インフィニオンとハイワイヤーがWANルータ技術で提携

2001/01/15 | マーケットニュース

インフィニオンテクノロジーズ社(ミュンヘン)とハイワイヤー社(ネタニア)は本日、WANルータ向けの強力な半導体ソリューションを開発するために、戦 略的パートナーシップを結んだことを発表しました。インフィニオンは、通信ICの先導的メーカーのひとつです。ハイワイヤーは、ネットワーク用の先進的な検索および分類エンジンの開発を行っています。

バックボーンルータにおけるボトルネックのひとつは、パケットごとに、回線速度で、認証、サービスタイプの決定、出力パケットのインターフェイス指定などを行うという課題です。最 新のマルチギガビット級およびテラビット級のルータは、毎秒数億パケット以上を処理する能力が要求されます。従来のルータ技術は、IP(Internet Protocol)アドレスを利用しています、しかし、デ ータトラフィックを正確に調べ、ネットワークを保護するためには、より知能的な手順が求められます。そのためには、データパケットの詳細なヘッダ情報を利用する必要があります。

ハイワイヤーは、強力な検索および分類エンジンを開発しました。このエンジンは、スイッチやルータを通過する毎秒数億のパケットに対して、政策ベースのルート決定、サービス品質の確保、不 正アクセスに対する保護、アクセス管理、統計データの収集などを行うことができます。

インフィニオンテクノロジーズのマーク・ティンダル(通信事業部・事業開発担当バイスプレシデント)は、「ハイワーヤーの検索および分類エンジンは、スイッチやルータの姿を変える画期的な技術です。こ の技術は、広範囲のバックボーン用として最適で、ルート管理の速度、効率、コストを大幅に改善します。並列光リンク(商標:Paroli)や OC-48/192トランスポンダを含む当社の革新的な光ソリューションに、ハイワイヤーの技術を加えることで、急成長するマルチギガビット級およびテラビット級ネットワーク市場へ向けて、コスト効率のすぐれた、 強力な高集積度ソリューションを供給することができます」と、語りました。

ハイワイヤーの設立者で最高経営責任者のモシェ・スタークは、「当社の高性能ルータ技術を市場へ出すために、インフィニオンのような業界リーダーと共同作業ができることを、大変うれしく思っています。 インフィニオンの通信ICにおける国際的なリーダーシップおよび業界の主要ベンダーとの緊密な関係は、ハイワーヤーのような新興企業にとって、素晴らしい援助となります。両社は、W AN市場に対して非常に類似した戦略ビジョンを持ち、この分野の他のプロジェクトでも共同作業することを計画中です」と、語りました。

インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

ハイワイヤーについて
ハイワイヤー(HyWire Ltd.)は、イスラエルのネタニアに立地する私有会社です。1999年8月に設立されました。同社は、高 性能スイッチおよびルータ向けにハードウェアベースの特殊な検索および分類アルゴリズムを持ち、これを利用した半導体デバイスおよびサブシステムの開発、生産、販売を事業目的としています。

Information Number

INFCOM200101.032