バージニア地裁がSDRAMに関するインフィニオンの損害賠償訴訟を支持

2001/08/10 | ビジネス&フィナンシャルプレス

独インフィニオンテクノロジーズは、SDRAMの標準化過程でラムバス社に不正があったとする陪審答申に関しラムバス社が起こした異議申立てをロバート・E . ペイン連邦判事が棄却したことを発表しました。陪審員による答申は、バージニア東部地方区連邦地裁における2週間にわたる審議の後、2001年5月9日に下されました。インフィニオンは、米 国電子部品標準化団体(JEDEC)が定めるSDRAM標準化過程に関しラムバス社が特許および特許出願の開示義務を怠った旨の訴えを行っていました。

地裁は、「ラムバス社は、その事業計画を遂行するにあたり、意図的かつ大胆に特許開示義務を怠り、インフィニオンならびにその他のJEDECメンバーの権利を無視した」と述べました。さらに、「 その不正行為は、インフィニオンのみならず、半導体産業の全分野とその製品の多くにまで影響を及ぼしている」とも言及しました。この裁判所の陪審答申支持の決定は、業 界の公明な標準制定課程における知的財産開示の重要性を改めて確認するものです。

裁判所はラムバス社に対し、不正行為に対する賠償として反訴差し止め命令を下しました。差止め命令は、JEDECのSDRAM標準に準拠したインフィニオンのシンクロナスDRAM技術に対し、ラ ムバス社が現行および将来の米国特許の権利を主張することを禁じています。裁判所はまた、DDR DRAMに関連した不正行為に対する陪審答申の部分は棄却しましたが、この決定は、イ ンフィニオンがそれら製品を販売することに関しては影響を与えるものではありません。ペイン判事は、先に、ラムバス社がインフィニオンに対し起こしていたSDRAMおよびDDR SDRAMに関連した特許侵害主張をすべて退けています。

ペイン判事はまた、ラムバス社の特許侵害訴訟に対する反訴において生じた弁護料その他の費用として、インフィニオンに710万ドルを支払うことも決定しました。この裁判所の裁定は、ラ ムバス社の特許侵害訴訟が「根拠がなく、不正で、軽率な」ものであったという判断と、ラムバス社の不正行為がインフィニオンその他のJEDECメンバーに対して及ぼした影響の深刻さ、お よび裁判の過程におけるラムバス社経営陣による歪曲された立証や証拠隠滅などの行為により下されました。


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INFXX200108.112e