インフィニオン、8ビットから32ビットへの容易な移行を実現する「XMC1000」産業用マイクロコントローラ ファミリーで、サンプルと各種ツールの提供を開始

2013年2月26日、ノイビーベルク、ニュルンベルク（ドイツ）

独インフィニオン テクノロジーズは2月26日、「Embedded World Exhibition & Conference 2013」（ 組み込みハード/ソフトウェアの設計とアプリケーションに関する見本市）において、新型「XMC1000」産業用32ビット マイクロコントローラ ファミリーのサンプルを発表しました。「XMC1000」フ ァミリーは、システム設計者にとって、8ビット アーキテクチャから32ビット アーキテクチャへの移行の強力なインセンティブとなるものです。ARM® Cortex™-M0プロセッサー コアと強力なペリフェラル、生産性の高い設計ツールを備えつつ、最先端の65nm組み込みフラッシュ（e-Flash）技術を300mmウェハに使用しており、コストは一般的な8ビット デバイスと同水準に抑えられていることから、これまでの8ビット ユーザにとっては、32ビットによるフル機能の代替製品となります。8ビットの価格帯で32ビットの性能を実現する「XMC1000」フ ァミリーは、センサ/アクチュエータ アプリケーション、LED照明、デジタル電力変換（無停電電源等）、家電、ポンプ、ファン、電動バイクといったシンプルな構造のモータ駆動装置を対象としています。

インフィニオンのシュテファン ツィツァーラ（Dr. Stephan Zizala）（インダストリアル＆マルチマーケット事業部マイクロコントローラ担当シニアディレクター）は 次のように述べています。「『XMC1000』ファミリーを設計するにあたっては、8ビットの産業用アプリケーションのシステム要件について、深く理解することから取り掛かりました。8 ビットMCUが一般的に対象とするアプリケーションの要件に合わせた形で、製品アーキテクチャやペリフェラルを策定することにより、開発者は『XMC1000』デバイスを使用して、高いコスト効果で、よ り優れた製品を設計し、これまで以上に短期間で市場に投入できます。『XMC1000』は、8ビットの価格帯で32ビットの性能を実現しつつ、ユーザフレンドリーで無償の『DAVE』開発環境を備えており、8 ビットから32ビットへの移行について、決定的なインセンティブが得られます」

『XMC1000』ファミリーの開発ツールは、インフィニオンによる無償の「DAVE™」開発プラットフォーム、ブート キットと、LED、タッチパネル、高 エネルギー効率のモータ制御向けの包括的なアプリケーション キットで構成されます。また、多数の開発パートナーにより、コンパイラ、デバッガ、ソフトウェア分析ツール、フラッシュ プログラマや、「 XMC1000」ファミリー用の組み込みソフトウェア ソリューション、トレーニング、技術サポートが提供されます。

「XMC1000」ファミリー：8ビットの価格帯で32ビットの性能を実現

 
「XMC1000」ファミリーは、「XMC1100」（エントリー シリーズ）、「XMC1200」（フィーチャー シリーズ）、「XMC1300」（コントロール シリーズ）の 3つのシリーズで構成されます。これら3つのシリーズの基本的な差異は、メモリ容量とペリフェラル セットです。

「XMC1000」ファミリーの各MCUには、8KB～200KBのフラッシュメモリ、高性能PWMタイマ、12ビットA/Dコンバータ、プログラマブル シリアル通信インターフェイスが採用されています。また、タッチ制御やLEDディスプレイ用のモジュール、調光および色制御ユニット（BCCU）としても知られる、LEDの調光および色制御用のペリフェラル ユニット、モータ駆動制御の数値演算コプロセッサも採用されています。「XMC1000」マイクロコントローラは、欧州で販売される家電製品の安全規格「IEC60730 Class B」の要件を満たしており、 ハードウェアのエラー訂正機能（ECC）や対応するメモリ試験などに対応しています。さらに独自の特長として、128ビットAESアクセラレータ搭載のフラッシュ ローダがあり、これによって、コ スト重視のアプリケーションでは特に重要な、開発者の貴重なソフトウェアIP（知的財産）が、これまで以上に保護されます。

「DAVE™」によって、開発作業が簡単かつ短期間に

 
インフィニオンの「DAVE」は、無償のグラフィカル開発環境であり、複雑な開発作業を軽減しつつ、「XMC1000」ファミリーのすべての機能をフルに活用できます。定義済みの「DAVE Apps」を使用することで、アプリケーションに特化したソフトウェア コンポーネントのメリットを活用し、マイクロコントローラ用ソフトウェアの開発期間を大幅に短縮できます。また、「DAVE」によって、イ ンフィニオンの「XMC1000」ファミリー（ARM® Cortex™-M0）から「XMC4000」ファミリー（ARM® Cortex™-M4）への移行が容易になります。同プラットフォームには、無 償のGNUコンパイラとデバッガが採用されています。さらに、設計エンジニアにとっての柔軟性をこれまで以上に高めるべく、インフィニオンは、多数の開発パートナーとのコラボレーションを通じ、「XMC1000」 ファミリー用の組み込みソフトウェア ソリューション、トレーニング、技術サポートに加えて、コンパイラ、デバッガ、ソフトウェア分析、フラッシュ プログラマを提供しています。

「XMC1100」、「XMC1200」、「XMC1300」と開発キットの供給状況

「XMC1000」ファミリーは現在、23種類の製品構成となっており、パッケージにはTSSOPの16、28、38ピンが用意されています。「XMC1000」の全3シリーズのサンプルと、「DAVE」開 発環境は、2013年3月の提供開始を予定しています。量産出荷は、2013年第4四半期の開始を予定しています。数百万ユニットの注文時の価格は、「XMC1000」シリーズの種類とペリフェラル セットの構成によって異なり、0.25～1.25ユーロとなっています。

簡単かつ低コストの評価を可能にするため、「XMC1000」の全シリーズに対応するブート キットと、LED、タッチパネル、モータ駆動の各種アプリケーション向けの包括的なアプリケーション キットが用意されています。Arduino™向けの「XMC1100」ブート キットは、Arduino™ Shieldsによって修正可能であり、これによって、極めて広範なアプリケーションを対象に、多 数のアドオン ボードが利用できます。

詳細情報

 
「XMC1000」と「XMC4000」の製品に関する詳細は、 www.infineon.com/xmc1000と www.infineon.com/xmc4000をご覧ください。 「DAVE」は、インフィニオンのWebサイト（www.infineon.com/dave）から無償でダウンロードすることができます。

インフィニオンは、「XMC1000」マイクロコントローラ ファミリーを、「Embedded World」見本市（於：ドイツ ニュルンベルク、期間：2013年2月26日～2月28日）で 紹介しました（ホール4A、ブース222番）。詳細については、 www.infineon.com/embeddedworldをご覧ください。& amp; amp; amp; amp; amp; amp; amp; amp; lt; /p>

インフィニオン テクノロジーズ（Infineon Technologies AG）は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、 エネルギー効率、 モビリティ、 セキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2 012会計年度（9 月決算）の売上高は39億ユーロ、従業員は世界全体で約2万6,700人です。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場（ticker symbol: IFX）、米 国では店頭取引市場のOTCQX （ticker symbol: IFNNY）に株式上場しています。

インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト： http://www.infineon.com
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