予知保全のための新しい評価キットをリリース。迅速かつ簡単にスマートビルディングの状態監視を実現

2021/02/23 | マーケットニュース

2021年2月23日、ミュンヘン(ドイツ)
 
インフィニオンテクノロジーズ(FSE:IFX / OTCQX:IFNNY)は、IoTサービスプロバイダのKlika Techとの共同開発による、クラウドサービスプロバイダAWSを活用した新しいXENSIV™予知保全評価キットを発売し、顧客にエンドツーエンドのソリューションを提供します。キットには、ハードウェア(センサ、マイクロコントローラ、組み込みセキュリティ)、ソフトウェア、AWS CloudFormationテンプレートが装備されています。センサベースの状態監視と予知保全を、迅速かつ簡単に評価するために最適なキットとなっており、まさにインフィニオンのIOTへの取り組みを象徴したものとなっています。対象アプリケーションは、暖房、換気、空調( HVAC)機器の他、 スマートビルディングのモータ、ファン、ドライブ、コンプレッサ、冷蔵、その他のコンポーネントなどです。
 
Klika Techの社長兼共同CEOのゲナディ ボリソフ(Gennadiy Borisov)は、次のように述べています。「当社は、AWSおよびインフィニオンと協力して、エンドツーエンドのHVACR予知保全評価キットと異常検出ソリューションを構築しました。これにより、ビル運営者は、さまざまな機能を評価することができ、コストのかかる障害が発生する前に、先回りして問題を解決することが可能となります。効率を向上させ、システムのダウンタイムを削減する完全な評価ソリューションが、ここに完成しました。そのすべての機能が、迅速に展開できるスケーラブルな評価プラットフォームに搭載されています。」
 
インフィニオンのエマージングアプリケーション責任者であるロバート ユンカー(Robert Junker)は、次のように述べています。「スマートビルディングの進歩に伴い、インテリジェントビルディングの潜在力を十分に活用するために、状態監視や予知保全などの機能がますます重要になっています。この評価キットを使用すると、HVACシステムにおいてセンサベースの状態監視および予知保全機能を簡単に評価することができます。当社は、パートナーと協力して、予知保全の過程に沿ったエンドツーエンドの完全なサポートを提供します。」
 
XENSIV予知保全評価キットは、XMC4700 XMC™ Relaxキットの拡張キットです。以下の、XENSIVセンササテライトボードを装着することが可能です:
 
• XENSIV DPS368気圧センサによるコンプレッサの気流測定
• XENSIV TLI4971電流センサによるファンおよびコンプレッサの電流測定
• XENSIV TLI493D-W2BW 3D磁気センサによるモータの位置検出
• XENSIV IM69D130 MEMSマイクによるユニット内の音異常検出
• XENSIV TLE4997Eリニアホールセンサによるリニア動作振動測定
• XENSIV TLE4964-3Mホールセンサによる開閉蓋検出
• XENSIV TLI4966Gダブルホールセンサによる速度および方向測定
• Arm® Cortex®-M4を搭載した XMC™産業用マイクロコントローラ XMC4700によるデータ処理
OPTIGA™ Trust M組み込みセキュリティソリューションによるセキュアな接続、認証、マルチアカウント登録
 
提供されるソフトウェアは、FreeRTOSカーネルを十分にサポートしています。完全なAWS CloudFormationテンプレートとソフトウェアアプリケーションスタックを利用して、AWSクラウド統合を完成させることができます。グラフィック ユーザー インターフェイス (GUI) および基本的な異常検出も装備されています。接続用のWi-Fiとイーサネット、および拡張接続用のmikroBUS™ ClickBoardインターフェイスが、オンボードに統合されています。また、OPTIGA Trust M組み込みセキュリティソリューションは、マルチアカウント登録をサポートしています。
 
IHS Markitによると、スマートビルディングの市場規模は、2022年に175億米ドルに達すると予測されています。スマートファクトリーで生み出された予知保全技術は、スマートビルディングの重要な機能の1つです。予知保全により、故障の発生が70%減少し、メンテナンスコストが25%削減され、管理の行き届いた設備の寿命は20%延長されます。設備の故障は、ビル運営に重大な支障をきたす恐れがあるため、ビルの所有者や施設管理者などのHVACエンドユーザーは特に、設備への予知保全機能の導入を希望しています。
 
供給状況
XENSIV予知保全評価キットは、インフィニオンのバーチャル開催の組み込みソリューション会議2021(Virtual Embedded Solutions Conference 2021 (ESC 21))で、一部のお客様にご利用いただけます。2021年前半には、販売代理店を通じた注文が可能となる予定です。簡単かつ迅速なセットアップに役立つクイックスタートガイド、Github、CloudFormationテンプレートも、利用可能となります。詳細については、 https://www.infineon.com/cms/jp/applications/industrial/smart-building/condition-monitoring-and-predictive-maintenance/ をご覧ください。
 
バーチャルによるインフィニオンの組み込みソリューション会議2021
サイプレスの買収により、インフィニオンは世界上位10の半導体メーカーとなりました。2021年3月1日から5日にかけてバーチャル開催される組み込みソリューション会議2021では、来場者の皆様は、「新しい」インフィニオンがIoTをどのように機能させるかを知り、自動車、産業、IoTの各分野のイノベーションと洞察を探ることができます。また、市場をリードするインフィニオンのラインアップについて理解を深め、専門家とコミュニケーションをとり、50を超える専門家の講演や製品のプレゼンテーションを聞いて、現代の市場動向を把握することができます。詳細については、 www.infineon.com/embeddedworld をご覧ください。

Information Number

INFPSS202102-039j

Press Photos

  • The XENSIV™ Predictive Maintenance Evaluation Kit is an extension for the XMC4700 XMC™ Relax Kit. It can be equipped with sensor satellite boards with a broad range of sensors for data collection and condition monitoring. The software provided fully supports the FreeRTOS kernel. AWS Cloud integration is completed by full AWS CloudFormation templates and a software application stack. A Graphic User Interface (GUI) and basic anomaly detection are also included. For connectivity Wi-Fi and Ethernet are integrated on-board, as well as a mikroBUS™ ClickBoard interface for extended connectivity.
    The XENSIV™ Predictive Maintenance Evaluation Kit is an extension for the XMC4700 XMC™ Relax Kit. It can be equipped with sensor satellite boards with a broad range of sensors for data collection and condition monitoring. The software provided fully supports the FreeRTOS kernel. AWS Cloud integration is completed by full AWS CloudFormation templates and a software application stack. A Graphic User Interface (GUI) and basic anomaly detection are also included. For connectivity Wi-Fi and Ethernet are integrated on-board, as well as a mikroBUS™ ClickBoard interface for extended connectivity.
    XENSIV_PM_Board_w_Satellites

    JPG | 626 kb | 2126 x 1280 px