ミニチュア電源:インフィニオン、車載用に特別に設計した初の フリップチップ生産開始
2020年1月23日、ミュンヘン(ドイツ)
インフィニオン テクノロジーズ(FSE: IFX / OTCQX: IFNNY)は、自動車エレクトロニクスに使用する最小の電源デバイスを目指して次の一歩を踏み出します。同社はチップメーカーとして初となる、自動車市場の高い品質要件に完全に適合したフリップチップパッケージの専用製造プロセスを開発しました。最初の製品として、リニア電圧レギュレータの OPTIREG™ TLS715B0NAV50を発売します。
フリップチップ技術を用いることで、パッケージ内でICを上下逆に取り付けることができます。ICの発熱部分はパッケージの底部に面しており、PCBの近くにあるため、放熱性は2倍から3倍にまで向上します。そのため、従来のパッケージ技術と比べて、フットプリントを大幅に小さくすることが可能になりました。
新しいリニア電圧レギュレータ(TSNP-7-8パッケージ、2.0mm x 2.0mm)の実装面積は、定評のある既存製品(TSON-10パッケージ、3.3mm x 3.3mm)よりも60%以上小さく、しかも熱抵抗は変わりません。これにより、新しいデバイスは、レーダーやカメラなど、基板スペースが非常に限られている場合の用途に最適です。OPTIREG ™ TLS715B0NAV50は、最大出力電流150mAで出力電圧は5Vとなっています。
フリップチップ技術は、数年前からコンシューマー市場およびインダストリアル市場で使用されているものです。特にレーダーやカメラシステムの台数が増加するなか、スペース要件が厳しくなることから、自動車エレクトロニクスでは、極めて高い品質要件を満たしながらも、より小型化した電源ソリューションが必要とされます。クラス最高のフリップチップ品質を提供するためにインフィニオンは、既存のコンシューマー製品およびインダストリアル製品の生産プロセスを用いず、自動車デバイス専用の生産プロセスを用いています。
今後フリップチップ技術は、インフィニオンの OPTIREG TM ファミリーの車載用電源製品のラインアップ全体を強化することになるでしょう。またチップメーカーは、スイッチングレギュレータおよびパワーマネジメントIC(PMIC)にも適用される予定です。
供給状況
OPTIREG™ TLS715B0NAV50は現在入手可能です。詳細は、 www.infineon.com/tls715b0na-v50をご覧ください。
Information Number
INFATV202001-022j
Press Photos
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Thanks to a dedicated automotive flip-chip technology, the footprint of the OPTIREG™ TLS715B0NAV50 is more than 60 percent smaller than that of a reference product.Infineon-OPTIREG-TLS715B0NAV50
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The linear voltage regulator OPTIREG™ TLS715B0NAV50 provides 5 V with a maximum output current capability of 150 mA.Infineon-OPTIREG-TLS715B0NAV50_TSNP
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