インフィニオンが中国で地盤強化SMICとファウンドリ生産契約を拡大

2003/03/27 | ビジネス&フィナンシャルプレス

独インフィニオンテクノロジーズは、中国市場への継続的取り組みを一段と強化し、中国のSMIC(中芯国際集成電路製造公司、本社:上海)との間で標準メモリチップ(DRAM)の 生産協力を拡大する契約を締結したと発表しました。新契約の条項に従い、インフィニオンは0.11μm DRAMトレンチ技術と300mm生産ノウハウをSMICに供与します。見返りに、S MICはその技術を使って生産される製品を独占的にインフィニオンに供給します。

新契約により、インフィニオンの供給能力は、現在北京で建設中であるSMICの300mm生産施設の初期能力にあたる月間ウェハ投入量約1万5,000枚の増強がはかられます。両 社は2002年12月、SMICが上海の200mm工場で、インフィニオンの0.14μm DRAMトレンチ技術を用いて、インフィニオン向け専用にメモリチップを生産する契約を結びました。S MICの北京施設が立ち上がれば、200mm工場での月間2万枚に300mm生産施設の初期能力である月間1万5,000枚が加わって、合計能力は200mmウェハ換算で月間5万8,000枚に達します。新 設の300mm工場は2004年夏から稼働に入る予定です。

インフィニオンのハラルド・エッガース(メモリ製品グループ最高経営責任者)は、「SMICとの協力拡大を通じて、インフィニオンは生産施設への自社投資を行わずに、 DRAM事業を発展させることができます。同時に、有望な中国市場で当社の存在感を一段と強め、アジア・太平洋地域全域の市場で主導的な地位確保を目指します」と、語りました。

また、SMICのリチャード・チャン(Dr. Richard Chang)社長兼最高経営責任者(CEO)は、「当社は、インフィニオンとの提携拡大を嬉しく思います。 半導体業界が生産のアウトソーシングに向かうすう勢にあるだけに、SMICの専用品質のファウンドリ・サービスはウィン・ウィン・ビジネスと財務上の問題解決をもたらします」と、述べました。

この提携は、DRAM市場の世界第3位の半導体メーカーとしてのインフィニオンの地位を一層強固にするとともに、成長する中国市場でのリーディング・プロバイダとしての同社の地盤強化につながります。 市場調査会社のガートナー・データクエストによると、中国の半導体市場は単独でも、2002年の160 億ドルから2006年には310 億ドルの規模に成長するとみられています。

SMICについて
SMIC(中芯国際集成電路製造公司:Semiconductor Manufacturing International Corporation、本社:上海)は、中 国で最初の先進ICファンドリ専業メーカーで、0.25μm、0.18μmなど微細なライン技術を用いて、8インチ・ウェハによるチップの量産を達成しています。2000年4月に設立され、上 海を拠点としています。同社は顧客企業に、設計サービス、マスク製造、ウェハ・ファブリケーション、検査業務など、フルレンジのサービスを提供しています。

ウェブサイト:
http://www.smics.com


インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

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INFXX200303.061e