インフィニオンが台湾の国聯光電と光通信部品の合弁事業

2003/08/13 | マーケットニュース

世界第6位の半導体メーカーである独インフィニオンテクノロジーズは、台湾の国聯光電科技(股)有限公司(United Epitaxy Company: UEC)と、光通信部品の生産・開 発を目的とする合弁契約を結んだと発表しました。合弁会社は台湾の新竹科学工業園区内にある国聯光電の既存施設に設けられ、2003年10月に発足します。

合弁会社への出資比率はインフィニオンが56%、UECが44%となる予定で、ドイツの独禁当局による承認が必要です。事業の立ち上げや生産拠点、機器類や他のインフラなどを含む、今 後5年間の総所要投資は1,200万米ドル近くにのぼり、親会社2社が出資比率に応じて負担します。週あたりウェハ投入量100枚のフル能力生産時には、従業員数は約120人となる見込みです。

新会社は、親会社2社の光通信関係のノウハウを結集して、生産と開発で相乗効果を発揮します。契約条件に従い、親会社2社は各々の関連技術を合弁会社にライセンス供与します。見返りに、新 会社は特に光チップを、インフィニオンとUEC向けに生産します。パートナー両社は、その光チップを、光 通信技術ベースの高速データ通信製品市場に投入される高性能マイクロシステムやコンポーネントへ組み立てます。それら製品は、電気通信やデータ通信網に利用されます。

インフィニオンテクノロジーズアジアパシフィック社の社長であるロー・キン・ワーは、「台湾は常に、グローバルなIT産業の原動力となっています。このたびのインフィニオンとUECの合弁事業は、グ ローバルなIT産業における台湾の役割を改めて認識させるものです。この合弁事業により、インフィニオンとUECは、極めて競争力のある光通信製品を十分に供給および開発できる足場を確保します」と、語りました。

UECのクオ・シン・ファング(Kuo-Hsin Huang)社長は、「インフィニオンとUECの合弁事業は、世界の先端光通信技術を持ち込んで業界をグレードアップさせる、台 湾政府の政策を支援します。インフィニオンは光通信分野のグローバル・リーダーであり、UECは製造面で優れているので、インフィニオンとの協力は、新 会社において研究開発力と生産能力の向上にもつながるでしょう」と、述べました。

合弁会社は2003年10月に発足する予定です。クリーンルームと主要な機器類据え付けは2003年第4四半期中に完了し、2004年第1四半期から試験生産を開始、2 004年第4四半期に量産を開始する予定です。

国聯光電について
国聯光電科技(股)有限公司(UEC)は、1993年に台湾の新竹科学工業園区に設立され、同園区内に2カ所の生産拠点を持っています。同 社はまた別に2カ所の拠点を同園区内と台北県中和市に持っており、中国の江蘇省無錫市には完全出資子会社があります。UECは台湾証券取引所とルクセンブルク証券取引所に上場しています。UECは、台 湾で最初に有機金属気相エピタキシャル(MOVPE)技術を採用した企業で、現在は世界最大のMOVPEメーカーであり、在来型LED、超高輝度AlGaInPおよびInGaN LED、レーザダイオード、高 速赤外線LEDおよび赤色LED、Si検出器、HBTウェハなどを、主要製品として生産しており、同社の製品は世界中で販売されています。UECは、世界の光通信用半導体技術開発の最先端の動きに歩みをそろえ、こ れまでに世界中で150件以上の特許取得および出願を行っています。
ウェブサイト: http://www.uec.com.tw

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

Information Number

INFXX200308-111