インフィニオンのVoIPソリューション
インフィニオンのチップセットおよびソリューションは、VoIPおよびIP電話製品の品質と信頼性のさらなる向上を求める通信事業者やシステムメーカーの要求に応えます。調 査会社テレコムタクティクスが2004年7月に発表したVoIP市場調査レポートによると、世界の主要ベンダーは急ピッチでIP電話を投入しています。電 話システムの新機種全体に占めるIP対応機種の割合は1999年には20パーセントにすぎませんでしたが、今年は100パーセントに達しています。機器ベンダーは、これまでの廉価版、普及版、高 機能版といった卓上電話機に加えて、ソフトフォン、WiFiフォンといった機種へ製品ラインナップを拡張しています。
単一ネットワークを介した音声とデータの統合によって消費者には、電話料金の大幅なコスト軽減と、1 本の電話回線を介して複数ユーザに対応できるマルチ音声チャネルサポートなどの付加価値サービスが提供されます。通信事業者は、純 粋な音声サービスと純粋なデータ通信のために2つの別々のネットワークを使う必要がなくなり、運用および保守コストを低減できます。
IP電話システム・オン・チップ「INCA-IP」用の拡張ソフトウェアパッケージ
「LAN Phone SIP Software Package 1.0」は、インフィニオンのIP電話システム・オン・チップ「INCA-IP」の ハードウェアとファームウェアを補完し、SIPプロトコルスタックを含む電話アプリケーションを、相互運用性を備えた商品化可能な品質で提供します。このソフトウェアソリューションは、す べての標準TCP/IPネットワーキングプロトコルをサポートし、プラグ・アンド・プレイな機能を実現します。さらに、Webベースの管理インターフェイスによって、IP電話の設定と保守を行えます。こ のソフトウェアソリューションの主要部品として、各種の音声用モジュールが用意されています。モジュールには、アダプティブ・ジッタ・バッファやVoIPシグナリング・プロトコルが含まれます。さらに、ダ イレクトコール、プロキシ経由コール、レジストレーション、番号通知、保留、話中転送、着信転送、MTP（Media Transfer Protocol）などをサポートする拡張機能も提供されます。
アナログ電話VoIPアダプタ（VoIP ATA）の半導体ソリューション
インフィニオンは、アナログ電話VoIPアダプタ（VoIP ATA）のための完全なリファレンスデザインを提供しています。これによって、在 来の電話機をVoIPプラットフォームへ接続できます。インフィニオンのネットワークコントローラ「ADM5120P」とアナログ音声コーデックIC「VINETIC」ファミリを組み合わせることにより、S OHO向けの加入者宅内装置（CPE）ソリューションが構成されます。このリファレンスデザインでは、アナログ電話やファクシミリ用の2本のPOTSインターフェイス、P Cとプリンタなど周辺機器用の4本のLANインターフェイス、1本のWANインターフェイス、1本のPSTNインターフェイス、2本のUSBホストインターフェイスが提供されます。
加入者宅内装置（CPE）に最適化されたSLICチップセット
インフィニオンの新製品「SLIC-DC」は、DC/DCコンバータを内蔵した先進的なリンギングSLICです。すべてのCPEはDC/DCコンバータを必要とします。しかし、「 SLIC-DC」を使うことで、ボード上の供給電圧の数を削減することが可能です。「SLIC-DC」は、1種類の非安定化電源で動作することができ、これによって、競 合デバイスと比較して部材費で約20パーセントのコスト低減を可能としています。
インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズ（Infineon Technologies AG）は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度（9月決算）の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。
Information Number
INFCOM200410.008