インフィニオンが65nmサンプルチップ出荷を開始~複数の提携先施設で共同開発の成果~

2006/01/31 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズは、先進的な65nm(ナノメートル)省電力・高性能CMOSプラットフォーム技術によるサンプルチップを生産しました。インフィニオンはこの生産にあたって、IBM、チ ャータード、インフィニオン、サムスンの4社による業界最先端の65nm/45nm提携事業(ICIS)から得た成果を活用しました。

ウエハの製造は、チャータードとの生産提携の枠組みの中で行われました。ICISの中で65nm省電力チップへの早期移行を進めることによって、イ ンフィニオンは先進的なロジックプログラムの65nmへの移行体制が整っていることをアピールし、アプリケーションの省電力化に取り組む顧客にターンキー・ソリューションを提供します。イ ンフィニオンのシリコン実証済みの65nmのMCU/DSPコア、ライブラリ、RF、およびアナログ/ミクストシグナルのマクロは、重要な消費電力対性能比で旧技術世代を上回っています。

インフィニオンの取締役会メンバーで通信部門の責任者を務めるヘルマン・オイルは、「現在得られているデータが示すとおり、当社の提携戦略は多角的な強みを発揮しています。研 究開発資源が蓄積されるとともに膨大な知的資産が利用できるようになり、当社は開発期間短縮、性能係数の向上、製造の柔軟性向上に向け、業界を牽引しています」と述べています。

こうした例として、インフィニオンはARM9ベースのサブシステム、携帯電話の主要コンポーネント、さらに各種デジタルセルライブラリ、SRAM、ROM、RF、アナログ/ミ クストシグナルなどの多様な機能について、すでに検証を終えています。ARM9 CPUコア、DSP、およびその他各種マクロやライブラリの要素についての機能実証は、米 イーストフィッシュキルのICIS施設と生産提携先として予定されているチャータードで生産されたチップを使って行われました。65nm技術を利用した初のモバイル通信製品もテープアウトし、2 006年第1四半期中のサンプル生産に成功、第4四半期には量産開始が予定されています。

インフィニオンでは、コスト競争力のある「スマート・テクノロジー・アクセス」をキーワードに、顧客にターンキー・ソリューションを提供することを目指しています。これは、ア プリケーションに応じたテクノロジーの最適化、顧客やサードパーティのIPに対してオープンな設計システム基盤、シリコン実証済みのRF、アナログ/ミクストシグナル、SRAM、ROMの各マクロ、ア プリケーションに適合したライブラリ、設計およびシリコン試作サービスから生産パートナーのチャータードと共同での量産までをも含みます。

「インフィニオンは65nm技術への早期移行を決断しました。この理由として、ひとつには、成熟した193nmリソグラフィーの製造コストに十分対抗できるほど、65nm省電力技術のデザイン・ツー・ コスト効率の良い材料の開発が進んでいることが挙げられます。そしてもうひとつには、65nm技術は消費電力対性能比がきわめて良好で、最適なRFパラメータが得やすいという点です。6 5nm技術は今後インフィニオンの通信部門の技術基盤となります。ベースバンドとRF CMOSのワンチップ化によりインフィニオンはさらに他社との差別化をはかり、あ らゆるマイクロコントローラやASICソリューションに適した継続的且つ多様な提案を打ち出していくことでしょう」とオイルは語っています。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自動車・産業・マ ルチ市場や通信アプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューションと、メモリ製品を供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。2005会計年度(9月決算)の売上高は67億6,000万ユーロ、2005年9月末の従業員数は約36,400名でした。インフィニオンは、フ ランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください:
本社サイト: http://www.infineon.com 
日本サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFCOM200601.035