インフィニオンが業界に先駆け次世代サーバメモリFB-DIMMの標準的な顧客サーバプラットフォームでの動作実証に成功
独インフィニオンテクノロジーズは、サンフランシスコで開催の「インテル・デベロッパ・フォーラム」(会期3月1~3日)において本日、FB-DIMM(Fully-Buffered DIMM)の サンプルが複数の大手メーカーの標準的なサーバシステムで動作させることに成功したと発表しました。インフィニオンは、次 世代インテルサーバチップセットを使用したサーバプラットフォーム上でのこの画期的な動作実証により、次世代メモリサブシステム開発の最前線に立つことになります。
FB-DIMMは、大記憶容量と高速動作を両立させるために設計された、JEDEC標準のモジュールです。FB-DIMMは2006年からハイエンドシステムを皮切りにRegistered DIMMを置き換えていくと予測されています。FB-DIMMアーキテクチャは、ハイエンドのメモリ相互接続のための新しい技術標準の上に成り立っています。モジュール上のAMB(Advanced Memory Buffer)チップがシステムのメモリ性能の高速化を実現し、1個のモジュール上により大きな記憶容量を搭載することを可能にします。従ってABMチップは、DDR2およびDDR3 DRAMを使用した将来世代の高性能モジュールにとって基礎となるものです。
インフィニオンのミヒャエル・ブッカーマン(メモリ製品グループ、コンピューティング事業ユニット責任者)は、「インフィニオンは、次 世代高性能サーバおよびワークステーションを開発する顧客企業の要望に応えることを約束します。複数の顧客企業のプラットフォーム上での初期試験が成功したのにともない、当社は現在、F B-DIMMの今年末までのシステム採用に向けた次の関門を通過するため、重要な性能データの収集と、システムレベルの試験を行っています」と、述べました。
FB-DIMMの内部では、大きな記憶容量とAMBチップの搭載により、相当な熱が発生します。この熱的負荷に対応するため、JEDEC標準では、ヒートシンク(放熱板)を モジュールの一部として定義しています。インフィニオンは、JEDEC仕様より機械的寸法誤差が小さな一体型のヒートシンクを開発しました。インフィニオンは、自社試験で温度特性に優位性が認められたことにより、 独自設計のヒートシンクを搭載したFB-DIMMの顧客サンプルを供給する予定です。
インフィニオンの今回の動作実証システムに使用されたFB-DIMMは、記憶容量512MBおよび1GBで、スピードグレード533Mbpsないし667MbpsのDDR2を使用しています。イ ンフィニオンは顧客企業に対して、モジュールの認定用サンプルを2005年中頃に提出し、今年後半には製品出荷を開始する予定です。
インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2004会計年度(9月決算)の売上高は71億9,000万ユーロ、2004年9月末の従業員数は約35,600名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください:
本社サイト:http://www.infineon.com
日本サイト: http://www.infineon.com/jp
Information Number
INFMP200503.042