車載通信:インフィニオンとエレクトロビットが自動車のデータセキュリティを向上させる

2018/03/06 | マーケットニュース

2018年2月27日、エアランゲン(ドイツ)/ミュンヘン(ドイツ) 

車載の新機能には、相互に、かつクラウドとネットワーク化された電子制御ユニットが不可欠です。組み込みITセキュリティは、その重要な構成要素であり、その役割は、運転支援システム、無線通信によるソフトウェアのアップデート(SOTA)、自動運転車の各種機能にも及びます。現在、インフィニオン テクノロジーズ(FSE:IFX/OTCQX:IFNNY)とエレクトロビットは、長期的かつ緊密な協力関係のもと、自動車のサイバーセキュリティ問題に取り組んでいます。両社は、車載通信のパフォーマンスを向上させ、現在および未来のセキュリティ要件も満たす、ハードウェアとソフトウェアが完璧に協調するソリューションを提供します。同ソリューションは、インフィニオンの第2世代 AURIX™(TC3xx)マルチコアマイクロコントローラーと、専用にカスタマイズされたエレクトロビットのEB zentur HSMソフトウェアをベースに構築されています。 

インフィニオンのAURIXマイクロコントローラーは、通信プロセスの制御、監視、セキュリティタスクの実行の他、セキュリティプロトコルをサポートします。すべてのTC3xxマイクロコントローラーには、統合されたハードウェアセキュリティモジュール(HSM)が実装されており、暗号鍵を生成し、安全に格納します。HSMには、ハードウェアベースの対称および非対称暗号化アルゴリズム(AES-128、ECC 256)とハッシュ関数(SHA-2)が使用されており、不正操作に対するセキュリティの強化だけでなく、速度の大幅な向上も可能にします。ハードウェアベースのため、ハッシュ値(SHA-256)の計算は、ソフトウェアのみのソリューションと比較した場合、約150倍も高速になります。 

これは、RSAの署名認証に直接的な影響を与え、特にSOTAや自動車の自律走行など、膨大な量のデータを扱うアプリケーションでは利点になります。ハードウェアであるAURIXとソフトウェアであるEB zentur HSMの組み合わせは、1秒あたり100以上の署名認証を実行することができます(ECDSA/secp256r1の場合)。現在、ソフトウェアによるRSAの署名は、鍵長やデータ量によっては認証に数秒かかる場合があります。 

インフィニオンのChassis & ADAS Microcontrollers担当シニアディレクターであるトーマス ボーム(Thomas Boehm)は、次のように述べています。「AURIXマイクロコントローラーは、現在の、そして未来の自動車にとって重要なコンポーネントです。AURIXと調和するソフトウェアを組み合わせることで、自動車のITセキュリティが向上し、関連システムサプライヤーの開発効率を大きく向上させることもできます」 

このハードウェア/ソフトウェアソリューションは、AUTOSARに準拠しており、過去のリリース4.2や4.0から、最新のリリース4.3まで適合しています。そのため、容易にEB zentur HSMソフトウェアを導入し、既存のプロジェクトと統合させることができます。 

システム起動後のセキュリティ機能は、すべてSecure Bootが基盤になります。電子制御ユニットは、それぞれネットワークに瞬間的にログオンしなければならないため、Secure Bootは膨大なコンピューティングパワーを必要とし、時間的な制約も大きな機能になります。システムが起動されると、メモリの内容を検証し、不正操作の有無をチェックします。インフィニオンとエレクトロビットのソリューションは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより、CMACの計算は毎秒62MBという値を達成しています。また、エレクトロビットのソフトウェアは、AURIXおよびHSMのため特別に調整されているため、1MBのデータを16.2ミリ秒でチェックすることができます。これは、業界最高の性能であり、これまでに記録されている最高速度の2.5倍になります。 

エレクトロビットのBusiness Management担当バイスプレジデントであるマルティン シュライヒャー(Martin Schleicher)氏は、次のように述べています。「ソフトウェアが複雑化し、相互に通信する車載システムやセンサーの数が年々増加しているため、外部からの不正アクセスを防止する効率的なセキュリティメカニズムが不可欠になっています。インフィニオンのハードウェアに関するノウハウと、弊社のソフトウェアセキュリティに関する開発経験を生かし、両社が協力することで、電子制御ユニットを確実に保護する理想的なソリューションを実現しています」 

詳しい情報

AURIXに関する情報は、 www.infineon.com/aurixをご覧ください。 

EB zentur HSMファームウェアに関する情報は、

www.elektrobit.com/products/security/hardware-specificをご覧ください。 

エレクトロビットについて

エレクトロビットは、受賞歴のある、先見性に優れるグローバルサプライヤーとして、自動車向けの組み込みソフトウェア製品、コネクテッドソフトウェア製品、ならびに関連サービスを提供しています。自動車業界に30年以上の経験を有し、車載ソフトウェア大手であるエレクトロビットの製品は、これまでに9,000万台以上の車両、10億台以上のデバイスで採用されており、コネクテッドカー用インフラ、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)技術、ナビゲーション、運転支援システム、電子制御ユニット(ECU)、ソフトウェアエンジニアリングサービスなどで、柔軟で革新的なソリューションをもたらしています。エレクトロビットは、独コンチネンタルの完全子会社です。 

詳細は、 www.elektrobit.com

をご覧ください。

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  • Thomas Böhm, Senior Director, Chassis & ADAS Microcontrollers, Infineon Technologies AG: “The combination of AURIX and a coordinated software stack will ensure greater IT security in the vehicle and deliver a sharp increase in performance for system suppliers.”
    Thomas Böhm, Senior Director, Chassis & ADAS Microcontrollers, Infineon Technologies AG: “The combination of AURIX and a coordinated software stack will ensure greater IT security in the vehicle and deliver a sharp increase in performance for system suppliers.”
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  • “The growing complexity of software and steadily increasing number of on-board systems and sensors that communicate with each other in a vehicle mean that efficient security mechanisms to prevent unauthorized external access are indispensable,” says Martin Schleicher, Executive Vice President Business Management at Elektrobit.
    “The growing complexity of software and steadily increasing number of on-board systems and sensors that communicate with each other in a vehicle mean that efficient security mechanisms to prevent unauthorized external access are indispensable,” says Martin Schleicher, Executive Vice President Business Management at Elektrobit.
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