インフィニオン、MEMSマイクロフォン市場をリードし、音響性能と消費電力を高める新技術を発表

2021年1月7日、ミュンヘン（ドイツ）
 
リサーチコンサルタントのOmedia *1によれば、インフィニオン テクノロジーズ（FSE：IFX / OTCQX：IFNNY）は、MEMSマイクロフォンの市場リーダーの地位を確立しています。MEMSチップの販売数に基づくと、市場シェアは43.5％という驚異的な数字にまで急上昇し、インフィニオンは第2位の企業とほぼ4％、第3位の企業と37％以上もの差をつけて、第1位となりました。この飛躍的な成長は、インフィニオンの長年におけるMEMSマイクロフォンの設計経験と、比類のないカスタマーエクスペリエンスを提供できる大量生産がもたらしています。
 
インフィニオンは現在、さらに優れた次世代のアナログMEMSマイクロフォン、XENSIV™ MEMSマイクロフォンIM73A135を発表しています。マイクロフォンに関して設計者は、信号対雑音比（SNR）、パッケージサイズ、アコースティックオーバーロードポイント（AOP）、消費電力、エレクトレットコンデンサマイクロフォン（ECM）と比較した際の性能において、しばしば妥協しなければなりませんでした。このため、最高性能のマイクロフォンを必要とするアプリケーションには従来、MEMSではなくECMが使用されてきましたが、IM73A135によって、その妥協することを減少しました。
 
インフィニオンの新しいMEMSマイクロフォンIM73A135は73 dBのSNR、そして高いアコースティックオーバーロードポイント（135 dB SPL）を達成する非常に高いダイナミックレンジを提供、しかもサイズは4 x 3 x 1.2 mm3と小型です。最も効果的な音声信号処理を可能にするタイトな周波数カーブを備え、業界随一の170μAという低消費電力を実現しています。IM73A135を使用することで、ECMのみが持つ高いオーディオ性能のレベルに到達すると同時に、MEMSテクノロジー固有のメリットも享受できます。
 
インフィニオンの新しいMEMSマイクロフォンは、ヘッドフォンのアクティブノイズキャンセリングを強化する優れた特性を備えています。この市場は、2025年までに約2億5000万デバイス、CAGR（年平均成長率）16％*2にのぼる成長が見込まれています。さらに、セルフノイズが少ないIM73A135は、会議システム、カメラ、またはオーディオレコーダーに必要とされる高品質の音声キャプチャに適しています。なお、この市場も大幅な成長が見込まれています。
 
ウェアラブル向けの新しいデジタル低電力技術
インフィニオンは、ブランド化されたMEMSマイクロフォンのラインアップを拡大するだけでなく、新しい低消費電力デジタルASIC技術を活用し、より広いセグメントに販売を広げています。この超低消費電力技術は、「Infineon-inside」マイクロフォンパートナーネットワークによって製造、ブランド化されたさまざまな次世代デジタルマイクロフォンで利用されています。わずか110µAという業界随一の低消費電力を誇るため、スマートウォッチやフィットネスバンドなどウェアラブル分野に非常に適しています。この市場では、消費者の日常的なニーズに応える性能を備えた、見た目も魅力的な製品に対する需要が高まっており、2020年から2025年までにわたってほぼ20％のCAGR、2025年までに約6億5000万台に達する成長が見込まれています*3。
 
供給状況
XENSIV MEMSマイクロフォンIM73A135は、2021年3月に購入可能となります。ウェアラブル向けの新しいMEMSマイクロフォン技術は、来月中に「Infineon-inside」パートナーによって提供されます。詳細については、 www.infineon.com/memsの「Infineon-ins。Ide」マイクロフォンパートナーネットワークをご覧ください（ www.infineon.com/cms/en/product/sensor/mems-microphones/infineon-inside/）。
 
*1 出典：Omedia（2020年10月）、MEMS Microphones Dice Market Shares 2020
*2 出典： Mordor Intelligence（2020年7月）、Smart wearable market – growth, trends, forecasts (2020 – 2025)
*3 出典：インフィニオン、Marketing Elevator for IM73A135