インフィニオンとTTTech Autoが共同で自動運転レベル4、レベル5を推進する第2世代セーフティソリューションを発表
2019年1月7日、ミュンヘン(ドイツ)/ウィーン(オーストリア)
暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体ソリューションの世界大手であるインフィニオン テクノロジーズ(FSE:IFX/OTCQX:IFNNY)と、主に自動運転車のセーフティプラットフォームを開発するグローバルリーダーであるTTTech Autoは、自動運転車のユースケース向けに完全統合されたオートモーティブグレードの第2世代セーフティソリューションを発表しました。インフィニオンのAURIX TC397XMマイクロコントローラーとTTTech AutoのMotionWiseセーフティソフトウェアプラットフォームから構成される同ソリューションは、自動運転レベル2から、さらに高度なレベル4および5までのアプリケーションに包括的なサポートとスケーラビリティを提供します。これにより、メーカーは開発期間を短縮し、ソフトウェアの統合および検証を向上させることで、全体的なコスト削減が可能になります。
インフィニオンの第1世代AURIXマイクロコントローラーとTTTech AutoのセーフティソフトウェアプラットフォームであるMotionWiseは、自律走行を支える重要なモジュールとしてAudi A8に初めて搭載されたzFASに不可欠なコンポーネントです。この度、TTTech Autoは、インフィニオンの新しい、よりパワフルな第2世代AURIXマイクロコントローラーであるTC397XMと並行し、量産実績のある同社のMotionWiseを最適化しました。これにより、MotionWiseセーフティソフトウェアプラットフォームと、その基盤となるインフィニオンのハードウェアが自動運転レベル5までの機能要件を満たす強力な性能をもたらします。
第2世代となる同セーフティソリューションは、ASIL-Dに準拠するハードウェアとして、高い安全性が求められるアプリケーション向けに最適化されています。自動車分野の機能安全規格であるISO 26262 ASIL-Dに対応する優れた演算能力を発揮し、豊富な周辺機器や高度なセキュリティ対策を可能にします。MotionWiseは、故障時のフェイルセーフおよび無干渉機能に対応し、ASILの最も厳しい安全基準をプラットフォーム全体で確保するように設計されています。また、MotionWiseによってホストされる各アプリケーションは、相互に独立して実行されるため、セーフティおよびリアルタイム要件が異なる複数のアプリケーションが共存できる安全な環境を構築します。これにより、アプリケーションのシームレスな統合も可能になります。
2017 年から25 車種以上に採用されている主要コンポーネント
インフィニオンとTTTech Autoは、大手自動車メーカーとの密接な協力関係を通じて長期的な量産プロジェクトに関する豊富な経験を蓄積してきました。両社が提供するセーフティソリューションの第1世代は、2017年以降に生産開始された25車種以上に主要コンポーネントとして採用され、メーカーの量産に価値のある相乗効果をもたらしています。すでに数社は、ソフトウェアとハードウェアが組み合わされた同セーフティリューションの第2世代に対する評価を実施し、2019年以降、先進運転支援システムの量産プログラムに採用することを決定しています。
インフィニオンのオートモーティブ事業部マイクロコントローラー担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるピーター シェーファー(Peter Schäfer)は、次のように述べています。「インフィニオンの第2世代AURIXマイクロコントローラーは、自動車業界で求められる最高の安全性と性能レベルを実現するように設計されています。また、セーフティソフトウェアプラットフォームであるMotionWiseは、システムの安全性、最高のスケーラビリティ、シームレスな統合、ならびにリアルタイムの決定性動作を確保するように設計されています。2つの製品が組み合わさることで、メーカーに多大な価値をもたらし、高度な自動運転への移行を加速させます。」
TTTech Autoの共同創設者であり、取締役会メンバーであるステファン ポレドナ(Dr. Stefan Poledna)氏は、次のように述べています。「セーフティは、自動運転レベル3、4、5を実現させる上で最も重要な要素の1つです。このソリューションは、安全性に関するTTTech Autoとインフィニオンの専門知識を結集させ、ASIL-Dに対応するMotionWiseセキュリティソフトウェアプラットフォームを次世代のAURIXマイクロコントローラーと組み合わせています。これにより、メーカーは厳しい安全性要件にもシームレスに対応することが可能になります。」
Information Number
INFATV201901-027j