インフィニオン、ネットワーク型産業オートメーションの進化を牽引:EtherCAT®技術に対応した新型「XMC4800」マイクロコントローラが「インダストリー4.0」をサポート

2015/04/14 | マーケットニュース

インフィニオンテクノロジーズとEtherCAT Technology Groupによる共同プレスリリース

2015年4月14日、ミュンヘン/ハノーバー(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは、ハノーバーメッセの会場に於いて、オンチップEtherCAT®(Ethernet for Control Automation Technology)ノードを採用した、 32ビット マイクロコントローラの新シリーズ「 XMC4800」を発表しました。傑出したリアルタイム機能を誇る「XMC4800」シリーズは、ネットワーク型産業オートメーションと「インダストリー4.0」アプリケーションを牽引する製品となります。

インフィニオンは半導体メーカーとして初めてEtherCATノードを集積した、オンチップフラッシュ機能とアナログ/ミクストシグナル機能を備えた、ARM® Cortex®-Mベースのマイクロコントローラを提供します。この「XMC4800」シリーズの構成としては、メモリ容量、温度範囲、パッケージ技術の異なる18種類以上の製品を予定しています。「XMC4800」マイクロコントローラの製品はすべてAEC Q100適合品となり、商業用、建設用、農業用の各種車両での使用にも適しています。

インフィニオンのマウリツィオ スケルリ(Maurizio Skerlj)(インダストリアル&マルチマーケット担当シニアディレクター)は、次のように述べています。「『XMC4800』シリーズは、近年の市場で待ち望まれていたものの、これまでは実現し得なかった高い水準で、EtherCATのシンプルな実装を実現します。『XMC4800』を使用することで、専用のEtherCAT ASIC、外部メモリ、クロック水晶発振器が不要となり、EtherCAT接続に対応した超小型システム設計が実現します。その傑出したリアルタイム機能とともに、『XMC4800』は、ネットワーク型産業オートメーションの進化を加速させる存在となります」

EtherCAT Technology Groupのマーティン ロスタン(Martin Rostan)氏(エグゼクティブ ディレクター)は、次のように述べています。「インフィニオンの新型『XMC4800』マイクロコントローラが、EtherCATコミュニティから歓迎されることは間違いありません。ベンダー各社は今後、このEtherCATチップに対応した広範な周辺機能のメリットを活かすことで、部品コスト(BOM)を削減できます。さらに、その広範な温度範囲により、移動機械の分野では、今後ますますEtherCATの採用が進むと期待されます」

今回の「XMC4800」シリーズは、ARM® Cortex®-M4プロセッサを採用し、製造・建築や電気駆動装置、ソーラーインバータのオートメーション用途向けに特別開発された、「XMC4000」ファミリの一員です。「XMC4800」シリーズは、EtherCAT技術へのシームレスなアップグレード手段であり、既存の「 XMC4000」マイクロコントローラともピン互換、コード互換を実現しています。「XMC4800」により、周辺温度が最大125℃という過酷な条件下でもEtherCATを使用できます。

「XMC4800」の技術的な詳細情報:市場最小のEtherCATノードと、業界随一のメモリと周辺機能の集積
EtherCAT機能を集積した「XMC4800」では、専用のEtherCAT ASIC、外部メモリ、クロック水晶発振器が不要で、最小のコンパクト設計が可能です。CPUの動作周波数は144MHzで、最大2MBの組み込みフラッシュメモリ、352KB RAMと、包括的な周辺機能とインターフェイス機能を備えています。周辺機能には、4つの並列高速12ビットA/Dコンバータモジュール、2つの12ビットD/Aコンバータ、4つのデルタ シグマ復調器モジュール、6つのキャプチャ/コンペア・ユニット(CCU4およびCCU8)、2つの位置決め用インターフェイス モジュールがあります。EtherCAT機能以外にも、イーサネット、USB、SD/MMC向けインターフェイスに対応しています。このほか、「XMC4800」シリーズでは、6つのCANノード、6つのシリアル通信チャネル、1つの外部バス インターフェイスが提供されます。パッケージは、LQFP-100、LQFP-144、LFBGA-196の3種類からお選びいただけます。

「XMC4800」の供給状況
EtherCAT技術に対応した「XMC4800」シリーズは、2015年8月中にサンプル出荷を開始する予定です。量産出荷は2016年第1四半期中に開始予定です。

「XMC4800」の開発サポート
「XMC™」ファミリの他の全製品と同様、「XMC4800」は、インフィニオンの無償の統合開発環境「DAVE™」の対応製品となります。さらに、インフィニオンは、現段階で「XMC4800」シリーズのサポート体制にある、サードパーティ製ツールのパートナー各社とも協業しています。

詳細情報
EtherCAT技術に対応した「XMC4800」、「XMC」マイクロコントローラ、開発環境「DAVE」についての詳細は、  www.infineon.com/xmc4800 、  www.infineon.com/xmc 、  www.infineon.com/dave をそれぞれご覧ください。

EtherCATと「XMC4800」をハノーバーメッセで紹介
EtherCATに対応した「XMC4800」とEtherCAT技術は、ハノーバーメッセ(会期:4月13~17日、於:ドイツ ハノーバー)のEtherCAT Technology Groupブースで展示いたしました。

EtherCAT Technology Group(ETG)について
The EtherCAT Technology Group(ETG)は、EtherCAT技術の支援、促進、発展に向けて、さまざまな業界の主要な顧客企業と代表的なオートメーション企業が協力する業界団体です。世界58カ国より3,100社以上のメンバーが参加するETGは、世界最大のフィールドバス団体へと成長しています。設立は2003年11月で、この種の組織としては最も急成長中の業界団体となっています。

EtherCAT®について
EtherCATは、最速の産業用イーサネット技術であり、高性能 低コストと、柔軟なトポロジーによる優れた使い勝手を体現しています。誕生は2003年で、2007年には、国際的な規格としてSEMIスタンダードにも認定されています。EtherCATの振興団体であるEtherCAT Technology Groupは、その継続的な開発の責を担っています。また、EtherCATはオープン技術であるため、その実装・使用は、すべての人に認められています。詳細については、  www.ethercat.org をご覧ください。

インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は半導体分野の世界的リーダーです。インフィニオンはエネルギー効率、モビリティ、セキュリティという、現代社会が抱える3つの大きな課題に応えています。2014会計年度(9 月決算)の売上高は43億ユーロ、従業員は世界全体で約2万9,800人です。インフィニオンは2015年1月、パワー半導体技術の有数のプロバイダーであり、11億米ドル(6月29日を期末とする2014会計年度)の売上高と約4,200人の従業員を持つ米国企業のインターナショナル・レクティファイアーを買収しました。

インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(ticker symbol:IFX)、米国では店頭取引市場(ticker symbol:IFNNY)のOTCQX に株式上場しています。

インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFATV201504-046

Press Photos

  • The XMC4800 series integrates an EtherCAT® node on an ARM® Cortex®-M controller with on-chip flash and analog/mixed signal capabilities.
    The XMC4800 series integrates an EtherCAT® node on an ARM® Cortex®-M controller with on-chip flash and analog/mixed signal capabilities.
    XMC4800

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