所運営しています。南亜は、来るべき「ナノメートル」時代で競争力を確保するため、2002年12月に独インフィニオンと組んで90nmおよび 70nmの共同開発プログラムと300nm合弁事業(イノテラ メモリーズ)を開始しました。南亜は、品質、能力、責任において世界の主要DRAMメーカーとなることを目指しています。
ウェブサイト: http://www.nanya.com


インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自動車・産業・マ ルチ市場や通信アプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューションと、メモリ製品を供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の子会社を拠点として活動しています。2004会計年度(9月決算)の売上高は71億9,000万ユーロ、2004年9月末の従業員数は約35,600名でした。インフィニオンは、フ ランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください:
本社サイト:http://www.infineon.com
日本サイト: http://www.infineon.com/jp

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INFXX200509.094