インフィニオンテクノロジーズがカタマランコミュニケーションズ社を買収

2001/04/30 | ビジネス&フィナンシャルプレス

独インフィニオンテクノロジーズは、カ リフォルニア州サンノゼに本社を置くカタマランコミュニケーションズ社の買収に関して最終的な合意に達したと発表しました。カタマラン社は、光ファイバネットワーキング市場の次世代40 Gbps分野と、急 成長を遂げている10 Gbps分野向けのICで業界をリードする企業です。買収にあたって、インフィニオンは総額2億5,000万ドルを普通株で支払います。

インフィニオンテクノロジーズの社長兼最高経営責任者(CEO)であるウルリッヒ・シュマッハーは、「買収により、通信部門でのインフィニオンのリーダーシップをさらに強化する戦略を推進します。カ タマランの技術とインフィニオンの技術を組み合わせることにより、急成長している光ファイバネットワーキング市場でのインフィニオンの持つ競争上の優位がさらに高まるとともに、40 Gbps以上の高速ラインカード市場におけるインフィニオンの業界リーダーとしての地位も強化されます」と、述べました。

カタマラン社の買収により、インフィニオンは、光技術からネットワーク・プロセッサ・インタフェイスまでをカバーする完結したラインカードソリューションの提供が可能になります。40 Gbps分野でこうした包括的な製品系列を提供できる最初の企業として、世界市場でのリーダーシップ確立に向けて優位な地位が確保されたことになります。光 技術とIC技術の収斂を促進する光トランスポンダの出現に伴い、光ファイバと高速通信の分野でのインフィニオンのソリューションと、SDH/SONET (同期デジタル・ハイアラーキ/同期オプティカル・ネ ットワーク)および10GイーサネットICの分野でカタマランが持つ技術の間には、強力な相乗効果が期待できます。両社の持つデバイスは、次 世代光ファイバネットワーキングシステム向けの完結したソリューションのための核心を形成するものです。

カーナーズ・インスタット・グループによると、光ファイバIC市場は今後4年間に年率平均45パーセントのペースで成長を遂げ、市 場規模は2004年に161億7,000万ドルに達すると予測されています。カタマランの10 Gbpsおよび40 Gpbsマルチチャネル・フレーマ・マッパと10 Gbpsイーサネット・ラッパ製品は、新 たに登場しているMAN(メトロポリタン・エリア・ネットワーク)などの高成長市場向けに最適です。

カタマランコミュニケーションズ社の社長兼最高経営責任者であるサボド・トプラニは、「インフィニオンとカタマランは、先 端通信システムのタイムリーな市場投入を可能にする高性能ソリューションをお客さまに提供するという、共通のビジョンを持っています。両社の持つ相互補完的な強みにより、世 界市場での完結度が高いソリューションの供給とサポートが可能になり、お客さまに対して真の価値を提供できるようになります」と、語りました。

カタマランコミュニケーションズ社は1999年11月に、現在同社の技術統括執行役員(CTO)であるベンカート・バンカヤラパチによって設立されました。シ リコンバレーに本社を置く通信向け半導体のファブレス企業で、OC-768(40 Gbps)とOC-192 (10 Gbps) SDH/SONETソリューションに焦点をあてた戦略を推進してきました。カ タマランの企業使命は、高速マルチサービス光ファイバネットワーキングシステム向けシステムシリコンソリューションのリーディング・サプライヤとしての地位を確保することです。従業員は50人強で、同 社が特に強みを持つのはSDH/SONET、ATM(非同期転送モード)、TDM(時分割多重化)、PoS(パケット・オーバSONET)、イーサネットなどです。さらに同社は超LSIやシステム・リファレンス・ ボードの設計でも先行しています。同社の製品がターゲットとしているのは、テラビット・ルータ、ADM(アド・ドロップ・マルチプレクサ)、DWDM(デンス・ウェーブ・ディビジョン・マルチプレクサ)、D CS( デジタル・クロス・コネクト)などの急成長市場です。同社の株主として、テレソフトパートナーズとレッドウッドベンチャーズがあります。テレソフトへはCerent、Promatory、V xTelの各社、レ ッドウッドへはCyras、SwitchOn Networks、Stratum Oneの各社が出資しています。

政府関係当局の承認後、カタマランはインフィニオンの100パーセント子会社となります。これにより、カタマランは今後もベンチャービジネス的な経営アプローチを維持する一方、イ ンフィニオンのWAN(ワイド・エリア・ネットワーク)、光ファイバ、高速通信などの事業部門との相乗効果が期待できるようになるほか、インフィニオンの持つ世界的な販売チャネルや、その他のグローバル・ネ ットワークも利用できるようになります。

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