ニュースアラート:有線および無線通信向けプラットフォーム・ソリューションのポートフォリオ拡張

2005/04/18 | マーケットニュース

有線および無線通信向け半導体ソリューションの先導サプライヤである独インフィニオンテクノロジーズは本日、有線統合アクセス装置および携帯電話ハンドセット向けに、豊 富な機能が統合された3種類のプラットフォームソリューションを発表しました。

  • イーサネット・スイッチ・コントローラ「Samurai」: 消費電力の30%低減と性能向上
  • 無線VoIPルータ・プラットフォーム「EASY5120 」: 加入者宅内装置においてVoIPと無線LANルーティングを実現
  • マルチメディア携帯電話プラットフォーム「MP-E」: GPRSおよびEDGEサポートにより高度の柔軟性を提供

イーサネット・スイッチ・コントローラ「Samurai」:
消費電力の30%低減と性能向上
インフィニオンは、ホームネットワーキング装置向けの先導的IC製品ポートフォリオに、コスト効率にすぐれた5ポートおよび6ポートのレイヤ2イーサネットスイッチ「 Samurai」を加えました。「Samurai」の大きな特長として、レイヤ4イーサネットQoS(Quality of Service)機能の搭載と、IGMP(Internet Group Management Protocol)のハードウェアおよびソフトウェアの導入があげられます。その結果、モデムやゲートウェイのシステム安定性向上と、V oIPやビデオストリーミングなどのアプリケーションに対する品質向上が実現されます。さらに、スイッチの包括的なセキュリティ機能(ポートミラー機能、MACテーブルアクセス機能など)によって、イ ンターネットサーフィンや音声通信の安全性が確保されます。「Samurai」は、家庭やSOHO向けソリューションとして、ADSLルータからホームゲートウェイまで、あらゆる統合アクセス装置(IAD)に 適します。市場調査会社インスタット(2005年2月)によれば、ホームネットワーキングICの総市場規模は、2004年の約3400万ユニットから、2 009年には約1億1000万ユニットに成長すると予測されています。
「Samurai」製品ファミリは、4品種の6ポートコントローラ(ADM6996LC、ADM6996FC、ADM6996I、ADM6996M)と1品種の5ポートコントローラ( ADM6995LC)がラインアップされており、サンプル供給を本日から開始します。量産開始は2005年4月中の予定です。

無線VoIPルータ・プラットフォーム「EASY5120」:
加入者宅内装置においてVoIPと無線LANルーティングを実現
インフィニオンの無線VoIPルータ・プラットフォーム「EASY5120」を採用することによってISP(インターネット・サービス・プロバイダ)は、ユ ーザーに無線ホームネットワーキングVoIPサービスを提供し、収益を高めることができます。「EASY5120」は、V oIP機能および有線ルーティング機能とインフィニオンの実績あるWiFi技術とを結合することにより、無線LAN技術が提供する柔軟性を実現しています。各種のブロードバンドモデム(DSL、CATV、光 ファイバ)と接続することにより、従来方式の電話からブロードバンドVoIPへのスムースな移行がはかれます。「EASY5120」は中核デバイスとして、多チャネルCODECをサポートするVoIP DSP「 VINETIC」、スイッチ機能とルーティング機能を内蔵したネットワークプロセッサ「ADM5120」、無線LANデバイス「WildCard-G」を使用しています。この革新的な組み合わせにより、デ ータおよびアナログ音声をブロードバンドIPプロトコルを介してルーティングすることが可能となっています。


マルチメディア携帯電話プラットフォーム「MP-E」:
GPRSおよびEDGEサポートにより高度の柔軟性を提供
インフィニオンの新プラットフォーム「MP-E」には、ビデオストリーミングやビデオ録画・再生など、先 進的なマルチメディア機能を搭載した高性能携帯電話に必要なすべてのハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントが含まれています。マ ルチメディア機能を含むアプリケーション強化されたGPRS/EDGEモデムの集積化により、完全な3チップソリューション(ベースバンドIC、パワーマネジメントIC、高周波トランシーバIC)が 実現されています。この結果、業界最小クラスのチップセット占有面積と、メモリ、パワーアンプ、フロントエンドモジュールを含むシステムPCPサイズ(1250平方mm)が達成されます。プ ラットフォームの基本ハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントは携帯電話規格に関係なく同一に保持されるので、携帯電話メーカーにとっては、開発時間の短縮、より迅速な市場投入、セ グメント指向やデザイントレンドに応じたスケーラビリティの向上などのメリットがあります。
このマルチメディア携帯電話リファレンスデザインには、「ARM9」ベースのモデムとJavaアクセラレータを内蔵したインフィニオンのベースバンドIC「S-GOLD2」が搭載されています。増 強されたマルチメディアオプションとして、ビデオ録画・再生(MPEG4)、2メガピクセルまでのカメラサポート、ビデオストリーミング、高品位ディスプレイのサポートなどの付加機能が含まれています。「 MP-E」プラットフォームは、GSMおよびGPRS規格に加えて、パケット交換モードで最大データ速度236kbpsが得られるEDGE規格のEGPRSクラス12、コーディングスキーマMCS 1~9をサポートします。アプリケーションフレームワーク「APOXI」(Application Programming Object-Oriented Extendable Interface)は、製 品の数世代にわたるアプリケーション再利用を容易にします。「APOXI」は、開放型のアプリケーション・プロトコル・インターフェイス(API)を提供するので、WAP(Wireless Application Protocol)ブラウザやMMI(Man Machine Interface)など、サードパーティのアプリケーションも容易に統合することができます。広 範なパートナーネットワークからは、WAP、MMS、Java、音声認識、電子メール、SyncMLなどのアプリケーションが提供されています。

このマルチメディア携帯電話プラットフォームは、プロトコルスタックとアプリケーションフレームワークを含んだ完全な形で出荷されます。インフィニオンの「MP-E」プ ラットフォームを適用した携帯電話は、2006年の第1四半期に市場に出される見込みです。

S-GOLDTM はInfineon Technologies AGの商標です。
SMARTi® はInfineon Technologies AG の登録商標です。
APOXI® はComneon GmbH & Co. OHGの登録商標です。
ARMはARM Limitedの商標です。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自動車・産業・マ ルチ市場や通信アプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューションと、メモリ製品を供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の子会社を拠点として活動しています。2004会計年度(9月決算)の売上高は71億9,000万ユーロ、2004年9月末の従業員数は約35,600名でした。インフィニオンは、フ ランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください:
本社サイト:http://www.infineon.com
日本サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFCOM200504.052