最大のメモリと高速処理 - インフィニオンがIntegrity Guardを搭載した電子パスポート向けの新しいセキュリティチップを発表

インフィニオンの最高速な電子パスポートにSésames Award2013が授与。セキュリティチップが電子IDドキュメントの将来的な対応を保証し、国境での手続き効率向上

2013/11/19 | マーケットニュース

2013年11月19日、ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオン テクノロジーズは業界最高のメモリ容量と高速データ速度を持つ、電子パスポート(ePassport)向けの新しいセキュリティコントローラを発表しました。この「 Integrity Guard(インテグリティ ガード)」技術を搭載した新しい「SLE78」は、将 来の電子パスポートで求められるビザや出入国スタンプの電子データを個人および生体情報データと同様に安全に格納する必要があるため、メモリ容量を3倍以上に拡大しました。また、デ ータ量の増加にかかわらず入国管理時のセキュリティチェックの効率を可能な限り高めるため、この新しいセキュリティ コントローラでは非接触通による読み取り速度を8倍に高めています。パ スポート内のデータは空港の電子パスポート用のチェックポイントに置かれた非接触通信の読み取り装置を使い、平均1秒未満で読み取ることができ、こ のスピードは旅行者と空港を運営する側の両方にとってメリットとなります。

パリで11月19日から21日まで開催されたCARTES 2013 Secure Connexions Eventにおいて、インフィニオンは次世代電子パスポートに求められる、最 新世代のSAC(Supplemental Access Control)規格を実装した世界で最も高速な電子パスポートを展示しました。11月18日、この高速な電子パスポート用チップは、I Dおよび保険カードのカテゴリーの最優秀製品として「Sesames Award 2013」が授与されました。この選考はチップカード業界の第三者専門家から構成された国際的な審査団によって行われ、3 19社の応募企業から10のカテゴリーに分けられ、34社が最終選考に選ばれました。

インフィニオンのカールステン ロシンスキー(Carsten Loschinsky)(Government ID担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー)は、次のように述べています。「 Integrity Guardを搭載し、従来品に比べ3倍の大きなメモリ容量と8倍の高速データ通信速度を持つ『SLE78』は、将来世代の電子パスポートにとって最良の選択肢です。Integrity Guardを搭載したインフィニオンのセキュリティ コントローラは、パスポートやIDカードなど長期にわたって有効性が求められる、電 子ドキュメント市場をリードするソリューションとしての地位を確立しています。今後はグローバル市場のリーダーとしての位置付けをさらに強化します」

SOLID FLASH™技術 - 将来世代の電子パスポートにとって理想的なソリューション
ICAO(International Civil Aviation Organization)LDS 2.0規格に基づくためには、現在から将来までの間に発行される電子パスポートで、今 日に比べさらに大量のデータ格納が求められます。この結果、セキュリティ コントロールに対するメモリ容量と処理速度の要求は劇的に高まってきています。

インフィニオンはSOLID FLASH技術を用い、新しい標準と微細化技術を駆使した大容量メモリを実現しています。この新しいセキュリティ チップは、7 00Kバイトの業界最高のメモリ容量を提供します。プログラムコードに必要な約200Kバイトに加え、新しい「SLE78」で は可変データ用としてFlashメモリベースの最大500Kバイトのメモリ容量を用意しています。カード保有者の個人および生体情報データに加え、「SLE78」は多数の電子ビザ、数 百回の出入国スタンプおよびフリークエントフライヤー プログラムのロイヤルティ ポイントまでもさえ格納する事が出来ます。これに対しマスクROMベースの他ソリューションの容量は、1 44Kバイトに過ぎません。この144Kバイトの大部分は国籍、発行日などのパスポート用データに使用されるため、次世代の電子パスポートに要求される項目を格納しようとしてもすぐにその限界に達してしまいます。

入国管理ゲートにおいて、大量のデータを可能な限り迅速に処理するため、新しい「SLE78」セキュリティ コントローラはISO/IEC 14443に基づく、6 .8Mbit/秒の通信速度を持つVHBR(Very-High-Bit-Rate)プロトコルを採用しています。また、こ のVHBRプロトコルは電子パスポートと対応する読み取り装置間の非接触通信の安定性も高めます。

インフィニオンの「Integrity Guard」デジタルセキュリティ技術を搭載したこのチップは、電子IDドキュメントに対して高まり続けるセキュリティ基準に応えるうえで最適です。「 Integrity Guard」は、データを完全に暗号化された形で格納されるだけでなく、内蔵する2つのCPUが相互監視を行いながら暗号化された状態で処理が行われます。

供給状況
「SLE78」16ビット セキュリティ コントローラは、今日の技術から明日の非接触通信の世界へとスムーズに移行できるよう、非 接触通信インターフェイスを備えたバージョンと接触と非接触の両方のインターフェイスを備えたバージョン(SLE78CLFX500VPH)の2つを用意しています。

インターネットで接続された世界のためのセキュリティ
インフィニオンのチップカードとセキュリティ ソリューションの詳細は www.infineon.com/chip-card-and-securityをご参照ください。 < /p>

インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、 エネルギー効率モビリティセキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2 013会計年度(9 月決算)の売上高は38億4000万ユーロ、従業員は世界全体で約2万6,700人です。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQX に株式上場しています。

インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFCCS201311.007

Press Photos

  • Infineon was awarded the Sesames 2013 for the world's fastest ePassport which implements the state-of-the-art SAC (Supplemental Access Control) mechanism required in next generation ePassports.
    Infineon was awarded the Sesames 2013 for the world's fastest ePassport which implements the state-of-the-art SAC (Supplemental Access Control) mechanism required in next generation ePassports.
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  • Infineon was awarded the Sesames 2013 for the world's fastest ePassport which implements the state-of-the-art SAC (Supplemental Access Control) mechanism required in next generation ePassports.
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