インフィニオンが高性能で低電力の128MビットDDR型グラフィックスRAMを発表

2002/07/01 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズは、ノートPCおよびデスクトップPCの3Dグラフィックス・アプリケーション向けに新しい128MビットDDR(ダブルデータレート)型 グラフィックスRAMを発表しました。インフィニオンの最新グラフィックスRAMである当製品は最大クロック速度が450MHzで、最大データ帯域幅として毎秒3.6Gバイトを処理できます。プ ロ用グラフィックス・アプリケーションにも、コンピュータ・ゲームにも適し、最先端グラフィックス・アクセラレーション・プロセッサをサポートするのに理想的なデバイスです。

新しいグラフィックスRAMは、1.8Vインターフェイスを備えているため、通常の2.5Vインターフェイスと比べて消費電力が大幅に低減されます。専 用メモリおよび将来世代汎用DRAM向けに開発されたチップ設計を採り入れたことで、高いクロック速度を保ちながら低消費電力を達成しています。これにより、シ ステムエンジニアは装置のクロック性能を犠牲にすることなく、低発熱でバッテリへの負荷が小さい3Dグラフィックスカードを設計できるようになります。

インフィニオンのハラルド・エガース(メモリ製品グループ上席副社長兼ゼネラルマネージャ)は、「専用DRAMの経験蓄積をバックに、当社の設計チームは、全 体的に性能を向上させながら消費電力を低減させるという重要なノウハウを会得しています。最先端のプロセス技術を継続的に導入することで、記憶容量増大と消費電力低減をはかりながら、性 能向上を推進していくことができます」と、語りました。

この128Mビット・グラフィックスRAMは4M×32ビットに構成され、バス幅32、64、128、256ビットのグラフィックス・アプリケーションに使用できます。パッケージはJEDEC( 米国電子部品標準化団体)標準準拠の144ボールFBGA(微細ピッチ・ボール・グリッド・アレイ)で、寸法は11mm×11mmです。最大動作周波数は450MHzで、毎 秒3.6Gバイトまでのデータ帯域幅を処理できます。

動作周波数を極力高くするように設計されたメモリでは、通常、システム設計者はレイテンシ(待ち時間)や消費電力を犠牲にしなければなりません。インフィニオンはグラフィックスメモリの開発では、バ ランスを重視して、全体的な性能向上をはかっています。今回発表した32ビット構成のグラフィックスメモリはレイテンシが4と低く、クラス最高水準にあります。この結果、画 像が再描画される際にグラフィックスメモリのリフレッシュによって画面フレームがフリーズする事態が回避されます。消費電力の面でもクラス最高水準の最新グラフィックスメモリは、ノートPCにも、プ ロ用システムや 家庭用ゲームPCでみられる高密度フレームバッファにも、メリットを提供します。

128MビットDDR SGRAM(構成4M×32ビット)は2002年第2四半期からサンプル出荷が開始されます。動作周波数450MHzまでの製品が提供されます。量 産開始は2002年第4四半期の予定です。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

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INFMP200206.113e

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  • Infineon Technologies Introduces High Performance 128Mb DDR Graphics RAM
    Infineon Technologies Introduces High Performance 128Mb DDR Graphics RAM
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