インフィニオンが人事業務をEDSに外部委託

2003/10/16 | ビジネス&フィナンシャルプレス

世界第6位の半導体メーカーである独インフィニオンテクノロジーズは、企業構造を将来にわたって減量化する措置を発表しました。ドイツとオーストリアにおける給与計算業務、主要な求人業務、学 生研修受入業務を、アウトソーシングサービス分野の大手企業である米EDS社の独法人(リュッセルスハイム市)に今後10年間にわたって外部委託することになりました。両社は、こ の契約は数千万ドルの規模になると見込んでいます。EDSがインフィニオンの人員の一部を受け入れることが計画されています。

契約では、2004年1月2日付けで当該分野の運営責任をEDSに移管し、移管の全手続きを2004年10月1日までに完了することになっています。外部委託される業務の品質は、サービスの定義、サ ービスの水準、主要な成果指標などを定めた精確な仕様書によって保証されます。

インフィニオンのヒューマン・リソーシーズ国際責任者トーマス・マルカルトは、「インフィニオンの給与計算業務と主要な求人業務の外部委託によって、企業戦略Agenda 5-to-1の一環として計画されている広範な事業再構築がさらに前進します。人事業務の引き受けはEDSの得意とするところであり、これによりインフィニオンは、ミュンヘン、レーゲンスブルク、ドレスデン、ワ ルシュタイン、フィラッハの各拠点における社員への関連サービスをさらに向上させ、同時に、透明度と管理能力が高まることの結果として運営費を削減し、さらに、柔軟性を高めることができます」と、語りました。

EDSの中欧地域担当プレジデントのラインハルト・クレメンス氏は、「当社は、業務プロセス・アウトソーシング分野で第一級のリファレンス・カスタマを、インフィニオンにおいて獲得しました。こ のたびの契約はEDSにとって中欧地域における一里塚となり、この成長市場で当社を成功に導くでしょう」と、語りました。

市場調査会社ガートナー・データクエストは、人事業務を社外のサービス・プロバイダに外部委託する企業が今後2年間に大幅に増加すると予測しています。2003年7月に発表された報告によれば、人 事業務プロセスのアウトソーシング市場は2年後には世界全体で昨年より11パーセント拡大して279億ドルにのぼる見込みで、2007年には378億ドルに達すると予想されています。さらに、ア ウトソーシングによって、経費削減だけでなく、サービス向上も目指されていると指摘しています。

EDSについて
アウトソーシングサービスの国際的なトップ企業であるEDSは、費用効果の高い、高価値なサービスモデルを通じて、クライアントに卓越したリターンを提供しています。EDSのコア・ポートフォリオは、 IT(情報技術)サービスおよびビジネス・プロセス・アウトソーシングサービスとITトランスフォーメーションサービスです。また、EDSの事業部門にA.T.カーニーとPLMソリューションズがあり、A .T.カーニーは世界有数の高価値マネジメント・コンサルティング会社、PLMソリューションズは製品データ管理、コラボレーションおよび製品設計用ソフトウェアのリーダー企業です。E DSの2002年の売上高は215億ドルで、フォーチュン500社の第80位にランクされています。株式はニューヨーク証券取引所とロンドン証券取引所で取引されています。
ウェブサイト:
http://www.eds.com



インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

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INFXX200310.010e