Infineon TLE985x:自動車向けの新しいEmbedded Powerシリーズ
2019年2月19日、ミュンヘン(ドイツ)
インフィニオン テクノロジーズはEmbedded World(展示会、独ニュルンベルクで2019年2月26日~02月28に開催)、新しいEmbedded Power ICファミリーの新製品を発表しました。 TLE985xシリーズは、2相直流と単相ブラシレス直流モータのための、高度に一体化し、AEC Q-100認証を受けた、Hブリッジドライバーのモータ制御ソリューションです。このシリーズはサンルーフや電動ウィンドウなど、自動車産業でのローエンドのモータ制御に使用しているリレーを置き換えます。
リレーからMOSFETへの置き換えによって高度な一体化が可能になり、システムコストが引き下げられます。PWM制御とキャリブレーションされた内蔵の電流検出アンプによりモータ電流を調整できるため、用途に合わせて機構とモータを最適化できることももうひとつの利点です。回路基板とモータも小型化、雑音特性も改善しました。
TLE985xには、ARM® Cortex®-M0プロセッサとモータ制御、電源、および通信のための周辺デバイスが組み込まれています。温度、バッテリー電圧、4つの入力を監視する測定ユニット(アナログ - デジタルコンバーター)が2つ内蔵され、ピン数が削減されています。これらの入力はバッテリー電圧により直接動作可能なため、外部の分圧回路やシャットダウントランジスタなどのコンポーネントに伴うコストが発生しません。TLE985xにはさらに、LINに対応した2系統の全二重シリアルインターフェイス(UART)が装備されています。
TLE985xファミリーの新しい特徴は適応型MOSFETドライバーです。制御アルゴリズムを必要なスイッチング時間に合わせて自動的にゲート電流を調整し、システム内でのMOSFETパラメータのばらつきを補償します。これによりEME(低いスルーレートによる電磁放射)とパワー損失(短いデッドタイム)の両面で同時にシステムの最適化を行えます。
製品ファミリーには、フラッシュサイズ(48〜98KB)と温度範囲(最高175℃までのTj)の異なる5種類のデバイスが含まれています。また単方向と双方向直流モータのための、複数のハーフブリッジドライバーも用意されています。TLE985xファミリーの製品は、インフィニオンの他のEmbedded Power製品(TLE984x、TLE986x、およびTLE987x)と同じハードウェアとソフトウェアプラットフォームをベースとしており、設計面でのシナジー効果やソフトウェアパーツの再利用が実現します。このデバイスは7x7 mmの面積を持つリードレスVQFNパッケージで提供されます。
出荷状況
TLE985xのサンプル出荷は2019年3月から開始します。詳細については www.infineon.com/tle985xをご覧ください。
インフィニオンがEmbedded World 2019に出展
Embedded World 2019 Exhibition & Conference(ドイツ、ニュルンベルク、2019年2月26〜28日)に出展し、自動運転のためのスマートで安全な車両、セキュリティの確保されたコネクテッド工場、スマートな住宅と消費者向け機器、高度に効率的で洗練されたドローンなどを展示いたしました。詳細については www.infineon.com/embeddedworldをご覧ください。
Information Number
INFATV201902-037j
Press Photos
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Infineon’s TLE985x Embedded Power devices support automotive customers in replacing relays in low-end motor control applications by MOSFETs.TLE9855QX
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