インフィニオンのQAM-VDSLソリューションがETSIのVDSL新規格を完全サポート
独インフィニオンテクノロジーズは、同社の直交振幅変調(QAM)方式VDSLチップセットがこのたび新しく改正された欧州電気通信標準化協会(ETSI)のVDSL規格仕様を完全サポートしていると、発 表しました。このほど、ETSIのTM6分科会は、デュアル(併記式)回線コードをサポートするようVDSL規格を改正することを決定しました。この提案は計画通り、2003年7月中にETSIに採択され、公 表される予定です。
2001年2月に初めて承認されたETSIのVDSL規格は、認定変調技術として、QAMとDMT(ディスクリート・マルチトーン・トランスミッション)を併記し、V DSL技術としてどちらを選ぶかは市場の判断に任せるとしました。しかも、多くの欧州の通信事業者が最近、デュアル回線コード基準への支持を表明し、2 003年6月のT1E1.4標準化会議の決定に重要な貢献をしました。VDSLに関するデュアル回線コード基準支持に貢献した経緯については、下記ウェブサイトをご参照ください:
ftp://ftp.t1.org/T1E1/E1.4/DIR2003/3E141761.pdf
インフィニオンのクリスチアン・ヴォルフ(有線通信グループ担当副社長兼アクセス事業ユニット・ジェネラルマネージャ)は、「 欧州の主要通信事業者がデュアル回線コード基準支持をはっきり表明したことは、VDSL技術については市場の自由な選択を奨励すべきだという各社の姿勢を表します。VDSL運用を加速させる最善の道は、価 格や性能、シリコンサイズ、ベンダの評判などに基づいてコンポーネントを選択できる、真の競争を促すことです。ETSIは、限られたフィールド経験しか持たない、チップベンダだけに市場を委ねるよりは、回 線コード選択をキャリア各自の判断に任せるべきとの観点から、今回の決定をしました。これまで、機器ベンダやキャリアの大半が選んでいるソリューションがQAM方式VDSL方式です」と、語りました。
QAM方式VDSLシステムは、世界中のVDSL運用の95パーセント以上を占めています。インフィニオンのQAM方式VDSL出荷実績は400万ポートを超えており、運 用回線数にすると250万回線以上に達します。その結果、インフィニオンのQAM方式VDSLは現在、世界ナンバーワンのVDSLソリューションとなっています。
インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。
Information Number
INFCOM200307.099