インフィニオン、70 dBの信号雑音比を持つパッケージ化されたMEMSマイクを発表

2017/08/04 | マーケットニュース

2017年7月25日、ミュンヘン(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズはパッケージ化されたシリコンマイクの提供を開始いたしました。本製品は、高性能、低ノイズのMEMSマイクに対する市場からのニーズに応えます。アナログとデジタルのマイクはインフィニオンのデュアルバックプレートMEMSテクノロジーをベースとし、70 dBの低い信号雑音比(S/N比)を特徴としています。さらに音圧レベル(SPL)は135 dBで10%の例外的に低い歪レベルを達成いたしました。4 mm x 3 mm x 1.2 mmのMEMSパッケージによるこのマイクは、高品質の録音や遠方からの音声取得に非常に適しています。

インフィニオンのPower Management and Multimarket Divisionシニアディレクター兼Product Line Sensors部門責任者であるローランド ヘルム(Dr. Roland Helm)は次のように述べています。「これはすでに確立した量産ベアダイMEMSとASICビジネスモデルを、世界中のパッケージングパートナーと共に拡大するものです。ベアダイによってパートナーとのビジネス強化と拡大を続けていることに加え、今回は2機種のパッケージ化されたマイクを通じて低ノイズ、ハイエンドの用途にも対応しました。」

従来のMEMSマイクテクノロジーでは、音の振動によって作動するメンブレンと動かないバックプレートが使用されています。 インフィニオンのデュアルバックプレートMEMSテクノロジーは2枚のバックプレートに埋め込まれたメンブレンを使用し、それによってより精度の高い差分信号を生成します。この構成により高周波数へのイミュニティを改善し、より優れた音声信号処理が可能となり、全高調波歪(THD)の10%であるアコースティックオーバーロードポイントは135 dB SPLに高められています。

70 dBのS/N比は、従来のMEMSマイクと比較して6dB改善しています。この改善幅は、ユーザーの音声コマンドをマイクが捉えられる距離が倍に伸びたことと同等です。またこれらのアナログとデジタルのマイクはマイク間のマッチングに非常に優れ(感度マッチングは±1 dB、位相マッチングは± 2°)、アレイとしての実装にも理想的です。このため、本MEMSマイクは超高精度のビームフォーミングやノイズキャンセレーションに最適となっています。

供給状況

本発表の低ノイズ、パッケージ化されたアナログとデジタルMEMSマイクは、エンジニアリングサンプル提供が2017年第4四半期に開始されます。量産開始は2018年第1四半期です。詳細については www.infineon.com/microphonesをご覧ください。

Information Number

INFPMM201707-064

Press Photos

  • Infineon’s dual backplate MEMS technology uses a membrane embedded within two backplates thus generating a truly differential signal. The SNR is improved by 6 dB to 70 dB which is equivalent to doubling the distance from which a user can give a voice command that is captured by the microphone.
    Infineon’s dual backplate MEMS technology uses a membrane embedded within two backplates thus generating a truly differential signal. The SNR is improved by 6 dB to 70 dB which is equivalent to doubling the distance from which a user can give a voice command that is captured by the microphone.
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